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「ウソはいけない!」と子どものウソを一蹴する前に、2つのことを確認すべし!

「ウソはいけない!」

もう、これは常識中の常識だろう。

子育てしている方はもちろんのこと、学校の先生など教育にたずさわる人なら一度や二度は使ったことはあるのではないだろうか。

ボクは、一度や二度どころではない・・・。

しかし、「ウソはいけません!」と子どもの嘘を一蹴してしまうのは実は危険なのだ。

そのことについて今回はお話していきたいと思う。


ここで、実際にボクが関わったA君とそのお母さんの話をしたい。

A君のお母さんはA君の度重なる嘘に悩まされてきた。

「この子、本当に嘘が多いんですよ。この前も『給食残さず食べれたよ』と言っていたから褒めたのに、担任に聞いたら全部嘘でがっかりしました」
「宿題も、いつも『やった』と言うけど結局やっていないんですよね」
「めまいがすると言って早退した時があったのですが、それも嘘でした。嘘はダメ!と何度も叱っているんですけどね」

このお母さんの話を聞いて、あなたはどう感じただろうか?


実は、このA君は、その後不登校になってしまう。


不登校になったことと今回のウソの背景とを直接の因果関係に結びつけることはできない。

しかし、今回のウソを「ウソはいけない!」と一蹴してしまう前に、ウソへの向き合い方を知っていたならば防げた部分も大きかったと思う。

事実、A君のお母さんは、その後、子どものウソに正しく向き合えたことで子どもの心の回復につなげることができた。

今では、保健室登校という形でA君は学校に通えている。


では、実際にウソに対してどう向き合っていけばいいのだろうか?

ポイントは

そのウソにはどのような目的が隠れているのか

という視点をもつことだ。


今回の例でいうと

「給食全部食べられた」というウソには「お母さんに褒めてもらいたい」という目的が
「宿題やった」というウソには「お母さんに怒られたくない」という目的が
「めまいがする」というウソには「学校が嫌だ」「家に帰りたい」という目的が

潜んでいたのだ。


その、目的を理解したことで、A君のお母さんのA君への接し方は変わっていった。

「下の子だから大丈夫かなとどこか安心しちゃっていた。もっと会話を増やしたり、遊んだりしながらたくさん褒めてあげたいと思う」
「少し厳しくしすぎた部分もあって、本当のことが言えなかったとわかった。宿題も、実は全然勉強についていけていなくて、やりたくてもできないということだった。今は一緒に取り組むようにしている」
「学校でも、いじめられていたということもわかった。今は無理に教室に行かなくてもいいと思っている」

と話していた。


このように、お母さんがA君のウソに隠れていた本当の気持ちに寄り添ったことで、A君の心は回復していった。当然、ウソも無くなっていった。

最後にA君のお母さんはこう言っていた。

「普段から正直に何を話しても大丈夫という安心感や信頼関係をつくっておくことが大切でだとわかりました」


まとめると、子どもがウソをついた時には、「ウソはいけない!」と一蹴する前に以下の2点について考える必要があるということだ。

✔︎正直に何でも話せない関係になってはいないか(安心感、信頼関係の欠如はないか)

✔︎ウソの背景には、子どものどんな目的(真意)があるのか

この2点を常に意識し、対応することができたならば、自然と子どもはウソをつく必要がなくなり、ウソは減っていくだろう。


もちろん、ウソの目的が「相手をおとしめること」「相手を傷つけること」であったならばそのウソには厳しく対応する必要がある。

しかし、「褒めてほしい」「かまってほしい」というものであれば、子どもの気持ちを理解しつつ子どものウソに付き合ってあげるのも一つの手だろう。


なんでもかんでも「ウソはいけない!」と一つ覚えのように叱る必要はないということだ。

それがわかっただけでも少し子育てが楽になるのではないだろうか。


子どものウソを楽しむくらいの余裕があった方が子育てはうまくいく!そう心に刻みながら今日も子どもと新しい思い出をつくっていこう。


以上、ガクせんでした!

最後までお読みいただきありがとうございます。

良い1日をお過ごしください。

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