旅先での徒然 ~押し寄せる緑~
母方の祖父は山際に住んでいて、土地を借りて畑を持っていた。
家からそう遠くない事もあって、子供の頃はよく遊びに行ったものだ。
祖父の家に、とはいっても。
もちろん子供は家の中でジッとなんて、していない。
庭から繋がる畑をウロウロしたり、山の畑の周りで探検するのが日常だった。
春にはフキノトウやツクシを集め、ナズナの太鼓を楽しんだ。
初夏には祖母の為にスギナを摘み、ツユクサの青を愛でて。
夏にはカラスノエンドウで豆笛を作り、セミの抜け殻集めに勤しんだ。
秋にはオシロイバナ