テレワークが流行ったほんとうの理由
一時、コロナ禍でテレワークがはやった。
日本ではそれほどでもなかったそうだが、知り合いには今でもちらほらとテレワークしている人がいるので、それなりに普及したのではないだろうか。
さてテレワークはアメリカなどではすっかり普及し、「テレワークが認められないなら退社する」と言い出す人まででてきている。
なぜそんなに人気なのだろうか。
もちろん快適だからだろうが、快適と言ってもいろんな快適さがある。ではテレワークのどこがそんなに快適なのだろうか。
ネットには次のような説明が載っていた。
なるほど。ごもっともであーる。
しかし、この表にはテレワークの最大の魅力が抜けている。ところで、あなたはテレワークのどんな点が気にいっていますか。
通勤しなくていい?・・たしかに!
生産性が向上する?・・そうかなあ?
育児や介護との両立?・・ごもっとも!
モチベーションが向上?・・うーん、どうだろう?
ほんとうにこれだけだろうか?
ぼくがテレワークに感じる魅力は、まず出勤しなくていいこと。そして、人間関係に煩わされないことだが、それと同じくらい大事なのは、ズバリ
ことである。
家ではいつでもやりたいときにウンコできる。これが在宅ワークの大きなメリットである。
まあ、2の「働きやすい環境」に含まれている気もするのだが、大事なことなのではっきり書いたほうがいい。「働きやすい環境」というものは人により、職種によって異なるが、家でウンコしやすいのは万人共通だ。
冗談で書いているのではない。
以前、アメリカのネット記事で読んだんだけど、Vogue誌の元編集部員だった人が告白していた。職場での彼女の一番の悩みはウンコだったそうである。
Vogueくらいになると、毎朝キメキメのファッションで毎日出社しなければならない。朝は早いので家での排便はなしだ。通勤途中のスタバでコーヒーを買い、出社して飲んでいると、やおらもよおしてくるそうである。
しかし、同じフロアの人々からはファッションをリードする存在としてみられているので堂々とウンコするわけにもいかなかったのだそうだ。
別のフロアに男性社員の多い企業が入っていたので、そこの女性用トイレにこっそり出かけていたとのこと。
と叫んでおられた。
そういう悩みを持っている人からすれば、テレワークで、いつでものびのびとウンコできる環境にはこたえられないものがあるだろう。
ぼく自身、在宅ワーカーのいちばんの魅力は、いつでもだれに遠慮することなくのびのびとウンコできることだと前々から思っている。
ところで、会社に勤めていた頃も、ウンコしやすい会社としにくい会社があり、仕事の厳しさとは別に、ウンコしやすい会社が好きだった。
たしか評論家の吉本隆明さんが「会社で大事なのは建物だ」と言っていたような気がするけど、もうすこし突っ込んで言うと、会社で一番大事なのはトイレだと思う。
かつて派遣社員として勤めていたIT企業が「とりわけウンコしやすい」企業だったのでちょっと書いてみたい。
トイレが広くて数が多かったわけだが、具体的にどういう感じかと言うと、建物は地上11階建てくらいで、各階のフロアの左右両端に巨大なトイレが備わっていた。
男子トイレは小便器と大便器がわかれていたんだけど、大小が10個ずつついていた。つまり、小便器が10個ずらっと並んだ背後に大の個室も10個ずらっと並んでいた。
しかも占有率がすごかった。いつ行っても満室に近い状態で、個室が9割~10割埋まっていたので、空きができるのをまってすべりこんでいた。それだけみんな遠慮なくガンガンウンコしていたわけだ。
これには社風も関係していただろう。
IT系といってもネットワーク系なので、社員はヘルメットをかぶって現場に出ていく感じの建設業に近い雰囲気だった。
そういうガテン系の社風だから遠慮がなかったのかもしれない。社員一丸となってウンコしていたのである。
あれだけ思い通りにウンコしていると、よけいなものがたまらずフットワークも軽くなって仕事もはかどる。ああいう職場はいいものだ。
一方で、Vogue誌のように、ウンコをやりにくいレイアウトや空気感の会社もあるだろう。
そういうことで悩んでいた人たちからすれば、リモートワークはそのストレスを解放してくれるわけで、流行るのもわかるのである。
ところで、警備員をやっていた頃、ある先輩は、深夜の見回り先の会社でいつも大を済ませていたそうだ。「〇〇工業の事務室のトイレにウォシュレットがついているのであそこがいいよ」と教えてくれた。会社でのウンコについては、みんなさまざまな工夫を凝らしているのだろうなあ。
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