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成功から学ぼうとする心理が失敗の元

千三つ(せんみつ)ということばがあるが、せんだみつおナハナハ!ではなくてコトバンクによれば次のような意味である。

せん‐みつ【千三つ】

1 《千のうち本当のことは三つしか言わない意》
2 《千に三つくらいしか話がまとまらない意》
3 《千品目出しても当たるのは三品目くらいの意》

つまり世の中1000回トライして3回成功すればいいほうであり、1000個のうわさ話のうち本物が3つあればいい方だということだ。「それくらい少ない」とおもっておいたほうがいいということである。

さて「失敗学」という学問がある。失敗から積極的に学ぼうという考え方で、この根底にあるのがせんみつなのであるナハナハ!ほとんどのものごとは失敗するようにできている。失敗は恥ずかしいことじゃない。むしろ失敗から学ぼうとしないことが恥ずかしいことなのだという考えだ。

もちろんだれしも失敗よりも成功のほうに目が行ってしまうのは仕方のないことである。1000人いれば997人は成功から学ぼうとする。だがたいしたことは学べない。成功から学ぼうとする心理がそもそも失敗の元だ。一方、のこりの3人は失敗から学ぶ。多くの失敗は同じことの繰り返しであり、そこからは失敗を避けるために多くのことを学べる。これが失敗学だ。

失敗学を提唱した畑村洋太郎氏の「 失敗学のすすめ」という講演の中に

許されない失敗とは既に何度もやった失敗から学ぶことなく同じ愚を繰り返すものである.

とある。彼が念頭に置いているのは大きなプロジェクトだが、失敗学はもっと応用がきくのではないか。

「歴史は繰り返す」というけれど、これは「失敗は繰り返す」と言い換えても同じことだ。国や社会は同じ失敗を何度もくり返す。陰謀論やスピリチュアルも同じ失敗を繰り返す。だから陰謀論にもスピリチュアルにも失敗学があっていい。スピリチュアル系の人たちも失敗から学ぼう。

なぜ自分は誤情報を信じ、拡散してしまったのか

スピリチュアル系のひとたちはどうか自分の過去を振り返ってこれを考える勇気を持ってほしい。ぼくだってガセネタをつかんだことはなんどもある。しかし、そのたびに何が原因でガセネタをつかんでしまったのかを振り返って考えた。失敗学という言葉は知らなかったが、失敗から学ぶことはやってきた。

過去数十年にわたってスピリチュアル系の人たちを見てきたがかれらの言っていることはことごとく外れている。だがそれは別にいいのである。せんみつなのだから外れて当たり前なのだナハナハ!だいじなことは同じ失敗を繰り返さないことである。

いよいよ1999年が...
いよいよ2012年が...
いよいよ風の時代が...

言ったことが外れるたびに「いや、次こそが本番なのだ」と言い続けて数十年。おなじことをくりかえしているという自覚はありますか??

失敗を失敗と認めることのできない心の弱さと向かい合う強さを持とう。失敗は恥ずかしいことじゃないのであるナハナハ!

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