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この国にはもっといろんな意見があったほうがいい

この国にはもっといろんな意見があったほうがいい。ただし、日本と諸外国は分けて考えたい。この点が今日言いたいことです。

ひとくちに諸外国と言ったってアフリカ、南米、北米、ヨーロッパ、中東などいろいろあるわけだけど、日本ほど同調圧力の強い国はなかなかない。

極東諸国はやや日本に近いように見えるが、韓国も台湾もここまでではない様子だ。日本の同調圧力はある意味「世界の極北」にあると言ってもおかしくない。そういう危機意識を抱いている。

一方、世界には、ぼくのような穏健派から見ても0.1秒でも早く弾圧しなければならないと思える危険な活動家がいる。

だが、そういうことと、日本の抱える問題は別だと考える。もうちょっと落ち着いてほしい国もあるし、日本のようにもうちょっとはじけてほしい国もある。「言論の自由」などと一律に適用することはできない。

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じつはN国党が出てきたとき、世界のキケン活動家にちかい野望と戦略を持っているのかと心配していた。だけど、取り越し苦労だった。

あの程度なら、もっと暴れてほしい。ぼくはNHKの報道番組がスキだが、それとは関係ない。N国党は、つい意見がまとまりがちなこの国で「いろんな意見」を育てるためには必要な成分だ。

NHKの政見放送で「NHKをぶっ壊す」とあれだけ連呼できるのはダイジなことである。猪木さんを批判しながら新日本プロレスのリングで暴れているのに近い。

撮影はなごやかに進んだのではないだろうか。現場が殺伐としていたら、立花さんが「ぶっ壊す!」というときに、あんなお茶目な目つきにならないと思うのである。

というわけで、マスクの話です。

ぼくはなにごとも中庸がイイと思っているタイプだ。ただし、昨年11月からN95のマスクを購入している。中庸がいいと思っている医療シロートの目から見てもそういう備えがあったほうがいいと感じている。

ドイツではついに

今後は店内やバス、電車などに乗る際、米国労働安全衛生研究所の規格「N95」に相当する欧州の規格「FFP2」や、OPマスクと呼ばれる医療用マスクの着用が義務づけられる。(日経新聞「ドイツ、ロックダウンを強化 医療用マスク義務づけ」)

となったわけだが、おかげでN95と書きやすくなった。都心の電車に乗るときは着用している。

マスク、ソーシャルディスタンス、手洗い、うがい。今はこれを徹底するしかない。こう書いても医療関係者に怒られはしないだろう。

そのうえで「マスクの着用を拒否し大声で騒いだ男性を降ろすため、飛行機が臨時着陸」した件で男性が逮捕された件について書く。この国では「マスク拒否はN国党レベルでアリ」だと思う。N95を買ったぼくでもそう思う。

日本では、マスク拒否男性よりも自粛警察の方がきけんである。

たしかに容疑者はややエキセントリックに見えるし、長野県のホテルでも問題を起こしている。フライトも2時間15分遅らせているので、法的責任を問われるのは仕方がない。

「健康上の理由で、マスクを着用できない」と主張していたが、マスクをしていた時期があったことを突き止めた警察が逮捕に踏み切ったそうだ。これも妥当だと思う。

まあ、メンドクサイ人である。けれども、こういうメンドクサイひとは「日本にかぎれば」もうちょっといたほうがいい。このあたりはびみょーな問題なんだけど大事なことだと思う。

つまり、この事件は逮捕が妥当だが、問題の根はもっと深いと思うのだ。

日本に国難を招くとすれば、マスク拒否でも、ウイルスでもなく、同調圧力である。

太平洋戦争の開戦時もおなじだった。だれも勝てるとは思っていなかったが、だれもそれを口にできなかった。「この国にかぎれば」もっといろんな意見があったほうがいい。この点については、これから何度も考えてきたい。

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