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今日、仕事に行けなかった。

今日、電車に乗っていたら突然涙があふれてきて、結局職場にたどり着けなかった。

朝、いつものように家を出たはずなのに。仕事も順調、残業は月10~20時間、安定した収入はあるし、実家暮らしで料理まで母が作ってくれて。本当に死にたいくらい苦しんでいる人からしたら恵まれた環境だと思う。


でも、仕事中初対面の人と接する機会が多く、人を捌くような感覚が自分に合わないと感じる。入ってから飲み会も一回もないし、心を打ち明けられるような関係を職場では築けない。誰かがしなかった面倒な業務が自然と別の人に降りてくる(それがいつも同じ人)。サボっていても頑張っていても給料はさほど変わらない(年功序列ってこういうことかと実感)。紙文化…
(↑生まれた時からネットに触れてきた若者、耐えがたくない?特に後半…)


そうは言ってもこの人生を選んだのは自分だし、今日休んだのは甘えに入るのかな…



電車を降りた私は、普段は車で帰る道を歩きながらそんなことを考えていた。


午前9時を過ぎたら地元には歩いている若者なんかいなくて、散歩中のおばあちゃんにちらっと見られた。まずいものを見たとでもいう感じで目をそらされたけど。当然だわ、泣いてるし。



チャイムを聞いた母が玄関のドアを開け、驚いた顔をした。

私が「今日は休み。」と涙目で言うと、母は追及するようなことはしなかった。すごくほっとした。

8月にも似たようなことがあったから、何も言わなくてもわかってくれたんだと思う。



同世代に置いて行かれているような焦り、(労働者の権利である有給休暇を使って休んでいるのに)拭いきれない職場の人への罪悪感と、家族に心配をかけていることへの申し訳なさが入り混じって、久しぶりに声をあげて泣いた。




すると、仕事に行った母からある本を紹介するURLが届いた。


32編のエッセイ集で、肩の力を抜いて今の自分を見つめなおす時におすすめの本だという。ちなみにBTSおすすめの作家。


その中の1編で、あるタクシー運転手は言う。誰にでもチャンスは人生に3回訪れると。

1つ目は、まるで反りが合わない人や
まったく自分に合っていない仕事を手放すチャンス。
この機会を逃してはならない。
これを逃したら、間違ったことにとらわれ続けて
人生をムダにしてしまう。
あまりにも自分に合わないことを続けていると、
経験だと見なすことすらできなくなる。
心が傷だらけになって、
新しいことに挑戦するために必要な勇気を
失ってしまうからだ。


私はこの一節を読んでBUMP OF CHICKENの『HAPPY』という曲を思い出した。
サビに"終わらせる勇気があるなら 続きを選ぶ恐怖にも勝てる"
という歌詞があって、高校生の時からこの言葉をずっと胸に抱いて生きている。


この歌詞に共感したのは、終わらせることだけでなく、続けることにも恐怖が伴い、勇気のいる選択だと気づいたからである。「終わる」・「続ける」のうち、わざわざ先の見えない方を選んできたのだ。私たちはなんて勇敢なのだろうと強く感動した。


今は、周囲の人への罪悪感や将来への不安、他人と比較して焦りを感じているけれども、私にも、あなたにもまだ続きを選ぶ勇気が残っている。



「心が傷だらけになって、新しいことに挑戦するために必要な勇気を失ってしまう」前に、いったん休んで勇気を蓄えておくことが必要だと思うし、今日で失わなくて心から良かったと思う。


合わない、なんだか違うと思っていた事柄や人を自分から切り離すよい機会、今日はそういう気付きを得る時間だったのだ。




これを書いている今も涙は止まらない。
でも、読んでくれた人が少しでも共感してくれたら嬉しいし、また立ち上がれそうだ。



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