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メッシがいた

僕は、FCバルセロナ が好きだ。忘れられない試合は何個もある。その中でも印象的なのは、あの試合だ。

2017年4月23日。ラリーガの優勝を占う伝統の一戦、エル・クラシコが開催された。

 開催地は、サンティアゴ・ベルナベウ。
この試合が行われた時は、レアル・マドリードが首位に立っていた。

バルセロナは負ければリーガ優勝は絶望的な状況だった。しかし、不幸にもネイマールは出場停止で、MSNのNが欠けてしまっていた。

 試合が始まり、両者一歩も譲らぬ展開。
だか、この均衡を破ったのは宿敵レアル・マドリードだった。コーナーキックからの流れで、
カゼミーロがゴールを決めた。 

 ホームでの1点、これではマドリーが波に乗ってしまう。まずい。

しかし、僕の心配は杞憂だった。この悪い流れを断ち切った男がいた。レオ・メッシだ。

この日のメッシは、いつにも増してキレが増している。前半の早い時間に、カゼミーロにイエローカードを出させるドリブルを仕掛け、
完全に圧倒していた。

そして、カゼミーロのゴールから5分後、
ブスケツ、ラキティッチとパスを繋げ、メッシにボールを預けると、あっという間に1点を取り返した。

前半は、1-1で終わった。
バルサ、マドリーに両者にチャンスがあった白熱の試合。残り45分でどうなるか想像もつかなかった。

後半が始まり、しばらくはスコアは動かなかった。後半28分、メッシのシュートの跳ね返りをラキティッチが左足一閃のミドルシュートで、ゴールを貫いた。

バルサ、逆転! 
ラキティッチのこういうゴールが好きだ。

更に、バルサは、カウンターからの流れで、メッシがゴールへ向かったが、そこにセルヒオラモスがファールで止めにかかった。
決定機阻止として、ラモスは一発退場。
マドリーは、守備の要ラモスを失った。

これは、勝てる❗️
そう確信したが、それも束の間の出来事だった。ラモスの退場から、数分後に投入された
ハメスロドリゲスが再び流れを戻した。

左からのマルセロのクロスに、背後からニアに飛び込んできたハメスが1点を取り返し、試合を振り出しに戻した。
マドリーとしては、1人少ない状況で引き分ければ、万々歳だ。

 この時は、流れがマドリーに行ってしまったと思い、僕も引き分けを覚悟した。

 だが、ここから僕が忘れられない瞬間となった。

 後半のアディショナルタイムに、バルセロナは自陣のスローイングからパスを繋げ、
セルジロベルトが、モドリッチ、マルセロを抜いて、長くドリブルで持ち運んだ。

そこから、マドリーのゴール前まで走ったアンドロゴメスが溜めて、アルバにボールを渡した。アルバがボールを少しゴールより後ろに出した。

「メッシがいたーーー」

実況の人がそう叫んだ。
そして、メッシの左足でマドリーのゴールを貫いた。

 この劇的なゴールは、バルサを勝利に導いた。そして、2-3でバルサが勝利した。
その時点で、暫定1位になり、タイトル獲得へ望みをつなげだ。残念ながら、そのシーズンは、マドリーが優勝してしまったが、それ以上に、あの勝利は大きかった。

白いスタジアムで、輝いた、あの背番号10の
ユニフォームを僕は忘れない。

写真:marca HPより引用

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