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世界一短い挨拶

ぼくが高校一年の一学期の始業式のこと。「校長先生あいさつ」で校長がステージに上がるといきなりこういった。

こないだ孫のみよちゃんと話をしていたら・・・
「おじいちゃん校長先生になるの?」
「そうだよ」
「おはなし長くしないでね」
と言われたので終わります。

とだけ言ってスタスタと降りてしまった。全校爆笑。以後「みよちゃんの伝説」として語り継がれることになる。

「高校とはなんと自由なところだろう」とすがすがしかったのだが、さいきん元ネタを発見してしまった。あれは校長のオリジナルではない。

ダリだったかピカソだったかがもっと短いあいさつをしている。登壇して「長くなると困るのでおわります」とだけ言ったのだそうだ。

校長には元ネタがあったのである。。。ややガッカリだ。記事を書くにあたって再確認しよう思い、いろんな検索語でググって見た。

"長くなると困るので終わります"
"画家" "短いあいさつ"
"ダリ" "名言"
などなど。

だが、ヒットしない。しかし、読んだのはまちがいない。とにかくまちがいないので信じてください(汗)。

ただし検索の過程でいろんなスピーチ原稿がヒットした。そして「長くなるのと困るので終わります」とか「長くなりましてすみません」などでスピーチを締めくくっている人が多数いることがわかった。

もんだいは、そこに至るまでが実際に長たらしいということである。締めに使う「長くなるので…」は言いわけにすぎない。

一方、でだしを「長くなるので」から切り出すのはいさぎよい攻めだ。校長は「こないだみよちゃんと」から切り出したことで、生徒に「なに言い出すんだ?こいつは。。。」と思わせておいて、急転直下の締めである。これはこれですがすがしかったなあ。

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