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栄枯盛衰。新開地を歩く。

「東の浅草、西の新開地。」戦前はそう言われるくらいに、栄えた繁華街:神戸の新開地。ただ今は神戸の繁華街の役割は三宮に取られ、新開地は用がなければいかない。というより用もないから行かないという地位まで落ちました。

というわけで、かつては神戸一栄えた繁華街。新開地をてきとーに探索します!!

高速神戸駅

この高速神戸駅。阪急の車両と阪神流の青い駅名標が同時に見られる珍しいスポットです!

さらにこの高速神戸駅。同じホームに阪急の車両と阪神の車両が並ぶ珍しいスポットなんです!

ここから新開地駅までは「メトロこうべ」という地下街で繋げられています!
そんなメトロこうべを歩いていきたいと思います。

このいかにも昭和って感じの地下街。最高です!
☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆

日曜の昼下がり。
人通りがまばらな地下街と、ストリートピアノ。
平成17年生まれなのに何故か昭和にタイムスリップしたかのような空間が広がります。

そして極めつけは、
メトロこうべ内の卓球場。

開業以来常にピンポン球の音が響きます。

50年以上の歴史を誇るメトロこうべ界のドンです。

やっぱりどことなくタイムスリップしたかのような簡素な舗装と独特の匂い。平成生まれのガキでも懐古厨になれる地下街です。

メトロこうべには壁にこのような神戸の歴史を伝えるイラストが描かれています。

昔は三宮を路面電車が走っていたそうで
驚きです。Σ(-᷅_-᷄๑)

メトロこうべには他にもトリックアートといった仕掛けがあり、昔懐かしい景色を見ることができるだけでなく、アートも楽しめるような魅力的な地下街です。

個人的には三宮の地下街より落ち着いていて好きです////٩(๑❛ᴗ❛๑)۶

高速神戸駅から地下街を歩くことおよそ10分。新開地駅に到着いたしました。

ちなみにさんちか(三宮の地下街)の延床面積が19,109 m²に対し、メトロこうべは10,198 m²と決して小規模なわけではないです。なるほど高速神戸駅と新開地駅といった電車の駅1駅分を結ぶ地下街の規模はダテじゃない。

メトロこうべの新開地エリアには、大衆的な飲み屋が並びます。

串カツを中心とした居酒屋が軒を連ねます。
ここだけ時代に置いていかれたかのような、けれどどこか惹きつけられてしまう。大人になったらこんな店で呑みたい....

新開地交差点。結構大きい!

地上に出ました!
ここからは商店街を探索します!!

こんな感じの喫茶店。
こういうのでいいんだよ。
喜楽館の圧がすごい....
商店街はほぼパチンコ店に侵食されていた...
楠木正成のダイナミックな像

商店街を抜けると湊川公園。
大きな楠木正成像がお出迎えしています!
南北朝時代の湊川の戦いの舞台になった場所です!足利尊氏と後醍醐天皇の最終決戦!
ここで天下分け目と言われる戦いが起きたわけです。少し昭和チックな商店街の近くが古戦場。
やっぱ新開地エリアは浪漫があります!
☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆

中の人は日本史選択だったのにも関わらず、湊川の戦いをよく知りませんでした....
もっと真面目に勉強すればよかった!

新開地商店街の入口。
年季が入っているけどまだまだ現役!
商店街は若干の坂道になっています!
さすが坂の町:神戸!!
餃子+ご飯+ラーメンで680円!?!?
コスパ良好の中華料理店:燕楽さんです!
٩(๑❛ᴗ❛๑)۶
昭和時代の歓楽街オーラがすごい!!

メロンパンを買いました!!
神戸のメロンパンはこんな感じのひまわりの種みたいな形をしていて、

中に白あんが入っています!
パンの甘さと白あんのさっぱりとした甘さが最高です!!また食べたい....!!!

現れました!新開地のシンボル!!
新開地を訪れた喜劇王。チャップリン氏の姿をモデルにしています!ルビンの壺のようにハットを被ったユーモア溢れる男性の姿が浮かび上がってきます...!!

新開地の歴史

1905年、湊川の河川敷を利用して開発されたのがこの新開地エリアです。そして1910年頃には、劇場や寄席、映画館がが次々と誕生し、神戸・上方文化が花開く一大拠点になり、「東の浅草、西の新開地」と言われるほどの遊楽場になりました。

1924年。新開地に建てられた神戸タワー。
(神戸市HPより)


しかし、太平洋戦争後、空襲により新開地の劇場や寄席が悉く焼かれてしまいました。
その後、神戸市役所が三宮に移転し、映画産業が斜陽化、川崎重工の工場縮小が相まって新開地エリアに行く人が減り、そのまま衰退しました。
そして新開地はドヤ街、寂れた商店街としてのイメージがつくようになりました。

新開地の映画館。
全盛期には20軒ほどあったのだそう。

しかし現在は、シンボルゲートの設置や、新開地音楽祭を通して、新開地を「B面の神戸」として盛り上げる取り組みが行われています!

 確かに三宮と比べれば人通りが圧倒的に少ないですが、そこにはかつて繁華街として多くの人の暮らしを見守ったといった貫禄がある。そういった町です。昭和時代を生きていなくとも、時の流れが止まったかのように感じ、まるで昭和時代、スマホもパソコンもない時代にタイムスリップしたかの雰囲気を感じられる新開地エリア。
ここだけ時が進んでいません。いや、進むのを拒んでいる。大正・昭和の浪漫だけを伝えたい。
そう新開地が言っている気がします。

どこか懐かしく、雑踏から離れられる。
そんな新開地に足を運んではいかがでしょうか。


<おまけ>
一大遊郭:福原を歩く。

ある日、サークルの友達から、「飛田新地は文化として行った方がいい」と言われ、言われるがまま大阪の友人と飛田新地に行きました。
すると、遊郭の雰囲気にどハマりしてしまったわけです(おい...!
というわけで新開地エリアにある、東京の新吉原、京都の島原、に並ぶ日本の三ハラと言われる遊郭:神戸の福原をてきとーに探索してみたいと思います!

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