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双子座・射手座軸

双子座と射手座はとても似ています。どちらも楽観性があり好奇心旺盛、自由を愛するサイン。でも、向かうベクトルは違います。双子座的な好奇心の方向性は「広く浅く」に向けられます。だからこそ、双子座は重たい感情を嫌います。



重たい感情を受け止めてしまうと、そこで一旦立ち止まることになり、または一箇所に固定されることになり、フットワークの軽さが制限されるからです。この世界を気の向くまま、軽やかに移動し続け、地球の多様性を体験することが双子座の自由です。



一方、射手座の好奇心は「遠く深く」へと向けられています。自由を愛するはずの射手座は重たい感情も受け入れます。次々に移動している(変化している)ように見えて、射手座が求めているものは「ただひとつ」だからです。それは唯一の理想=宇宙的真理であり普遍性です。



その本質へ辿り着けるならば、重たいことも一時的な拘束も進んで受け入れます。自らの魂が自由であることを発見できるならば、精神の自由さと未来への可能性が失われないならば、たとえ監獄に入れられようとも、射手座にとっては「真の自由」に値するのです。



双子座・射手座軸は情報と精神の軸です。身近な世間と宇宙、日常を生きるための卑近な知恵と真理に由来する高度な叡智、多様な情報とコアとなる真の理解ーーそれらのバランスを学ぶ軸です。射手座的な真理だけを追求していても日常生活は送れません。魂とは宇宙とは真理とは・・・なんてことだけを考えていたら、今、目の前で泣いている赤ちゃんの安全をどうして守ることができるでしょうか。



双子座的な知識と軽やかさだけで生きていくならば、人生の重たい局面に対応することができません。苦しい出来事が過ぎ去るのをただ待つだけで、そこから「重大な学びや気づき」を得ることもできないでしょう。双子座的な細部と射手座的な全体を包括するための知恵との間で、バランスを獲得していくことの重要性が示唆されています。



占星術家ケヴィン・バーク氏は次のように述べています。双子座は低次の精神を、射手座は高次の精神を示し、私たちはそのバランス点を見つけなければならないーーこれは「下位次元と上位次元」と言い換えることができると思います。水星のハイオクターブが天王星、金星のハイオクターブが海王星、火星のハイオクターブが冥王星であることと同じです。



射手座は双子座のハイオクターブに当たるような要素を持っていて、だからこそ、この軸の二極は非常に親和性が高いのです。下だから劣る、上だから優るということはありません。二つはどちらも必要なのです。遊び心と真面目さ、許容と信念、広く学ぶことと専門化させていくこと、庶民性(大衆性)と高貴さ、ジェネラリストとスペシャリスト、世知辛さと世間知らず・・・



双子座と関連する3ハウスはいわば「娑婆世界」です。様々な毛色の子どもたちがごちゃ混ぜに同席している公立学校のような様相です。多種多様な変化に満ちた世界。上品なマダムもいればヤクザ屋さんもいるw警察もいれば泥棒もいる。元気いっぱいな若者もいれば熟した年長者もいる。そんなあらゆる人々が日常を送っている「ザ・市井の世界」を指しています。



一方、射手座と関連する9ハウスは精神世界であり、研究室や実験室にも当たるでしょう。混沌とした娑婆世界とは一線を画した場所です。ある程度、方向性や品性が一致した人たちの集団とも言えるので、その場所に慣れ親しんだ人にとっては居心地がよく、自分を脅かすような変化や抵抗が少ない場所です。



でも、9ハウスに留まることを良しとしてしまうと、それ以上の成長は望めません。高度な知恵や叡智は娑婆世界に還元されてこそ、人と交わり市井の体験を通じてこそ「生きた知恵」となるからです。9ハウス的な知性は机上の空論にもなってしまうのです。逆に3ハウスに留まることを良しとしても表面的な器用貧乏になり、いつまでも普遍性や高い精神性、深い専門性を獲得できません。



何らかの分野の権威であっても、教えることが上手いとは限りません。(何を言っているのか、さっぱりわからない専門家もいますw)大衆に向けてわかりやすく発信できるメッセンジャーが3ハウス的、話しやすく親しみやすい先生もそうですね。それに対して大学教授や専門家は9ハウスです。その二つを融合するとはどういうことか、、、そんな角度から考えてみてもわかりやすい軸です。



ドラゴンヘッド&ドラゴンテイルがこの軸にある場合、これらの融合と統合を目指しています。ハウスの示す方向性の方が実際的でピンとくることも多いと思います。私自身も太陽と合のヘッド・土星と合のテイルがこの軸にあるので、大変に身につまされる軸です。洗練された知性や優れた情報とは、人生に応用できるものであり、私たちに幸せと真の自由を与えるもの・・・それを忘れてはならないと思っています。



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