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地質のきほん

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自然災害を理解するには、地球科学を知る必要があります。 そして地質学や地形学は地球科学の中の1分野であり、自然災害を知る上で土台となる分野として重要です。 そこでこのマガジンの記…
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2020年6月の記事一覧

岩石の正体を知ろう【地質のきほん:その1】

地質学を知るには岩石に対しての理解は必須です。 でも中学生の時に岩石名を暗記しなければならなかったのを思い出し、拒否反応を起こす人もいるのではないでしょうか? 実は私もその1人でした。 友達が「カコセンハン、カコセンハン!」と念仏のように唱えてたおかげで私も花崗岩(かこうがん)、閃緑岩(せんりょくがん)、はんれい岩を覚えましたが、それが何なのかまでは理解してませんでした。 やはり丸暗記って楽しくない。意味を知ることの方が断然楽しいと思いませんか? ということで、今回は岩石に

地磁気って?【地質のきほん:その2】

地磁気って聞いたことありますか? ほら、アレですよ。コンパスの磁石の針がくるくる回って、赤い方が北を指しますよね。磁石のN極が北、S極が南。 あれって地球が巨大な磁石だからなんですよ。 だから地球が発している磁気のことを地磁気(ちじき)と呼ぶのです。 何で磁石なの?地球が巨大な磁石??まぁ確かにN極が北を指すのは事実。北極はS極なのでしょう。でもなんでそんなに都合よく、磁石になってるんだろうと思いませんか? これについては実ははっきり分かってません。ただし「おそらくこうだ

古地磁気とは、なんぞや?①【地質のきほん:その3】

※トップ画像は宇宙科学研究所ホームページより引用。 以前、地磁気についてお話ししました。 とてもカッコいい名前。しかも生命を守ってくれているバンアレン帯! でも地磁気は現在のみならず、過去の地磁気すなわち古地磁気としても地質の研究に役立っています。 今回は古地磁気について、なるべく分かりやすくお伝えしたいと思います! 古地磁気って何なのよ??冒頭で言いましたが、過去の地磁気を「古地磁気」と言っています。 え?でも過去ってどのくらいの過去?? そもそも地磁気って目に見え

古地磁気とは、なんぞや?②【地質のきほん:その3】

※トップ画像は宇宙科学研究所ホームページより引用 ①の続きです! 磁性鉱物って?磁性鉱物と呼ばれる鉱物があります。 そのうちの1つ磁鉄鉱のお姿はこんな感じでしたね。 簡単に説明しますと、磁力を帯びた鉱物のことです。 鉱物とは、英語で言えばミネラル。 例えば身近(?)ではダイヤモンドとかエメラルドなどの宝石が鉱物です。マグマが冷えて固まっていく途中で、中の成分が、その成分ごとに独自のカタチで固まる(結晶)と言えばイメージしやすいでしょうか?(※あとで詳しい解説記事を書こう