アイデアを価値検証したい人への手引き「失敗から学ぶ技術」を読んでみた
こんにちは、デザイナーのゆりくるです。
今回は、「失敗から学ぶ技術 新規事業開発を成功に導くプロトタイピングの教科書」(著者:三冨 敬太)で学んだことを書いていこうと思います。
✏️この本を読んで学んだことまとめ
開発プロセスを知った(フェーズごとに分かれていることを知らなかった)
開発プロセスのはじめにすることは、そのアイデアに価値があるのかを検証するための価値のプロトタイピング
価値のプロトタイピングでは、考えたアイデアがユーザーにとって価値があるかどうかを明らかにすることを目指す
価値には状態がある、ことを理解し、どの位置にあるのか理解した上で最適なプロトタイピングを選定する(この本では3つの状態を紹介している)
サービスに対して価値を感じる点はさまざまなため、どのような要素で構成されているかを考える。価値をより具体的にするために価値の構成要素を親子式で構成して考え、検証項目を整理する
価値のプロトタイプに活用できる10種類のプロトタイピング手法がある(紹介している)
プロトタイピングを通して、インタビュー・観察・チーム内でのディスカッション(質的データ)、アンケート(量的データ)のデータを集める
データを収集し、仮説の評価をする
評価する時、何を持って仮説を正しく評価するか評価基準を持つ。
質的データでは、「過去:経験に基づく課題感の確実さ」「現在:代替案の利用状況」「未来:費用の支払い意思の確実さ」、を評価基準でおき評価する。
評価を元に採点し、振り返る。
プロトタイピングで得られること
プロトタイピングは、製品や体験の完成前に検証を行いながら進める方法です。これによって、失敗を先取りすることで大きな失敗を防ぎ、仮説と現実のギャップを小さくしながら検証を進められることが可能です。
開発プロセスをまず知る
開発プロセスの紹介です。
新しい商品やサービスをつくるときは、アイデアを考えるところから設計するところまで、さまざまな段階で進めていきます。
アイデアの創造:アイデアを生み出す
コンセプトの策定:アイデアをブラッシュアップする
概念設計:コンセプトに基づいてどのようにつくるかを設計する
詳細設計:概念に基づいて細かいところまで詰める
結合:設計した内容を結合し開発
生産、市場投入:開発しリリースする
アイデアに価値がなければユーザーに使われません。 そのため、価値があることを確認できないうちに、 実現可能性や見た目を試しても意味がないので、開発プロセスの最初に価値のプロトタイピングを実行します。
価値のプロトタイピングの目的
現段階のアイデアがユーザーにとって価値があるかを確認
気づいていなかった新しい価値を生み出すなど
価値のプロトタイピングには3つの段階がある
現状のアイデアの価値は、この中のどの程度の場所かを見定めていき、適切なプロトタイピングを実行して検証する。
探索型プロトタイピング:まだ価値が見えていない状態で、価値を探すために実施するプロトタイピング
具体化型プロトタイピング:ある程度価値がわかっている状態で、 さらに価値を明確にするために具体化するプロトタイピング
確認型プロトタイピング:すでに価値が明確な状態で、 その価値を確認するためのプロトタイピングです。 課題を持っているユーザーにフィードバックをもらうことで確認します。
価値の仮説検証で活用できるプロトタイプ
チラシ
チラシは、自分の考えているアイデアが存在するかのようなチラシとしてつくるプロトタイプです。チラシを用意してユーザーにインタビューを行うことで、インタビュー対象者にアイデアを伝えやすくし、アイデアに対してのフィードバックをもらいたいときに活用できます。
ダーティーエクスペリエンス
ダーティーエクスペリエンスは、考えているアイデアを、 既存のサービスやモノなどを、組み合わせて実際に体験するプロトタイプです。
ムードボード
アイデアの認識がチームメンバーによって異なっている場合、ムードボード上のイメージを通して認識のすり合わせをすることができます。
LP(ランディングページ)
LP(ランディングページ) は、 ウェブサイトとしてまとめることで、 アイデアが存在しているように見せることができるプロトタイプ。
考えたアイデアが、ユーザーにとってニーズがあるかわからないときに活用します。
これ以上にも、プロトタイプの紹介がありましたが、気になる方は本を読んでみてください✨
まとめ
アイデアに価値があるかを検証する方法って、すごく難しいと考えていたので、具体的な進め方や評価軸を指し示してくれる本ですごく勉強になりました。
確かにこのサービスって本当に誰が使ってくれるのかなって思いながら進めるよりも、「価値があることを確信するプロセスを踏む」はチームのモチベーションにも関わることだし、大切だと考えます。
また、プロトタイピングを実施した後のデータの整理・評価の方法までについても詳しく丁寧にプロセスが紹介されており、本当に素晴らしい本でした。
この本を手引きに、いろいろなプロジェクトに合ったプロトタイピングを実行できるようにします!
↑ 今回、読んだ本はこちらです。
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