汚部屋の住人だった私が、1ヶ月で断捨離して気づいたこと
この記事を最初に書いたのは2021年5月末ごろ。
以下の文章で「今年」というのは2021年のことですのであしからず。
未完成のまま結論がまとまらなくてずっと放置していたのですが、この度「未完成でも公開したい」という思いに駆られたので公開することにしました。
たかが断捨離、されど断捨離。
今回の断捨離活動では気付きが非常に多く、自分自身を振り返るのに役立った経験でした。その備忘録として、また、汚部屋を脱却したい方々が「断捨離をしてみたいなあ」と思い立つキッカケになればと思い、ここに書き残します。
【私が断捨離をするようになった経緯】
私はもともと物欲が強く、常に部屋が散らかって片付けられない性格でした。元、汚部屋の住人です。
私は学生時代を含めて10年ほど一貫して一人暮らしです。
過去に住んでいたアパートを含め、そこに招き入れた身内や友人からは
「これ、女が住む部屋じゃないよ(笑)」
「こんなに汚い部屋じゃ嫁の貰い手がいなくなる」
と、ボロクソに言われるほどでした。
ベッド周りやリビングの床に食べ残しは放置しない主義なのに、キッチンには生ゴミや洗っていない鍋や皿が放置しっぱなし。カビも生え放題。掃除も気が乗らない。ぶっちゃけ面倒くさい。いつも本音で言い合う友人からは「いつもは几帳面そうなのに実はズボラなんだね。几帳面なのかズボラなのかわかんないや」と、呆れられ。
私が断捨離を始める2018年より前は個人事業主としての活動資金を貯めるため1日14時間バイトを掛け持ちで働いていて過労でした。そのバイトの合間で個人事業の案件に取り組んでいたこともあります。仕事上の過労に加え、仕事とプライベート両方の人間関係でもストレスが溜まりに溜まって心が荒んでいました。病院には行っていないので精神疾患があったかどうかは不明ですが、精神的に色々とブレーキがきかなくなっていた時期だったのはたしかです。その当時は物欲に身を任せ、日々のストレスを解消する手段として自分が欲しいがままに色んなものを買いまくっていました。欲しいもののために借金を抱えるまではいかなかったものの、後から冷静になって振り返れば「こんなの要るか?」と思えるような不要なものをたくさん買い込んでいました。
しかし、2018年の前半からTwitterを介して「リュック1つで海外ノマドワーカー」「スーツケース1個で引っ越すミニマリスト」と呼ばれる人々のライフスタイルを見てきて、彼らに対して憧れを抱くようになりました。私はもともと海外に出ることに関心を持っていたこともあり、私も彼らのようになりたいと思い立ちました。
そんな流れがあり、私の荒んだ精神が落ち着いたタイミングで2018年から断捨離活動を毎年1回、ゴールデンウィークの期間中にまとめて行うのが習慣になっています。かれこれ今年2021年で4回目(4年目)となりました。私にとってGW中は誰にも邪魔されず、まとまった休みがとりやすい時期なのでこの時期に決めました。本当はもっと頻度を多くやれたらいいのですが、それは片付けが苦手な私にとってはハードルが高いことでした。それで、とりあえず敷居を低くして年1回だけ集中してやってみることにしました。
今年2021年の断捨離活動では処分するものが数多くありました。私は片付けがド下手です。そんなわけで結局のところGW中を通り越し、GW後に普段の仕事をしながらも合間に断捨離を続けてトータルで約1ヶ月くらい(5月末まで)かかってしまいました。
【断捨離して気づいたことを挙げてみる】- - - - - - -
1. 案外、なくても困らないものはたくさんあった
2. 今の住居に引っ越してきた当時の初心に返った
3. 殺風景になり視界が開けたような気がした
4. 自分がこれまでに情熱をもってきた事が何なのか気づいた
5. 古いノートに書かれた過去の悩みが解決していた
6. 古いノートに書かれた夢リストが叶っていた
7. 古い日記帳を見て、気が病みやすい時期が明確になった
8. 過去の清掃アルバイトの経験が役立った
9. 礼服や着飾るための服を捨て、生きづらさから解放された
10. ものを捨てるにつれ、前向きな気持ちになっていった
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ここから下は、各項目について詳細を書いていきます。
1. 案外、なくても困らないものはたくさんあった
複数のボールペン、複数のバスタオル、何枚もあるハンカチ、同じ型のUSBケーブル、複数のリュックサック、意味なく何枚もあるバンダナ、100円均一で買った収納目的のバスケット、クリアファイル、一人分にしては多すぎる食器、必要以上にストックがあったキッチン用洗剤、色やデザインが微妙に違うだけの服、無駄に多いトートバッグ、使っていない折りたたみイス、たまにしか履かない靴、調理器具、使わない皿
これらは実際に捨ててみて困らないものでした。思いついただけで挙げてみましたが、実際はもっとあったような気がします。一回捨ててしばらくしてみれば「意外となくても不便しないぞ?」と気付けました。
2. 今の住居に引っ越してきた当時の初心に返った
3. 殺風景になり視界が開けたような気分になった
* 2、3は互いにつながっている内容なのでまとめて書きます。
今回の断捨離活動では、同時に部屋全体の大掃除もやりました。
キッチンにあった不要な調理器具やガス周りのアルミの仕切りを捨てた結果、目に見えた景色は、今の家に引っ越してきた当時の風景そのもの。
その当時は念願の東京都内での暮らしが現実となり、ここから私の冒険がスタートするかのように希望に満ちていました。ポケモンのゲームでいうところの「始まりの町」であるマサラタウンに引っ越してきたかのような感じです。これから新たな冒険(=人生)が始まりそうな心地がしました。ポケモンゲームの実際のストーリーでは、主人公が引っ越してくるシナリオになっているのは別バージョンの別の町だった気もしますが......って、これは完全に余談です。
今のアパートに引っ越してきた2015年当時は備品がなくてキッチンは殺風景でした。そして、その時から6年が経った今になって色々と片付けたら、あの頃見たのと同じ「殺風景」に戻りました。これを見て「殺風景は希望に満ちていた頃の初心を思い出させてくれる。この殺風景はシンプルなのに美しい」という感情が湧き起こりました。
4. 自分がこれまでに情熱をもってきた事が何なのか気づいた
断捨離を進めていると、その過程で自分がこれまでに情熱をもって取り組んできたものが何だったのか再発見・再認識させられます。それと同時に、私自身のこれまでの歴史を振り返れたような気もします。
古いノートやPC周辺機器、家電製品などを整理していて気が付きました。私が過去から今に至るまでにずっと一貫して情熱をもって取り組んできたこと。それは、音楽でした。それが今の自分のキャリアになっています。これを証明する物は、断捨離する過程でたくさん出てきました。例えばこんなものが。
・中学時代、作曲ノウハウがわからないけどとりあえず五線ノートに音符を書き起こしたもの
・高校時代、初めて挑戦した作曲コンクール作品のコピー
・大学時代、バンドサークルから離れて自主企画ロックバンドをやると決めて書いた曲の下書き
・自分の夢をばかにされていた環境の中で、もがきながら書いていた作詞ノート
・大卒後に入った音楽の専門学校にて曲のインスピレーションをひたすら書き留めていた五線ノート
・色々な楽器や音響機材のことを深く知ろうと通販で買った沢山の音響機材
・実際にプロデビューしてからの初案権で使った思い出の台本
・プロデビュー後の別案件で制作が難航していた跡が残るスケッチノート
・プロジェクトの途中で廃案になったメロディーがたくさん書いてある五線ルーズリーフ
・余命わずかな大切な人のため、私が夢を叶える瞬間を見せて安心させようと「テレビ案件を絶対に決める!」と強く念じながら取り組んだ案件での資料一式
このチャプターを書いているだけでも色々な思いが溢れてきて胸が熱くなりました。
5. 古いノートに書かれた悩みが解決していた
断捨離したものの中に、かなり昔に書かれたノートがありました。その中には、自分のその時点での悩みを書いたページがいくつかありました。今になってそれらを読み返してみると、そこに書かれていた大概の悩みは現在では殆どすべてが解決していることに気が付きました。
なぜ・・・?!
私が書き殴ったこのノートは、ただのノートだぞ?!
書けば悩みが解決する魔法のノートなんてこの世にあるわけないよね...?!
それなのに、一体なぜ・・・???
「人」そのものではなく「人の悩み」を消すデスノート???
私は最初、心の中でこのような気持ちがグルグルと渦巻いてしまいました。
これは本当に不思議な体験でした。
頭の中のモヤモヤ事項をノートに書いてみることでその悩みや問題をハッキリと認識でき、その解決策を脳が無意識に探し出し、そして行動を起こす...といった脳の仕組みにでもなっているのでしょうか?うろ覚えですが、YouTubeでこのような解説をしている心理系・ビジネス系YouTuberさんがいたような気がします。心理系、脳科学系の本でも、どこかで読んだことがあるような...。
以前なにかの本で「悩みは紙に書き出せ」といった内容を読んだことがあるのですが、私はそれを信じていませんでした。しかし今回の体験から思うに、今の悩みを紙に書き出してみることは決して無意味ではないようです。短期間で解決とはいかなくても、私の場合はノートに悩みを書いた時から2〜5年くらい後になってその書かれた悩みが解決していました。なにやら私はこの2〜5年の間に、その悩みから遠ざかるような行動選択を自然としていきていたようです。この時に書いていた悩みノートの存在はすっかり忘れていたのに...!
6. 古いノートに書かれた夢リストが叶っていた
これは前述の「5. 古いノートに書いた悩みが解決」と似ています。
今度は、古いノートに書き出していた「夢リスト」の一部が叶っていたというお話です。夢を叶える手段がわからなかったけど、ひょんなことから叶った夢がたくさんあったと気付きました。
・東京で一人暮らしをする
・自作の曲がテレビで放映される
・琵琶湖を眺める
・鳥取砂丘を歩く
・東欧のバルト三国を旅する
などなど、どれも2〜7年くらいの長期スパンで叶った夢です。
短期間で夢が叶わなくても焦らなくていいんだなあ、と思いました。
7. 古い日記帳を見て、気が病みやすい時期が明確になった
今回の断捨離活動では古い日記帳も処分しました。
過去に書いた日記帳をめくってみると、そこにはいくつものページに日付が書いてありました。この日付が今回のカギです。
日記帳に書かれた日付を見てみると、気が病んでネガティブなことがたくさん書いてあるのは冬場に集中していると判明しました。冬場は日照時間が短く、気温も低く、人間は寒さによってストレスを感じる時期です。このことから、今後のmyルールは
「大事な決断は、冬にやらない」
と決めました。
仮に年中いつも決断すべきことに追われるのであれば、一年中ずっと常夏の地域へ移住することも真剣に考えたいです。国内だけでなく、海外も含めて。
8. 過去の清掃アルバイトの経験が役立った
・エアコンのフィルター清掃のしかた
・キッチンや浴室の清掃後の拭き取りは、水切り+吸水タオルで効率化
・ホコリは高いところから先に落とす
などなど、過去に清掃のアルバイトの研修や自分の経験から得られた清掃スキルを発揮できました。
9. 礼服や着飾るための服を捨て、生きづらさから解放された
黒スーツ、パーティー用のフォーマルな服、ドレスなど。
見栄を張るために買ったものもあったので、捨てることによって心がスッキリしました。
「見栄っ張りな自分、さようなら」
と言いながら捨てた時は爽快感GETでした。
10. ものを捨てるにつれ、前向きな気持ちになっていった
これは本当に不思議な感覚でした。
なぜ物を捨てるだけで前向きな気持ちになれたのか、その理由はうまく説明できません。
ただ、たしかに言えることは、断捨離をした後は断捨離前よりも明らかに気持ちがポジティブになりました。考え方や判断もしかり。
そういえば、影響力のある某ミニマリストさんがYouTubeの動画で「断捨離の考え方は風水に近いものがある」と言っていました。平たくいうと「風水には、古いものを捨てれば運気が良くなる」といった考え方があるのだそうです。
運気が良くなったのかはよくわかりませんが、家にある物を断捨離し、SNSを含めた人間関係も断捨離したことで起きた変化がありました。自分の好きなことに没頭する時間を増やしたら、自分の人生のロールモデルにしたい人たちに相次いで(ネット上ですが)出会うことができました。
長々と書いてしまいましたが、今回の記事はここまでです。
今回の記事が「汚い部屋からの脱却したい」「断捨離を実行したい」とお考え中のみなさんの後押しになれば幸いです。
ここまでお読みいただきありがとうございました!