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基礎・こころを動かす文章教室

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記事一覧

幼稚な文章は、ひとつの手直しで生まれ変わる。

せっかく書いた渾身の文章が「幼稚だ」なんて言われてしまったら悲しいですよね。実は、なんとなく感じる“文章の幼稚さ”にはある共通点があります。この記事では、その解説と、手直し方法についてお伝えをします。 <例文> ・会議室の机の上の書類の不備を見つけた。 ・わたしの友人の田中さんのオススメの映画を見た。 ・昨年のイベントの参加者のアンケートを分析した。 これらの文章がなんとなく“幼稚さ”を感じる理由は、“~の”が連続していることです。一般的に「~の」が3回以上連続すると、文

反応がない時代をどう乗り切るか?

Twitter をはじめて間もない方に「ツイートをしても反応がなくて力不足を感じます」っていう相談頂いていました。 Twitterにしてもnoteにしても、「反応がない時代」は誰もがとおる道なので、わたしの意見を、書いておきたいと思います。 まず、「反応がない」ということについて悩む必要はありません。それは、当たり前のことだからです。多くの人が「毎日更新をしているのに」「1日30ツイートもしているのに」と、努力に見合わない結果をマイナスにとらえますが、それがそもそもの間

分かりにくい文章はパズルのように解決できる。

“なんとなく分かりづらい”、そんな文章を一発で解決する方法があります。それは、パズルのように文章を組み替えること。 この例文をみてください。 ・田中くんの自宅に、友人の佐々木さんから預かったプレゼントを、昨日持っていった。 ・文章の書き方を学生のときには私は残念ながら学ぶ機会がなかった。 ・・・決して伝わらないわけではありませんが、“なんとなく分かりづらい”印象を持ちませんか?リズムが悪く、一読で理解することが難しく感じます。 この文章の問題は、語順、つまり“どの言葉

言葉におしゃれは、いらない。

「自分には文才がない」「おしゃれな表現なんて思いつかない」「もっと気の利いた言い回しができたらな」、そんな声を聞くことがあります。 そして、文章を書くことや、読書が好きな人ほど、凝った表現や、おしゃれな言い回しへのこだわりも強いもの。 ですが、わたしは、「言葉」におしゃれな洋服を着せずとも、ありのままの表現で、シンプルに伝える方が、より読み手の心に「言葉」がストレートに届くと考えています。書き手の人柄や思いは、そんな自然体の文章からにじみ出るものだと思うからです。 例え

「実績といえるものがありません」という人へ。

先日、わたしが主宰をしている「こころを動かす文章教室」の受講生から、こんな質問をいただきました。 【質問】 とても初歩的な質問で申し訳ないのですが今、全く実績といえるものがありません。絞り出して書いてみるべきでしょうか? 自己紹介記事を書いたり、プロフィールを作成するときに、同じような壁にぶつかる方が多いので、その回答をシェアしたいと思います。 【回答】 ありがとうございます!多くの方がぶちあたるのですが、まず「実績というものがありません」というのは思い込みなんです!

思いつくままに書くから文章はわかりづらくなる。

あなたは、文章を書くときに、頭に浮かんだ言葉をそのまま並べて文章にしていませんか。 文章に、なんとなくわかりづらさが残ったり、受け取り方がわかれて誤解がうまれたりしてしまう原因は、言葉を置く順番にあります。 こちらの例文をみてください。 例: ブログを書くようになって、だんだんと苦手意識をもっていたライティングが、楽しみに感じられるようになってきた。 一見違和感なく読める文章ですが、冒頭から読んでいくと、読み手は「ライティングに苦手意識をもった」と一旦理解をしたあとに

「自分なんかに書けるものなんてない」という人へ

noteやTwitterで「さあ、発信をしてみよう」と思ったあとに、すぐにぶちあたる壁が、「自分なんかには何も書けることがない」「人に教えられることなんてなにもない」というブロックです。 わたしも同じような壁にぶち当たり、同じように手が止まる時期がありましたが、今になって思うのは、だれもが何かしらの「伝えられること」「誰かに教えてあげられること」を持っているということです。全ての人が、必ずです。 たとえば、自分が好きなこと。ちょっとだけ得意なこと。少しだけ人より詳しいこと

1記事の長さはどれくらいがいいの?

この記事では、noteやブログの“1記事の長さ“はどれくらいがいいのかについて、そして、長くなったときのおすすめの対処法について、書きたいと思います。 ※ただし、これは“わかりやすく伝わる文章”の視点からのひとつの考え方です。SEO対策など別の観点から見た場合には、そうではない場合があります 1記事の長さは...わたしは、1記事は1000字~1500字がベストだと考えています。 noteやブログ、メルマガ、どの媒体にも言えることですが、“1つの記事にメッセージはひとつ”

文章でわかりやすく意見を伝えるポイント

さまざまな文章を読んだり、添削をしたりする中で、「あとここにもうひと押しあればもっともっとわかりやすくなるのにな」と思うことがあります。 この記事では、自分の主張や思いを、文章で“よりわかりやすく”伝えるためのポイントをお伝えします。 ■主張を投げっぱなしにしない。 「わたしは~~~です。」「ぼくは~~~だと考えます。」と何かしらの主張をするとき、「~~~」には、当然自分だけがもっている意見や考えが入ると思います。 自分の意見や考えですから、読み手にとっては初めて触れ

文章を書くときの5つの準備。

最近、「せっかく記事を書いてもこだわりすぎてしまって世の中に出せない」「書きはするものの独りよがりな気がして投稿しないことが多い」という相談を受けました。 この記事では、文章を書くときの準備(心がまえ編)をお届けしたいと思います。 1.自分が「書くこと」に対するOKを出す自分が「書くこと」に大きなブロックを感じて、怖じ気づいてしまうことがあります。まずはそのブロックを取っ払うこと。「書く」はだれも平等にあたえられている権利です。年齢も学歴も実績も関係ありません。 「自分

こころを動かす文章を学びたい人におすすめの本 5選 ~2020年最新版~

先日、「おすすめの本はありますか」とご質問をいただきました。わたしが“文章”や“ことば”について勉強をするときに、参考にした本から、勝手につくった部門別に5冊を選抜して紹介します。 【コピーライティング部門】ザ・コピーライティング 約1年ほど前に、友人であり尊敬する起業家のひとりの、たかちんがオススメをしていて出会った本です。 コピーライティングの本の中では定番にあたると思います。副題に”心の琴線にふれる言葉の法則“とあるように、「お!」と目をひいて「欲しい!」と、ここ

文章を書くときに時間がかかって心が折れそうな人へ。

今日の記事は「文章を書くのにとにかく時間がかかる。自分には文章なんて書けない」となかば諦めかけている以前のわたしのような人のお役に立てればと思って書いています。 ■1ヶ月、毎日更新しました。平日毎日note更新を続けて約1ヶ月が立ちました。 数ヶ月前にも、毎日更新にチャレンジをしたのですが、いざ書こうとすると手がとまり、パソコンに向かって時間だけが過ぎることがつらくなり、あげくの果てには「わたしには文章なんて書けない」と自己嫌悪を発動し、そそくさと撤退してしまいました。

違和感がある文章の正体。

突然ですが、「きれいな文章」と「おもしろい文章」は全くの別物です。教科書や辞書のように、きれいで整った文章が必ずしもおもしろいとは限りませし、小説のように、「もっと読みたい」と人を引き込むおもしろい文章が、必ずしもきれいな文章だとも限りません。 同じように、SNSで「読まれる」「ウケる」文章も、かならずしもきれいな文章とは限りません。 たとえば「おいしいお寿司を食べたこと」を伝えるときに、 昨日、○○○さんというお寿司屋さんにうかがいました。非常に美味しかったです。

”最後まで”読まれないと、土俵にすら立てない。

SNS時代の「こころを動かす」文章づくりについてシリーズをお届けしています。これまでの記事は、ここから一覧でチェックできます。 これまでの記事の中で、わたしは「読まれることが大事です」「まずは最後まで読まれる文章をつくりましょう」と繰り返しお伝えをしてきました。 今日はなぜ「読まれる」ことが大事なのかを、あらためてお伝えしようと思います。 読んでいない本はおすすめできない。わたしが「読まれる」文章を強く強調する理由は、「紹介」「拡散」を生むためです。つまりは、口コミを起