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天王星の本質を考える~潜在意識を掘り下げるアクエリアス的占星術

1781年、天王星が発見されたことにより、時代は大きく舵を切りました。天王星に続き、海王星・冥王星というトランスサタニアン(物質的な土星を超えた霊的な天体)の登場で、占星術も大きく変わっていきました。それまでの伝統的占星術は土星までの7天体しかない世界でした。そこに全く新しい方向性を与えた代表的人物がアラン・レオと言われています。



※アラン・レオについて(ネットから拝借)
「近代占星学の父」と呼ばれる。神智学と占星術を融合させた。レオによって神智学が取り入れられ、「霊的な進化」の概念が占星術に初めて見られるようになり新プラトン主義の系譜から神智学協会が導入した「霊的な太陽」の信仰を取り入れ、「太陽星座」を採用した。また、神智学を基礎にして占星術に心理学的な要素を加えた。これが現在にも影響が続いている「占星術の心理学化」の始まりである。




レオが提唱した新しい占星術と伝統的占星術の決定的違いは何でしょう。それは運命論を超えて原因にアプローチしたことだと思います。運命の原因である性格=意識に光をあてたことです。伝統的占星術では「宿命を読み取る」ことが主題であったようです。しかし、レオは「性格こそが運命」という視点から、個々人の性格や心理面を重要視しました。



性格とはつまり「意識の使い方の癖」です。そして、ホロスコープに描かれたことを「変えられない運命」と捉えるのではなく、「意識の癖をバランス化させていくことで、よりよく生きることができる、レイヤーを上げることができる」という進化占星術に繋がる土台を組み入れたことが、彼の功績であったのでしょう。(あくまで私の個人的見解です)



これは天王星の発見とリンクしています。なぜなら、天王星以降の星は潜在意識の深い領域と関係があるからです。天王星が発見されたということは、私たち人類がいよいよ潜在意識の領域に入っていき、物事の本質を知る段階(知覚認識を大きく拡大していく段階)に至ったことを示しています。つまり、量子力学でいう「意識がすべての原因である」という次元に突入したということです。



「集合的無意識」「元型・アーキタイプ」「シンクロニシティ」の概念を取り入れた心理学者・ユングもレオと同時代を生きた人です。きっと、彼らは天王星意識に触発されたのではないでしょうか。新しい概念と知覚構造を人類の集合意識に吹き込むためのパイオニア的役割があったのだと思います。



レオが提唱した概念のひとつが「水星のハイオクターブが天王星」であるということ。日常生活レベルで他者や外界との通信を行うのが水星なら、天王星はもっと高感度で非日常レベル(魂・潜在意識領域)での通信・意志疎通です。だからこそ、天王星は電気的で常識を逸脱します。だからこそ、天王星は突発的で直感的であり、集団から群を抜くのです。そして、その本質は低い自我を超越したからこそ実現できる、フラットな繋がり、博愛・人類愛、真の自由なのです。



意識である天体は自ら育てていくものです。天王星意識にも発達段階があります。若い時は「社会や枠組みに反発する」「一匹狼として周囲に決して迎合しない」といった態度として現れることが多いでしょう。♪盗んだバイクで走りだす~ってやつです。しかし、経験を積むに従い、反発するというよりも、むしろ独自性や天才性を磨いていくでしょうし、やがては二極を融合して本物の知恵と極まる直観力を獲得していきます。そして、パートナーシップの成就や人類愛の境地に至るでしょう。







少し話が変わりますが、上の図を見てくださいね。私たちが「これが私だ」と認識している顕在意識は5パーセント程度の力しか持っていません。子どもの頃は、顕在意識と潜在意識を隔てるクリティカル・ファクターが薄いため、無意識(魂の意図)をうっすらと感じとることができています。しかし、成人する頃には、このフィルターが強固な鉄壁のように作用するようになり、私たちは魂の意図、つまり、この地球に生まれてきた目的が見えなくなります。



そして、集合意識に絡め取られるように、本当の自分を見失い、何が自分にとっての本当のことであるのか、進むべき方向性であるのか、判別できなくなるのです。潜在意識には主に3つの層があるとされます。上から「個人的無意識、集合的無意識、普遍意識」です。



私はこれらがそれぞれトランスサタニアンに当てはまると考えています。個人的無意識=天王星、集合的無意識=海王星、普遍意識(超意識・神意識)=冥王星です。個人的無意識とは(海王星領域に至る前の)個別の魂としての意図です。今世での意識進化(意識のバランス化)における目標であり、方向性です。



しかしながら、顕在意識と潜在意識の間には強固なフィルターが存在している上、魂の意図を潜在意識の上層部分は全力で拒否します。(それを阻害する無意識の恐れや思い込みを誰しもが持っているということです)ゆえに、私たちは多くの場合、ドラゴンヘッドが示す方向性(意識の上での魂の意図)に従いたくはないのです。ヘッドが示す方向性は現実世界の中では(外側の現象を追い求めることでは)実現することができないという宿命を持っています。




しかし、ドラゴンテイルを内包した上で、ヘッドに向かうと、全く違う世界が見えてくるのです。様々な説があれど、ヘッド(すべての天体のノースノード)が意識進化の方向性であることはジェフ・グリーンの著書などを読むとよくわかりますし、私も注意深く、実証の確認をしてきました。(しかし、違う意見もそれで正しいのです。色々な意見を出し合って占星術は進化します。みんな仲良くしましょ♡)



もう少し補足します。私はヘッドが射手座で「自由になる」という魂の方向性を持っていますが、相反するように、自由になることを自分に許可できない無意識の恐れを持っていました。自由が欲しくてたまらないのに、実は自由になることを最大限に恐れている状態です。(顕在意識と潜在意識の分離)しかし、それでいいのです。実は誰しもがそうなんです・・・


それを得たいともがき苦しみ、散々試行錯誤した結果、外側をいくらコントロールしようとしても、絶対にそれを得ることができないと悟る段階が、やがて訪れるからです。



その時、私自身の内側からそのエッセンスが立ち上がってきて、どんな状態であれ、どんな状況であれ、自由を体現できる本質的自己(統合された自己)が現れてきたのです。そして、同時に、実はテイルの双子座を通して、自由であるということが何なのか、自由になるにはどうすればいいのかを学んできたのです。そして、自由であるかどうかは外側の現象とは全く関係のないことであり、自由であるかどうか決めることができるのは「私だけだ」とようやく気がつくのです。



※私の場合は「自由」でしたが、たとえ同じサインであれ、人それぞれ千差万別です。ドラゴンヘッドとドラゴンテイルはハウスも含め、ワンセットで判断しなくては、全く読み解くことができません。



要はさ、ヘッドを目指しているんだよね、みんな。。。
でも、テイルを通じてしかたどり着けないってこと。
そして、外側を変えようとすることを諦めた時にしか、ヘッドにはたどり着けないってこと。いくら頭で考えても、エゴにはへッド(魂の意図とそのからくり)が理解できないから、自我の限界を知り、それさえ手放した時に、ようやくたどり着くというパラドックスなんだよな・・・(一人寸劇入りました)




本質的自己とは顕在意識と潜在意識が手を繋いだ状態であり、双方が和解した状態です。つまり、顕在意識(自我)と潜在意識(魂の自分)を統合しようとする意識の働きを「天王星」と呼んでいます。現世的な意識、物質重視の意識、運命論的な外側主体の意識をひっくり返し、魂の意図に沿って生きていこう、古いものを壊してでも自分の真実に従おう、自分の中の分離(男性性と女性性の分離)を統合してひとつに戻そう、創造主として生きようーーーそれが天王星の本質です。




天王星を活かしていくと決意している方の共通点は、顕在意識の管轄であるこの世的価値観を超えて、魂の意図に沿って生きていこうとする姿勢を持っているということです。それゆえ、どこかしらこつ然とした気概が滲み出ています。外側からの風あたりが強くても決して怯まない強さを持っているということです。そして、内なる統合=パートナーシップを確立していますので、夫婦仲がよいという特徴もあります。



天王星は水瓶座の守護星ですから、これからの時代は太陽で生きること、魂の意図に沿うこと、内側の分離を統合していくことが土台となるテーマです。古いものにしがみ付こうとすればするほど、変化を避けようともがくほど、変容の波が大きくなります。時代を推進していく力は潜在意識の中でも超意識・普遍意識という領域にあたり、誰もが避けることのできない最も強いパワーだからです。




時代に逆らわず、新しい波に乗って、自分らしく生きていきましょうね~(*^_^*)

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