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そうだ、京都行こう ―その1―

3泊4日京都の旅してきたよ。

Jリーグの日程が出た時に、今年はお盆にぶつからない!6月だからそんなに暑くないだろう!これは遠征に行かねば!そして京都は観光もしなくちゃ!という砂糖を煮詰めたような甘々な考えで遠征を決めた。
実際は一部の目的は、砂糖を煮詰めすぎて焦がして、とてもとてもとても苦々しかった…

6月14日

新千歳空港発 9時55分のスカイマーク神戸行きに搭乗のため、自宅を5時半に出る。眠い。4時起きキツい
本当はスポンサーであるJAL様にお世話になりたいのだけど、諸事情により同業他社を選択してしまった。
今日は現地で車を運転することがないので、朝から大手を振ってビールを飲むクズ夫婦。

グラスの中身はclassic

機上の人となった途端、移動時間は睡眠時間と化す。気がついた時は石川県上空だった。いつかまた行きたいな北陸。今度は能登の方も周りたい。
到着した神戸は、日差しが痛いだけで思ったよりも蒸し暑くなく、これなら大丈夫そうだなと思ったのは間違いだった。JR京都駅で電車をおりた途端、神戸では感じなかった湿度が襲ってきた。
さすが京都。盆地恐るべし。

今日から3日間お世話になる宿はここ
素敵なお宿だったけれど駅から遠かった……。

さて、今日の京都観光はこれに乗って市内ドライブ。
昨日(6/13)YouTubeで天皇杯ジャイキリの動画見ちゃったから、心の中でぼこしやす観光とかぼこしバスとか思っていたのは内緒だ。あ、当然うちのアレも動画の中で晒されてたわ、うん。

楽しそうだと思ったのになぁ

福岡の市内観光バスとか、はとバスみたいな感じ。
屋根ないけど、バス走ったら涼しいよねと思ったらこれまた甘かった。
信じられないくらい全然風こねぇよ
途中途中、ガイドさんが凍ったおしぼり配ってくれたけれどほんの気休め。それでも冷たいのはありがたかった。持ってた水は、最後ぬるま湯になったぞ。
まあだいたい一度は行ったことのあるところだけど、冷泉家と青蓮院を見られたのは嬉しかった。
青蓮院……思いっきり失念してたー。ここ門跡寺院なのに(次の機会に拝観に来よう)。

1時間の市内ドライブを終えて、ホテルに帰ったら汗びっしょり。やっぱり観光するなら冬ね。冬なら耐えられる(はず)。

6月15日

路線バスは乗れないほど客が多い、タクシーは捕まらないだろうと予想して、あらかじめ6時間観光フリープラン貸切タクシーをネット予約した。お値段はちょっと張ったけれど、何せこの日のメインイベントまでの時間と体力を有効に使いたかったわけで。
タクシー会社からどこに行きたいか聞かれたので、行きたいところををリクエストしておいた。
それを踏まえた上で、提案されたコースはこちら。
泉涌寺~一条天皇 円融寺北陵~晴明神社~仁和寺~後宇多天皇 蓮華峯寺陵~野宮神社
ええ、わたくしに不満のあろうはずがない完璧なコース。
ということで観光開始。

運転手(兼ガイド)のYさんはたぶん同年代かちょっと上の方。そんな方にいきなり
「随分とマニアックなところへ行かれるんですね」
と言われちまったよ。まぁねぇ、そりゃあねぇ、そうよねぇ。

1.雲龍院

窓ひとつひとつ風景が違う
悟りの窓
灯籠を中心に十六葉八重表菊紋

ここは全く知らなかった。勅願寺一覧の中にも含まれていない。
北朝の天皇は歴代天皇から除外()されているからなのだろうか。
写経場では、二人のご婦人が静かに写経をされていた。
拝観者は私たちを含め10人いたかどうかの静謐な場所だった。

拝観を終え退出しようとしたとき、ふと屋根の上を見ると花のようなものと桃が載っていた。
Yさんに、あれは何かと尋ねると、
「魔除けです。桃は、伊弉諾・伊弉冉の黄泉の国夫婦喧嘩編に出てくる果物、橘は邪気払いと不老不死の象徴なんだそうです。魔除けは『魔滅(豆)』。ここから節分の豆になったと言われていますよね。」
ええと、私のスマホのホーム画面は無惨様なんですがそれは(小声)

2.御寺 泉涌寺

わたくし的には絶対絶対絶対外せない場所。
一度でいいから行きたいとずっとずっとずっと憧れていた場所。
まあここ選ぶ人って、あんまりいないらしい(運転手さん談)。デスヨネー

「御寺」の二文字よ

皇室の菩提寺として。そしてその奥には月輪、後月輪両陵を祀る特別な場所。まさにまさに「御寺」と呼ばれるに相応しい(もう何を言っているかわからない)。

雲明殿


写真はないが舎利殿もあり、ここにはお釈迦様の犬歯が収められている。
これを鬼が盗み出したのだが、お守りしていた韋駄天がすぐさま追いかけて取り返したので、足の速い人を韋駄天というんですよ、と説明を受けた。
韋駄天と聞いて頭の中には韋駄天台風が浮かぶのはいかがなものか…
残念ながら、今回は特別公開でも別料金のプライベーツアーでもないので、雲明殿の内部は拝観できなかった。
御所から皇后宮のお里御殿を移築した御座所もあっだが、これも外からの拝観となった。

建物の裏手に回るとそこは…月輪陵。

こんなに手書きするの大変…


そう、ここに来たかった本当の目的はこれですよこれ!
歴代天皇陵を全部巡ること。マニアックと言われても仕方ないの。
そしてここはこんなにいらっしゃる。まさに聖地。
踊り出したい気分だった(踊らない流石に)。

この唐門の荘厳なことと言ったら…

この唐門の奥が奥津城かぁと思うと自然に頭が下がる。それにしても本当に荘厳な唐門。ため息が出る。

そのあと少し裏山を上って後堀川天皇観音寺陵と、京都最後の天皇である孝明天皇後月輪陵を遥拝して泉涌寺を後にした。

あとで知ったが、月輪陵のわきを通って後陽成天皇皇子 良純親王墓にお参りすると、唐門の内側を見ることができるそうな…これは絶対再訪するわ。
そして、一条天皇皇后定子の鳥戸野陵もそう遠くないところにあるとは…。うーん、もっと下調べしておくべきだったわ。

←京都御所の築地 二条城の築地→

案内してくださっているYさんが、「築地塀(ついじべい)の色と線の意味」
を教えてくれた。
「浅黄色の塀は天皇家またはそれに関係する公家などが入った寺(門跡寺院)が使います。築地(ついじ)に入っている白い線は、寺格を表していて、五条が最高。茶色の築地は武家が建てた寺が使うようになってます。」
築地塀はいかにも京都だなと思っていたけれど、そんな意味があったとは。
そういうことを覚えておくのも旅の一興だ。




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