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海王星と月は連動して働きやすい~魚座の月、12室の月、海王星とアスペクトする月


先月、突然に39度の高熱が出て、しばらくは使い物にならない状態でした。それで仕事が溜まってしまい、今、持ちうる限りの集中力を発揮している(せざるを得ない)ユリシスです。寒くなってきますので、皆様も体調管理にはお気をつけくださいネ。


このところ、海王星についてアレコレと考えています。海王星って、その働きが掴みにくい天体ですよね。いわゆるワンネスの意識を齎してくれるのも海王星だし、優れた創造性や芸術性はこの星の働きがあるからこそ、生まれるものだと言えます。その意味では、より高い次元の精神性や高次の美を司る、まさに「オクターブ高い金星」と言えますね。


海王星の働きについて考える時、魚座・12ハウスの象意を掘り下げると、理解がしやすくなります。自他の区別がない融解した世界、あの世に持って行ける唯一の価値、超越的かつ根源的創造性、無意識・潜在意識・超意識、隠された意識世界、すべてが曖昧で溶け合った根源的意識世界、夢、幻想、イマジネーション・・・それらが海王星が司るものです。


個人的には、海王星は美しい星だな~とうっとりします。しかし、海王星ほど恐ろしい星もないのかもしれません。なぜなら、正気と狂気の境目が薄いベールを一枚隔てたかのごとく曖昧で、知らない間に海王星の狂気が侵入してくるからです。それも月と連動して働きます。(いやいや、なんちゅう巧妙な働きやねん)



月も海王星も「無意識」を司る天体ですので、非常に親和性が高く、二つの天体の働きの境界が曖昧な部分があります。ユリシスは月、海王星、水星、パラス等が2室に同居していますので、2室の解読が最も難解でした。月は無意識の恐れと反射、そして現実的能力の欠如を示します。



一方、海王星のあるハウスは「超越的な体験、夢のような体験」が隠れている場所でもありますが、基本はそのハウスに「迷妄感・現実逃避的思考」を与えると認識した方が賢明です。その精神状態は、いわばお酒に酔っているような状態、理性と現実的思考が正常に働かず、幻想的夢の世界に生きる状態ーーと言えます。そこには必ず現実逃避の意識がトリガーとして働いています。



例えば、自分を見失うほどネットワークビジネス等に傾倒したり、採算のとれない経済活動や非現実的な投資に夢中になる。何かの思想や政治的活動、宗教活動に盲目的に傾倒する、夢を追いかけるだけで現実的自立ができない、いい年齢になっても家族や誰かに寄生して生きる状態ーーなども、海王星の働きに捉えられ、ベールを掛けられた精神状態と言えるでしょう。



2室に海王星と月があるユリシスは、若い時、とある宗教団体に傾倒して、高額献金をしたこともありますし(それがバレて勘当されました)、社会運動に激しくのめり込んで、精神的に破綻したこともあります。月の影響で、お金や経済というものを正しく捉えられず、大人レベルの経済観念や金銭管理能力もありません。



月と海王星が連動して働くと、このように「どうかしている行動」に走ります。でも、本人はその狂気に全く気づいていないのです。本人は善だと思い、正しい行動だと思い、その能力があると錯覚してしまうのです。これが最も恐ろしい点です。



月のあるハウスの事柄は海王星的迷妄感がどうしても付き纏いますので、あえてそのハウスの事柄に殊更拘らない方が賢明です。これはかなり重大なことであり、自分らしく太陽で生きるためにもこの事実を認識しておく方が、圧倒的にお得なのです。



月がハウスに与える迷妄感を、絶対に超えられないということはないですが、相当に難解です。一度持っているものがゼロになり、すべてを手放すような体験をするなど「底」を味わった方でないと難しいと言えるでしょう。ですから、他に入口がたくさんあって、月以外の天体を持っているわけですので、わざわざベールがかけられたハウスから入る必要はないと思います。



特に、魚座の月、12ハウスの月、海王星とアスペクトする月を持っていると、海王星的迷妄感は一際強くなります。その場合、精神性やスピリチュアル、霊感や見えない世界から離れる方がいいと、ユリシスは思います。知らず知らずのうちに、月自慢・現実逃避としてスピリチュアルを扱ってしまうケースが本当に多いからです。そのことで太陽にもベールがかかり、なにより海王星の酩酊状態となってエネルギーが雲散霧消してしまうのです。



これは月(+海王星)のマジックです。ご本人のせいではありません。月のあるハウスにかけられたベールをクリアにすることは相当に至難の業ですから、12ハウス以外の他の入り口から入ればいいわけです。



最も賢明な方法は6ハウスから入ることです。乙女座的性質を徹底して意識すること。細やかな集中した視点を持ち、あくまで現実的に努力を重ねること、ただそれだけです。目の前に集中することで意識をグラウディングさせ、それ以外のふわっとしたあらゆる可能性を考えないことが重要なのです。人一倍努力するつもりで、自らの知識や技能、プロとしてのスキルを向上させていくことです。その結果、12室的な感性も生きてくるでしょう。



大切なことは、現実的能力や評価に自信が持てない劣等感をスピリチュアル要素や霊的感受性をアピールすることで、決してごまかしたりすり替えたりしないことです。



月がどのハウスにあろうとも、意識的にそのハウス以外の入り口からアプローチすることで、エネルギーの浪費に歯止めがかかりますし、太陽がより活き活きと輝くでしょう。



海王星を健全に使うための条件とは、現実から離れないこと、逃避しないことです。そして、この世的価値観や損得を超えた視点を持ち、本当の精神性と自らの尊厳(あの世に持って行ける唯一の消えないもの)に目覚めていることだと思います。

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