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1年生になる前に、絶対に身につけておくと良いことは、この3つ〜その②

人の話をきちんと聞けること


お子さんは、大人の話を聞くときに、きちんと相手の顔を見て聞いていますか?
「きちんとこっちを向きなさい!」
などど、お説教の時間だけ、ということになってはいないでしょうか?

学校では、先生の話を聞かなくては何も始まりません。
ところが、これをうまくスルーして学校生活をそつなく?送る子が多いのです。

それは、一部のきちんと話を聞いて理解し実行できる子どもがいて、その子の真似をして動けばなんとかなることも多いからです。
例えば、朝来てすぐやることに、ランドセルをしまう作業がありますが、それを先生は丁寧に教えます。
「分からなくなったら、ここに絵も書いてあるからね。」
としまい方の絵も掲示します。

次の日の朝、さあ自分でしまわなくてはならない時に、子どもたちはどう行動するでしょうか。
普通に考えたら、昨日教わったことを思い出してしまうだろうと思いますよね。
でも、忘れている子は一定数います。
その子たちがとる行動は次の3つです。

①貼ってある絵のことを思い出して、それを見ながらしまう
②分からなくて、友達のしまい方を見ながらしまう
③適当にしまって、他の子に指摘されたり先生に指導される

こういう子はどのくらいいると思いますか?
私の1年生を10回近く見てきた経験から言うと、半数くらいいます。
自分でできている、と思われるこの中に、友達を頼っている子が大勢います。
ですから、本当に自分がきちんと聞いていて何も頼らずにその通りにできる子は少数派です。
この傾向は、中学年になっても続きます。
さらに、順番とかを自分で考えて効率的に入れる方法まで見つけられる子は、そのクラスのリーダー的存在になること間違い無しです。
「〇〇ちゃんのすることを真似すれば大丈夫」
と、子どもたちがリーダーを自然に決めていくのです。

ランドセルは一つの例です。
初めてのことばかりの1年生ですから、このようなことが数多く積み重ねられます。
教室で自然発生的に作られていく格差は、話をきちんと聞いて自らのものとして行動できるかどうかから始まるのです。

家庭の様子を思い浮かべてください。
・子どもに何かをさせてもうまくいかないので「なんで言った通りにできないの!」と叱ることが多い
・家族の会話ができる夕食中はテレビはつけっぱなし
・子どもと面と向かって話すのは叱るときだけ
・子どもが話しかけた時に、スマホとか何かをしながら目を合わせずに返事や会話をする
・子どもに任せると時間がかかることは親が代わりにやってやる…

対して、
・子どもと話す時はできるだけ顔を見る
・何かを説明する時は、子どもにわかりやすいようにと心がける
・時間がかかっても自分でさせ、「できた!」と自信を持たせる
・言ったことができたら必ず顔を見て褒める

どちらが、きちんと先生の話を聞いて、自分で考え、行動できる子どもに育つでしょうか。

子どもが学校で色々困っている保護者さんの話で、
「先生の話をちゃんと聞きなさい、と家では言い聞かせてるんですけど、、、」
と言う相談をよく受けます。
口で言ってその通りにできるわけではありません。
ましてや学校では保護者さんが子どもの横で注意することもできません。

話をきちんと聞き自ら自信を持って行動して学校生活を送れ、しっかり聞けるから勉強も理解でき、忘れ物もなく、クラスのリーダー的存在になれる子ーー
これは、家庭での保護者さんの接し方で決まるのです。

学校では身につかないスキルなのです。
ビデオやタブレットで計算や漢字がいくらできるようになっても、それは学校生活のほんの一部です。

入学したての1年生には、「きちんと話が聞ける」ことが、最強のスキルなのです。

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