見出し画像

キロン(カイロン)牡羊座

現在、トランジットのドラゴンヘッドが牡羊座20度あたりにあり、トランジットのキロンは牡羊座15度あたりに位置しています。ネイタルのキロンが牡羊座にある方は「しんどいな」と感じている方が多いようです。ドラゴンヘッドとキロンがダブルで刺激を与えてくることにより、潜在下に抑え込んでいたキロンの傷が強く浮上してくるからです。



原因がよくわからないけれど、「なぜだか思うように動けない・小さなことで激しく自信を失う・ちょっとしたことで自己価値が揺らぐ、被害妄想的に他者から拒否されたと感じる・人や世間と交わることが怖い・・・」そのようなキロンの重苦しさや心理的反応は月の作用と非常に似ています。月の反応だと思っていたことが、実はキロンの反応であることも少なくありません。



そのような心理状態に陥ったなら、まずは深呼吸してみてください。これは事実とは関わりなく起こってくる感情反応に過ぎないのだと、客観性を持ってクールに冷静になってみてください。そうすることで、月と同じようにキロンは落ち着きます。キロンの傷はなくなりはしませんが、その傷によって何らかの精神的な宝物を得ることが必ずできるのだと信じてみてください。



キロン牡羊座を持つ方は「帰属する集団や他者との間に強い分離感や疎外感を持たざるを得ないことで、本当の強さを得ていく」のだと思います。個別に違いはありますが、土台にあるテーマは「激しい自己否定からの成長・自分は欠陥品であるという認識からの大きな飛躍」です。



特に、牡羊座16度~20度あたりにあるキロンは「限界まで激しく痛む」ことが多いように思います。松村潔さんは「牡羊座と天秤座の16度は最も厳しい度数になり得る」と仰っていました。(一説によると、亡くなられた俳優の三浦春馬さんが太陽牡羊座16度の可能性があるようです。)



牡羊座というサインは自我・個性を尊重するわけですが、反対に自己価値やプライドを手放さない限り、死ぬか生きるかという崖っぷちに追いやられることが起こりやすいサインだと思います。自我(自己価値・痛み)に拘っていると、それを手放すように要求されるのです。(これも相当厳しいです・・・)



また、木星天王星合がキロンとオポジションになってる方や冥王星からの強い影響がある方も、キロンの傷が深くなることが多いと思います。いずれにせよ、キロンの傷を手放せるかどうか、成熟させられるかどうかはひとつの頑張りどころであり、牡羊座キロンを持つ方にとって、今はとても重要な時期です。



私たちには「どうにもならないこと、変えようのないこと」があります。たとえばどの両親の下に生まれ、どんな肉体と個性を持つかーー勿論、変えられる部分もありますが、いわゆる宿命に関することは受け入れるしかないのです。この私で生きていくしかない。どんなに自分を欠陥品だと感じていようとも、どんなに孤独であろうとも、それでやっていくしかない。



キロンはそのような自分の哀しみや苦しみを手放すことを要求しています。
この私でやっていく!この私でいい!いやこの私がいい!そう決めた時、晴天の美しい空のような新しい世界が拡がっていることでしょう。キロンと関わりの深い天王星は「真実でないものはすべて振り払う強い力」を象徴しています。天王星の力を使って、キロンに翼を与えましょう。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?