見出し画像

「あきらめる」ってダメなこと?子どもに教えたい本当の意味

「あきらめる」

この言葉を聞いてあなたはポジティブな印象、ネガティブな印象どちらの印象をもたれますか?

一般的には「あきらめる」というとなんだかネガティブな印象があるのではないでしょうか。

「あきらめてやんのぉ!」「あきらめるなんてかっこ悪いぞ!」などなど相手を否定するときにこの言葉を振りかざす場面はよく見ますよね。

正直、ボク自身もこの言葉を自分に振りかざし、とても苦しんだ経験があります・・・。

しかし、「あきらめる」の本質はもっとポジティブなものであり、そして変化の激しい現代においてとても大切な力なのです。

そのことについてこれからお話していきます。

子どもの頃に知っておけば!と今更ながら超絶に後悔しているボクだからこそ、大人が「あきらめる」ことの本質をしっかりと理解して子どもに接していくことが重要だと感じています。

きっとこの記事を読んだ後、あなたなの「あきらめる」という言葉の印象がガラリと変わり、子育てレベルがアップすることと思います。


では、まいりましょう。


「あきらめる」の本当の意味とは

先ほども申し上げたように「あきらめる」というと

逃げ
根性無し
無力感

などなど、とてもネガティブな意味がありますよね。ボクも学生時代はスポーツをしていたので、よく「あきらめるな!」と言われたものです。

これが俗にいう「諦める」ですね。


しかし「あきらめる」には、「明らかに見る」という意味もあります。このことは聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。

そう、「あきらめる」とは現状をしっかりと捉えるという大切な力なのです。「あきらめる力」とでもいいましょうか。

そして、さらに深掘りすると、現状を捉えた上で

「見直す」
「修正する」
「方向転換する」
「選び直す」

といった、変化の激しい現代において非常に非常に大切な力なのです。

ボクは先日こんなツイートをしました。

そう、子育ての場面において、大人が「あきらめる」を「諦める」とみるか「現状を捉えて修正している」とみるかで子どもへの接し方が180度変わってきます。


「諦める」に苦しんだ過去

ここで少し、ボクの話をさせてください。

「いやいやあなたの過去なんて興味ないよ」という方はここはスッとばしていただいて構いません(泣)

先ほども申し上げたように、ボクは「あきらめる」という言葉に対し「諦める」というネガティブな価値観をもっていたが故に非常に苦しんだ経験があります。

それは、中学生の頃でした。ボクは、非常ぉぉぉに厳しい野球チームに所属していました。それはもう体罰なんて当たり前、人権を全くもって無視した暴言なんて日常茶飯事でした。

「もう辞めたい」何度も心の中で叫んでいました。

しかし、そこにはもう1人の自分がいて、「お前、ここで辞めたらダサいぞ」「根性無しだと思われるぞ」とあきらめることを許してくれませんでした。

結局、辞める(あきらめる)ことを自分に許可しなかったボクは、半分ノイローゼ気味になりながらも卒業まで野球を続けたのでした。そして、その後遺症?は随分と長く自分を苦しめることになりました。

もしもあの時「あきらめる」のポジティブな意味をしっかりと理解していたならば

「楽しくプレーできるチームに移ろうかな」
「野球以外にも自分に合ってるものがあるかも」

と、悲惨な現状を修正していく行動をとれたのだと思います。

だからこそ、大人になった今、子どもたちには「あきらめる」の本当の意味を伝えたいと心の底から感じている次第です。


<習い事に対する考え方はこちらの記事で↓>


「諦める」ではなく「あきらめる」で子どもを育てる

大人として「諦める」ではなく「あきらめる」のマインドで子どもを育てるとは具体的にはどのようなことなのか、「習い事を辞めたい」と言ってきた子どもを例に考えていきましょう。

子どもが「辞めたい」と言ってきたら以下の3ステップが大切です。

ステップ1:なぜ辞めたいのか理由を聞く(現状の把握)
ステップ2:選択肢を一緒に考える(見直し・修正)
ステップ3:実行してみて一緒に振り返る(実行・レビュー)


ステップ1(現状の把握)

まずは、「どうして辞めたいと考えているの?」と子どもの内にある声を引き出してあげることが大切です。「習い事が自分には合わない」「忙しくて疲れている」「指導者が嫌い」など子どもによって答えは様々でしょう。

ステップ2(見直し・修正)

十分に、その気持ちに共感した後、「あなたはどうしたいと考えているの?」と選択肢を引き出します。「辞めたい」の一言の中にも、「他の習い事をやってみたい」「違うチームに移りたい」「家で好きなことをして過ごしたい」などその子のニーズが必ずあります。

ステップ3(実行・レビュー)

現段階でベストと思われる選択肢を実行します。ここで大切なのは、一週間後、1ヶ月後などある程度の期間が経ったら「辞めてみてどうだった?」と振り返らせることです。

「やっぱりもう一度やってみたくなった」「ゆっくり過ごせるようになって元気になった」「習い事を変えてみて良かった」など修正前の自分と比較しながら修正したことによってもたらされた変化に目が向くようになります。

この「行動したことで変化が生まれた」という感覚が「あきらめる」を理解する上で非常に重要になっていきます。


以上の3ステップを踏むことで、何かを辞めることは「諦める」ではなく「あきらめる(見直す・修正する)」という大切な工程なのだと子どもは学ぶことができます。


まとめ

「あきらめる」について深く考えてきましたがいかがだったでしょうか。

変化が激しく、選択肢が無数に溢れている現代だからこそ、「あきらめる力」がとても大切になってきます。

事実、歴史に名を残すような偉人たちはみな、多くのことをあきらめながら自分の力を発揮できる環境を見つけ出せた人たちなのです。

「諦めるな!」という根性論を叩き込んだところで、魚は一生木には登れません、それよりも魚にとっては水のある環境を見つけることが大切なのです。

ぜひ、子どもたちには「あきらめる」という言葉をネガティブではなくポジティブなものとして伝えていってください。

きっと幸せな人生を歩めることと思います。


以上、ガクせんでした。

最後までお読みいただきありがとうございました。

良い1日をお過ごしください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?