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やらない理由を探すのではなく やる理由を探せる子どもを育てたい

今年になって様々な行事やイベントが中止・または延期になっているのは周知の事実だ。プロ野球やJリーグはようやく始まったが、広く見渡せばこれはかなりレアなケース。多くの競技で大きな大会の中止が決まっている。
高校は春の選抜大会から夏のインターハイ、秋の国体と全てのタイトルマッチが中止となった。中学では同じく春の選抜と夏の全中が中止に。年齢制限のある中高生の大会は、延期にすることなど無意味。ない=二度と出られないということを意味する。

これはもちろん「感染の拡大を防ぐ」ためである。蜜を避けるのと県外への移動を極力減らすため。なので、野球をはじめとする多くの競技で、3年生のための記念大会を県内の大会にしぼって開催されている。それも一部の競技が除かれているのは、「感染しやすい」と推測される競技は開催を見送っている。

これは高校に限ったことである。ステージが中学となると話は大きく変わってくる。
中学では学びの機会は均等であらなければならない

例えば、登録部員数全国一位のソフトテニスは主にダブルスの競技である。コートに4人。しかも、ソーシャルディスタンスは保たれている。だから、感染拡大防止策を講じて、大会を開催することはできなくもない。では、他の競技はどうだろうか。
野球はできそうかな。サッカーは?競技場は広いが接触プレーが多そうだ。少し危険かもしれない。バスケは?室内でマンツーマンディエンスをしたらどうなるか。いや、接触する可能性はかなり高い。剣道は、室内でソーシャルディスタンスを保てないぞ。柔道は、相手に触らないなんて絶対に無理だ……。
各競技によってその危険性はかなり異なることが予想できる。

そうなると、“教育的配慮”という言葉が顔を出してくる。
「大会ができる部活とできない部活があるのは差別だ」
真顔でこれを唱える校長がいる。
差別って――。

そこに子どもを優先しようなんて気概を感じないのは私だけだろうか。自分の保身のためだけに中止を決めていないだろうか。校長によっては、自分が今まで経験したことのない競技の責任者(部長)になることがある。なので、部長(校長のこと)とはお飾りで、実質の運営は各顧問に任される。その競技の部長(校長)は、大きな事故のないように、その一心のみで大会が無事に終わるのを待つのだ。

よって、開催して感染者が出ようものなら大変なことになる。(その校長の責任問題になりかねない。)だから、少しでも危険性を感じたら中止にしたいのが本心だと考えてしまう。
最後の大会のために2年半練習してきた子どもの気持ちは優先されない。

もちろん命が大事。それはもう至る所で議論されてきたことであり、それ以上大切なものはない。

だが……である。

どうか、やらない理由を探すのではなく、やれる理由を探してほしい。
そして、その計画を立てられる人に育ってほしい。
学校ってそういう子どもを育てる場であると思っているから。

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