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SNSの未来

今日はちょいとマジメにこれからSNSがどういう方向へ行くのだろうということを書いてみたい。たまにはピリッとしたことも書いておかないと。

ただし全部きちんと書いていたら1万字でも足りないのでほんのさわりだけ。

また以下には、もしかすると「最先端の人々」のあいだではすでに当たり前になっていることが書かれているかもしれないが、あくまで一介のシロートが考えたことですのでご容赦ください。

さて、SNSではこれから「人生体験の共同購入」みたいなことが本格化するのではないか。"これから"というのは今日明日という意味もあるけど100年後という意味もある。かなり幅広い"これから"である。

いきなりだが、人生経験ってなんでしょう。ものすごーくおおざっぱにいうなら「主観的な情報の集積」ではないでしょうか。

「月が地球の周りをまわっている」とか「日本の内閣総理大臣は岸田文雄である」というようなのが客観的な情報だ。これを知ったからと言って自分の人生を経験しているとはいえない。

しかし仮にあなたが岸田文雄氏だったらどうだろうか。いま総理の椅子に座り、日本のかじ取りを行っているとしたら?これは大きな人生経験である。これが主観的な情報だ。

では、この岸田文雄氏の人生経験を分解してみると、それは総理として見るもの聞くもの(視覚・聴覚)であり、総理の椅子の座り心地(触覚)であり、あるいは総理の重圧でお腹が痛くなること(内臓感覚)である。さらに安倍さんに対するわだかまり(感情)や広島から初当選して以来の苦難の道のり(記憶)やらそういういろんなものをひっくるめたものが「総理 岸田文雄の人生体験」なのだとわかる。

いま「Oculus Quest2」というVR(仮想現実)デバイスがかなり売れているらしいけど、VRはこのような主観情報の中の視覚と聴覚をかなりうまく疑似体験させてくれる。

Oculusを装着すると、たとえば宇宙飛行士と同じ目線で宇宙を体験できる。ただし無重力まで感じることはできないし、宇宙ステーションでおしっこすることもできないけど。

これと同じで、岸田さんの眼鏡に小型カメラを仕込んでマイクを付ければ「VR岸田文雄」というソフトを作ることも可能だ。Oculusを装着すれば、岸田さんと同じ目線で国会に出て、同じように立憲民主党から責められる体験をあじわえるだろう。

ところで、人生経験には、視覚や聴覚や感情だけでなくもう一つ大きな要素が絡んでいる。それが「今ここ」というリアルタイム性だ。

100年後に「VR岸田文雄」で遊んでも過去の追体験にしかならない。総理の人生をリアルに味わうには、今ここで岸田文雄として生きているという「唯一性」の感覚が欠かせないのである。

たとえば明日、記者会見に臨む岸田さんにカメラとマイクを付けてもらってリアルタイムでVR体験させてもらえば、岸田文雄という人生をものすごーくリアルに共有できるということだ。

ちなみにSNSはこれをやっているのに近い。”首相官邸なう”なのである。みんなで今ここを共有できるのがSNSだ。ライブストリーミングなんてまさに最たるものであり、「VR岸田文雄」は、ライブストリーミングの延長上にある。

ただし匿名多数のSNSでは、誹謗中傷など、いろいろ問題が起こりやすいですよね。

ならば有料の会員制でという流れになるだろう。たとえば、前澤有作さんが有料のサロンでお金を集めて宇宙へ行き、カメラとマイクを付けてそのプロセスを会員とリアルタイムにVR共有すれば、それはかなりの程度「前澤氏の宇宙旅行」という人生体験を共有できるわけですね。

前澤「ステーションは思ったより狭いね」
視聴者「うわ狭いですね~」

などと言い合いながら宇宙に行けるわけです。

サロンやメルマガには現在でも少なからずこういう要素がある。発信者と会員がリアルタイムで人生を共有している感覚があるのだ。

さて、この状況にさらにAIを加え、未来予測のビジョンまで含めてVRで主観的に共有できるようになると世の中はもっとおもしろいことになるだろう。これが可能になるが50年後か百年後かわからないけどいずれ伸びていくのではないかと思っているんだけど長くなったので、またいつか。

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