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教え魔

「じゅん散歩」というテレビ番組がある。「ちい散歩」みたいな番組で、高田純次さんが散歩する番組だ。今朝初めて見た。最近ちょくちょくテレビをつけているのでぐうぜん見てしまったんだけど。月~金で9:55~だそうである

今週は高田さんが六本木をあるいている。六本木のおしゃれな街なみをを歩きながら「いやあ六本木すごいですねぇ~こないだ仕事で栃木に行ったんだけど宇都宮とはぜんぜんちがうね!アハハハ」

あいかわらずの絶好調だ。六本木が栃木と全然ちがうというのは、六本木を歩かなくてもだれにでもわかることである。こういう無意味なコメントをしながら散歩する。

「沖田総司ゆかりの神社」では、宮司さんに対して「はじめまして土方歳三です」としっかり頭を下げる。おさえるところはしっかりとおさえる高田さんの姿勢は、ぼくが90年代によく見ていたころとまったくかわらない。

それにしても、六本木の感想を聞かれてすっと栃木とくらべられるところがすごいのである。たぶんほんとに仕事で栃木に行ったのだろうし、六本木を歩きながら「栃木とちがうな~」とほんとに思ったのだろう。しかし、ロレックスの看板の前を歩きながら「栃木とちがうねえ」とはなかなか出てこないものである。

おやじというのは沽券にこだわる生き物だ。沽券にこだわって気持ちが構えていたら、ロレックスの前をとおりながら栃木と比べるやわらかさは出てこない。せいぜい、じぶんのロレックス自慢でもするのがオヤジである。しかも、高田純次さんは元宝石デザイナーだから貴金属にはシロートを越えた造詣があるはずだ。そこですらっと栃木がでてくるのがイイ。

ところで「教え魔」という人種がいるそうである。頼まれてもいないのに、他人に何かを教えたがるおやじである。

ぼくは教え魔には会ったことがないと思っていたけど、よく考えてみると毎週のようにライブストリーミングで出会っているかもしれない。

ぼくがよく参加しているライブストリーミングでも主催者に質問できるようになっているんだけど、ぼくが主催者に質問すると、じぶんの意見で答えてくる人がいる。質問しているところは見たことがない。どこの誰だか知らないがぼくがいいたいのは

あんたの意見など聞いてない

ということだ。そこは質問コーナーであって答えを言う場所ではない。答えが言いたければじぶんで集客してじぶんでライブストリーミングを始めたらいい。他人のふんどしで相撲をとるなよ。

このnoteはぼくの場所なのでぼくの意見しか書かない。しかし、人が作った場所に出ていったら質問して場を盛り上げる。あたりまえの話である。

実るほど頭を垂れる稲穂かな

どこのだれだろうと、さいしょから教える側に回ろうとするおやじは世界で一番つまらない人種である。それを自分でわかっていない点がなおみじめだ。

ところで、10年以上前の話だけど、ぼくが当時つとめていたIT企業の社長の息子が「高田純次さんと飲んだ」という話を自慢していたことがあって、高田さんは、飲み会の間中ずーっと「エッチしたいエッチしたい」しか言わなかったのだそうだ。「いい意味でやっぱイカれてるな」と思いました。

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