バイト・派遣時給上昇、7月、物流や医療系目立つ、三大都市圏。

【時給 3大都市圏で上昇】
 アルバイトや派遣の7月の時給が上昇している。リクルートジョブズが発表した三大都市圏(首都圏、東海、関西)の7月のアルバイト・パート募集時平均時給は前年同月比2・4%(25円)高い1083円だった。コロナ禍の新生活様式を支える職種の求人が増えている。
 時給上昇が目立つのは、ネット通販の拡大などで繁忙が続く倉庫内の仕分けやデリバリーなど物流系の仕事。「製造・物流・清掃系」は1075円と、前年同月比2・2%(23円)上昇した。外出自粛で各種問い合わせの窓口となる「コールセンタースタッフ」も4・0%(52円)高の1344円と上昇が目立った。
 新型コロナウイルスの感染再拡大で「フード系」の時給は1016円と0・2%(2円)下落。5月に現集計方式で初めて前年割れしたが、緊急事態宣言の解除などで6月は上昇に転換。7月のコロナ再拡大で再び前年割れとなるなど、コロナ禍を敏感に映している。
【求人件数は戻りつつある。IT、介護の需要が高い】
 全体の求人件数は増え始めている。ディップによると、7月の求人件数は6月比9・6%増えた。ただ、採用人数を絞り込む企業が多いようだ。
 派遣時給も上昇した。エン・ジャパンが発表した7月の派遣社員の募集時平均時給は、三大都市圏(関東、東海、関西)で1581円となり、前年同月比0・4%(6円)上昇した。人手不足が続く医療・介護系や在宅勤務を支えるIT系の時給上昇が全体の水準を押し上げた。「介護関連」は1・6%(21円)高い1306円。在宅勤務の仕組みを支える「社内SE」は4・5%(99円)高の2303円と上昇が目立った。

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