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もう少し、データ分析の話

前回、「行動はデータ分析に基づいて決める」、
ということで、今世の中を賑わせている「数字」から、
「欲しい情報とは」というよな話を書きました('-')。

■ 数字で見る、グラフで見る…?

緊急事態宣言が出された今、どんな状態になっているのか?
厚生労働省や福祉保健局から報告されている数字は、
やはり最新の累計数とか、前日との差分だけです(´-`)。

今朝のある新聞では、各国と日本の推移比較ということで、
3/1から4/6に至る累計数の折れ線グラフがありましたが、
10万単位のスケールに対して日本は…ほぼゼロの横ばい…(汗)。

グラフ化した方が分かりやすいとは言いますが、
これでは何が伝えたいのか分かりません。。。
緊急事態宣言に対してあまりに危機感の無いグラフです。

■ 国内の報告値をPick Upしてグラフ化

厚生労働省が報告している数字から、
東京、大阪、北海道、愛知の、ここ20日間ほどを
拾ってきて対数グラフ化したのが下記です。

0319-0406 東京

0319-0406 大阪、北海道、愛知

東京も大阪も、直線で伸びて来たのが、
やや下向きのカーブに変わろうとしているのか?
あと2〜3日データがあると傾向が見えそうです。

0319-0406 兵庫、京都、大分、新潟

同じように、兵庫、京都、大分、新潟を拾うと、
上のグラフのようになります。
このような傾向が見えてくると良い方向と言えます。

※ 但し、これまでと同じ環境、条件で推移した場合、
 グラフから読み取れる傾向に近い推移を示すだろう、
 と言えるだけで、100%安心できるものではありません。

正式なデータは(→ 厚生労働省 発表資料 )参照。

■ 都内の報告値をPick Upしてグラフ化

今度は、東京都福祉保健局が報告している数字から、
世田谷区、港区、新宿区の、3/31以降の7日間を
拾ってきて対数グラフ化したのが下記です。

スクリーンショット 2020-04-08 20.05.45

いずれも直線で伸びて来たのが、
やや下向きのカーブに変わろうとしているように見えます。
さらに、目黒区、品川区、渋谷区、台東区。

スクリーンショット 2020-04-08 20.08.21

数字だけ取るといずれの区も大変多いですが、
グラフで見ると、少し傾向が見えて来ます。
(これも国内の場合と同じ注意は必要ですが。)

正式なデータは(→ 東京都福祉保健局 )参照。

■ このデータから、どう行動するか?

例えばこれらのグラフが上向きのカーブを描いていたら、
これは「今までの対策では不足」ということは言えます。
これまでの対策が無意味ではない、ということです。

但し、このまま下向きのカーブを描き収束していくには、
今の条件を維持することが必要だと考えます。
つまり、これまで通りの自粛が必要になるでしょう。

非常事態宣言は、恐らくこの数字だけで判断したのではなく、
他の色々な要素も鑑みてのことと思いますが、
自粛を続ける必要性はあるので、間違ってはいないと思います。

数字だけを見ると、数日は「何件も増加した」となるでしょう。
ただそれが、傾向に沿ったものか、傾向を外れたものか、
きちんとした「情報」として判断したいものです。

#行動 #Act #データ分析 #Analysis #対数グラフ



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