マガジンのカバー画像

ハザードマップ

14
運営しているクリエイター

#サイエンス

私ができること、やりたいこと:その1【ハザードマップをどう使う?vol.5】

これまでハザードマップの有効性や問題点、マイ・タイムラインづくりの取り組みなどを見てきました。 ハザードマップを使いこなすことで少しでも「助かるはずの命が助かる」ために、私ができることは何か?を考えていきます。 noteを使った情報発信これまでもやってきたことですし、既に色々な方々が読んで下さっているので、この場を使って情報発信するのも1つの方法ですよね。 今後は不定期で【御当地ハザードマップ】というシリーズで、ランダムでどこかの地域のハザードマップについて考察した記事を

あらかじめ避難ルートを考えておくことが重要《土砂災害》:愛媛県今治市のハザードマップpart3【御当地ハザードマップvol.3】

part2では愛媛県今治市の洪水ハザードマップを確認してみました。 改正前の条件でも一番少ない雨量(50年に1度の雨)での想定マップでしたので、できるだけ早く1000年に1度の雨に対応したマップをつくっていただきたいところです。 今回は土砂災害について確認していきます。 土砂災害を見てみるマップそのものは「洪水」と同じです。こちらです↓ 出典:今治市 これは今治市の中でも「今治地区中部」のマップです。 土砂災害はオレンジ色とピンク色で図示されています。なんとなくは見えま

いつ起こってもおかしくないかも?と考えるのが重要です《蒼社川洪水》:愛媛県今治市のハザードマップpart2【御当地ハザードマップvol.3】

part1では愛媛県今治市のハザードマップ、全種類をざっと見てみました。 今回は「洪水」について、ハザードマップを詳しく見ていきます! ハザードマップを見る方法ハザードマップをネットで探す方法のおさらいです! ①:「ハザードマップポータルサイト」で検索 ②:右側の「わがまちハザードマップ」で場所を選択 ③:「ふきだし」の中から見たいハザードマップのリンクをクリック ④:自治体ホームページへ飛ぶので、見たい地区を選ぶ! まず、見てみましょう①:洪水さっそく見てみまし

火山ハザードマップを見てみよう!:富山県東部高山地域 弥陀ヶ原(立山)火山【御当地ハザードマップvol.2】

みなさんは旅先のハザードマップを事前に確認したことはありますか? 自宅周辺のハザードマップですら、まだまだ普及途中だと考えれば、旅行先のハザードマップを見る人は限られていると思います。 かく言う私も、見たことはありません。 ということで、今回は火山ハザードマップを見てみよう!です。 噴火警戒レベルそもそも火山の場合は気象庁が設置したセンサーの観測データなどに基づき、噴火警戒レベルが設定されています。(※詳細は今後別記事にて) しかし噴火警戒レベルが低くても、噴火する危険

災害から身を守るために【ハザードマップをどう使う?vol.0】プロローグ

日本は災害が多い国です。 みなさんも「最近は災害がおおいな」と感じているかもしれません。 確かに東日本大震災や熊本地震など、大きい災害は平成以降の方が多い印象はあります。 でも日本列島がほぼ今のようなカタチになって約1500万年。 その長い歴史のスパンで見れば、以前から現在にかけて、変わらず日本は自然災害の多い国だ。と言ってよいと思います。 ※災害に関しての過去記事もよろしければご覧ください。 では、どうするか?まずは「受け入れる」ことが大切だと思います。 サラリーマン

難しいけど、とりあえず見てみますか♬の巻【ハザードマップをどう使う? vol.1】

ハザードマップをどう使う?の続編です。前回はコチラです。 ※トップ画像はいらすとやより どうしたら見られるの?まず、ここからですよね。 いくらテレビなどで「ハザードマップを見てください!」と言われても、本屋に行けば売ってるのか?それとも町内会で配られるの?などと思う人もいるかも知れません。 方法はいくつかあります。 ②や③はネット環境さえ整っていれば簡単です。 特に③の重ねるハザードマップは知りたい場所の住所を入力して検索すれば良いので、地図が苦手な人でも見やすいです。

もう1歩2歩、踏み込んで理解するには?【ハザードマップをどう使う?vol.2】

災害が起こった時にできるだけ多くの人たちが助かるために、ハザードマップを「読んで」、「理解して」、「日ごろから備える」ことが重要です。 しかし全ての人がハザードマップを理解するのは難しい。 では、どうするか?考えていきましょう。 「重ねるハザードマップ」を見るネット環境云々、パソコンやIT関連苦手な人・・は後ほど考えます。 まず、使いやすく分かりやすい(と私は思います)、重ねるハザードマップがいかに良いか!についてお話しします。 ・・・と偉そうに話してますが、私自身、重

着色区域の周囲はどこが危ない?【ハザードマップをどう使う?vol.3】

前回では同じハザードマップでも重ねるハザードマップで「拡大して見る」ことが非常に重要だと分かりました。 詳しく見れば見るほど、ハザードマップは「見ればOKではない」と感じますよね。 (※トップ画像は、国土交通省:重ねるハザードマップより) 塗られた範囲外のどこが危険?前回でもお話ししましたように、ハザードマップには以下のような但し書きがあります。 もちろん何ごとも100%はありませんから、こう但し書きをするのは当然だと思います。私も「100%安全です」なんて怖くて言えませ

「横っ面」を比べてみました:巨大地すべり×ダム=大惨事?!:仙台市泉区七北田ダム周辺地域part3【御当地ハザードマップvol.1】

現状で知られている日本最大の地震地すべりよりも大きい?という疑惑が生まれている、宮城県仙台市泉区の七北田ダム地すべり(筆者が勝手に命名)。 これが本当に地震で動く地すべりなのか?ただ今検討中です! 荒砥沢地すべりとの比較②:断面形状・・その2前回は荒砥沢地すべりの断面図を紹介するまででした。 とりあえずは荒砥沢地すべりの断面図をもう1度。 今度は真ん中のC測線の断面図です。 赤線がすべり面。底面はほぼ水平ですよね。 では、七北田ダム地すべりの断面図を見てみましょう!

"内水氾濫"ハザードマップを見てみよう!:東京都東久留米市を事例に part1【ハザードマップをどう使う? vol.6】

ハザードマップ全般に関してアレコレと考える「ハザードマップをどう使う?」シリーズ。 今回は東京都東久留米市を例にとり、私自身の「見たい場所のハザードマップ」に行きつくまでの経緯をお話しします。 ハザードマップの基本に関する過去記事はコチラです(vol.0~2)。 ※トップ画像はスーパー地形(カシミール3D)より抜粋した画像をもとに筆者作成。なおカシミール3Dは元データとして国土地理院の「電子国土」を使っているそうです(出典:国土地理院ウェブサイト) ※以下の地形・地図画像