誰でも簡単!AIを活用したアバター動画をサクッと作れる「Synthesia」が凄い!
友人がfacebookでシェアしていた、AI(人工知能)を活用した動画プラットフォーム「Synthesia(シンセシア)」があまりにも凄かったので、試しに使ってみました。
「Synthesia」では、あらかじめ用意されている俳優(アバター)を使った動画コンテンツを誰でも簡単に作ることができます。
サイトにアクセスすると、アカウント登録不要の無料お試しコースが用意されており、台本や原稿を準備すれば、誰でも数分で以下のような動画を制作することができます。凄くないですか?
3ステップでAI動画を作成(無料お試しコース)
サイトに用意されている「無料お試しコース」では、たった3ステップで、AIを使った動画を作ることができます。超簡単ですので、ぜひお試しください。
まず、「synthesia」のトップページにアクセスして、「Create a free AI video」ボタンをクリックします(下図)。
1. 動画のテンプレートを選ぶ
まず最初に、作りたい動画のテンプレートを選びます。無料お試しコースでは、以下の3つのテンプレートが用意されています。
COVID19 update(サンプル動画を作ってみました)
Cmpliance video(サンプル動画を作ってみました)
Sales pitch(記事冒頭のサンプル動画)
それぞれクリックすると、右側にサンプルイメージが表示されるので、好きなテンプレートを選びましょう(背景画像とアバターの種類や配置が異なるだけです)。
本記事の冒頭でご紹介したサンプル動画は、「Sales pitch」を選んで作りました。
2.スクリプト(台本や原稿)を準備
次に、俳優(アバター)が読み上げる台本(原稿)を用意します。
言語は、現在60カ国語以上に対応しているようですが、無料お試しコースでは、台本(原稿)の文字数は半角200文字までとなっています。
3. データを送信
台本(原稿)を入力したら、「Continue」ボタンをクリック。
すると、以下のウィンドウが表示されるので、必要事項を入力して「Generate Free Video」ボタンをクリック。
クリック直後に、「We're reviewing your AI video(お客様のAIビデオを確認中です)」というタイトルのメールが届き、その数分後に「Your AI video is ready(お客様のAIビデオが準備できました)」というメールが届きます。
2通目のメールを開いて、「Click Here To Watch Your AI Video」をクリックすると、ブラウザが開いて作成したAI動画を視聴することができます。
やってみると分かりますが、とても簡単にAI動画を作成することができます。面倒なアカウント登録作業が一切不要で、シンプルに動画作成だけを体験できる仕組みが素晴らしいと思います。
欲を言えば、メアドも入力することなく、その場ですぐに動画が生成されるとベストです(サーバーへの負荷を分散させているのでしょうか?)。
他の言語(チェコ語)でもやってみた
試しに、以下のように日本語の台本をチェコ語に翻訳して、俳優がチェコ語を話すAI動画を作ってみました。
どうですか。アバターは同じ俳優を使用していますが、他の言語に変えても大きな違和感はないですよね。
あらかじめ用意されている言語一覧(上図)をみると、英語、ドイツ語、フランス語、中国語などは、"なまり"にも対応していることが分かります。
以下のページでは、各言語の音声サンプルを視聴することができます(画像をクリック)。
44種類の俳優(アバター)から選べる
有料プラン(アカウント登録が必要)では、以下のページ(画像をクリック)で紹介されている44種類の俳優(アバター)を動画に使うことができます(2022年1月現在)。
ただし、よくみると何名か服装の違う同一人物がいます(実際は35名)。現時点で、日本人にみえる俳優は登録されていません。
アバターはすべて実在の俳優の映像をもとに、本人の同意を得て制作している、とサイトには書かれています。これまでにないサービスなので、どんな属性の人が登録しているのか、契約内容や報酬金額なども気になります。
「Synthesia」は、ビジネス向けの動画制作プラットフォームであり、ビジネスに関係のない、政治的、性的、個人的、犯罪的、差別的なコンテンツを認めていません。したがって、仮にそのような原稿や台本を使って動画を作ろうとしても、おそらく動画生成の段階でチェックされ拒否されると思われます。
自分のアバターも作成できる(有料オプション)
なんと「Synthesia」では、アバターのカスタムサービスまで提供しています。有料プランに追加で年間1,000ドル支払えば、例えば、自分自身やチームメンバーのカスタムアバターを作成することができます(本人の明確な同意が必要)。
しかも、カスタムアバターを作るために必要なステップは、グリーンスクリーンの前で10~15分程度のビデオ撮影のみ。映像提出&支払い後、10日以内にカスタムアバターが届くようです。簡単&早い!
また、法人向けプラン限定で、本人の声を収録して使うこともできるようです。
経営者や営業マン、講師のカスタムアバターを一度作ってしまえば、他の社員やスタッフがいつでもどこでもPC作業だけで、アバターの登場する動画を簡単に作れちゃう。凄い時代になりました。
パワーポイントにアバターを合成できる
有料プランで使える「Synthesia STUDIO」には、パワーポイントのデータをそのままインポートできる機能があります。
「Synthesia STUDIO」紹介動画
https://www.synthesia.io/features
取り込んだパワーポイントの各ページに、好きなアバターを自由にレイアウトして、トークスクリプトを設定するだけ。
パワーポイントで作られた文字だらけのスライドを、(音声のみで)読み上げているだけのeラーニング動画コンテンツよ、さようなら(笑)
現在、多くのビジネスパーソンがパワーポイントを使っていると思いますが、文字とイメージを扱うように、人物(アバター)までも素材の1つとして編集できちゃう時代になりました。
「Synthesia」の有料プランは2種類
「Synthesia」の有料プランは、「個人向け」と「法人向け」の2種類があります。個人向けは月額30ドル。法人向けはニーズや用途に合わせて個別見積もりとなっているようです。
個人向けプランでは、1ヶ月で10分間のビデオしか作れないという点に注意が必要です。おそらく、YouTubeやSNS上に個人が作った低品質なアバター動画やフェイク動画などがあふれることを望んでいないからでしょう。
ちなみに、有料プラン解約後は、作成した動画は保存されませんが、2ヶ月間は無料で保存されるようです。
作成したAI動画はどこで使えるか?
「Synthesia」で作成した動画は、ウェブサイトやSNS上で自由に使えます(下表のとおり)が、有料のプロモーション(広告)では使用できません。
ただし、カスタムアバターを使う場合は、俳優との契約の範囲で使用可能となっています。
「Synthesia」ってどんな会社?
Synthesia社は、ロンドン大学(UCL)、スタンフォード大学、ミュンヘン工科大学(TUM)、ケンブリッジ大学の研究者と起業家のチームによって2017年に創業したベンチャーです。同社のミッションは以下の通り。
以下の記事によれば、同社はすでに累計6700万ドル(約76億円)の調達に成功しています。
Synthesiaの共同創業者でCEOであるRiparbelli氏は、「我々の目標は、創造力さえあれば、ノートパソコンだけでハリウッド映画を作ることができるようにすることだ」と語っています。
Synthesiaアバターを使った動画を見る機会が今後増えてくるかもしれませんね。
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