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猫が飛び乗ったピザ

結婚や仕事のことで親にデリカシーなさすぎることを言われまくった週末。

母が作ってきてくれたおにぎりもおかずたちも、

いつもだったら大喜びするところだが、

心が悲しいやら虚しい気持ちでいっぱいでまるで食べる気がしない。

そんなタイミングで届くデリバリー1000円オフのクーポン。

おまけにピザ半額祭り開催中だ。

やけになっていたので勢いに任せてLサイズのピザをデリバリーした。

中途半端な時間だったせいか30分ほどでピザが到着。

もちろん熱々だ。

ひさしぶりのピザに

「おー!アートだねぇ…」

と独り言を言いながら写真を撮っていたらなんと猫がピザの上に飛び乗ってきた。

食べたいわけではなかっただろう。

ただ私がピザに夢中になっていたからかまって欲しかっただけのはずだ。

真っ白な猫の前足は綺麗にオレンジに染まっていた。

もうピザどころではない。

この七年間一度も入れたことのないお風呂に入れるわけにもいかず、

逃げ回る猫を追いかけ回して

必死に前足を拭かせてもらった。

しかしそれじゃあオレンジ色はなかなか取れない。

というか、色はどうでもいいのだ。

玉ねぎやら添加物が入ったソースを猫の口に入れるわけにはいかないと必死になった。

結果お皿にお湯を入れて、

猫に追いつくたびにそのお湯に前足だけ無理やり突っ込んで洗うのを繰り返した。

なんとか許せるくらいに汚れは落ち

ほっと一息…

悲しくてやりきれない気持ちをいつもどうでもよくさせてくれてありがとう…

かわいい私の猫よ…

食べるどころじゃなくなったピザは一枚一枚丁寧にラップでくるんで冷凍庫に入れましたとさ。

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