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おうち時間が長いみなさんに伝えたいアーユルヴェーダ基本のき 〜AGNI〜

アーユルヴェーダってなに?

Ayurveda=Ayus(生命)+Veda(科学)世界保健機関WHOも認める世界三大医学の一つです。予防医学の面でも注目されています。

みなさんはアーユルヴェーダにどんなイメージを持っていますか?

・オイル垂らすマッサージ?
・ドーシャでしょ?
・インドのお医者さん?
・エステ?

全部含まれます。
生き方そのものとも言えます。
食、生活習慣、心身のケアなど
健康に生きるための生活の知恵がアーユルヴェーダです。

健康ってなに?

健康の定義はWHOで下記のように定めています。
「健康とは、肉体的、精神的及び社会的に完全に良好な状態であり、単に疾病又は病弱 の存在しないことではない。」
完全に良好な状態は人それぞれ異なります。
だからこそ、自分の中でベストなコンディションだと思える状態を目指します。

一つの指標としてこんなことを目標にしてみてはいかがでしょうか。

・透き通ったハリのある肌
・澄み切った輝きのある目
・尿,便,汗,涙が楽に定期的に出る
・1日を通してエネルギーが安定して浮き沈みがない
・穏やかでバランスが取れている状態
・深く安らかな睡眠により、元気を回復して目覚める


アグニとは?なぜ必要なの?

アーユルヴェーダでは健康へ向かうための5つのステップがあります。

・トリドーシャ(生命エネルギー)
・アグニ(消化力)
・マラ(老廃物)
・ダートゥ(体組織)
・オージャス(幸福感)

今回は誰しもに必要なアグニ(消化力)についてご紹介します。
なぜなら、現代人はアグニが弱まってしまっています。
おうち時間が長くなることにより、さらにアグニが弱まってしまっている可能性があります。

アグニが働いていると

消化・吸収・代謝がきちんと行われます。
消化が十分に働いていると、免疫、排泄、肝臓、腎臓機能、関節の潤滑など含めた身体全体が正常に機能するようになります。心と身体、精神とのつながり、思考の明晰さ、体内への毒素の蓄積を防ぎ、心と感覚がクリアになります。

食べ物だけでなく、感情や思考までも消化できるようになることで、肉体だけでなく心や思考もクリアになります。

アグニが弱まると

アーマ(未消化物の食物から生成される代謝毒素)を生みます。
アーマが蓄積されると身体が硬くなり、病気の要因となると考えられています。

アーマを生まないためにアグニを高めること、アーマを生んでしまったらすぐに出すことが大切です。

アグニが弱まっているサイン
・ガス,ゲップ
・膨満感
・汗をかかない
・目の下のクマ
・エネルギーの低下
・顔のむくみ
・きめが粗いくすんだ肌,髪,眼,唇
・表情が乏しい
・アレルギー,食物不耐性(小麦やカゼイン),頭部またはリンパのうっ血
・食欲過多,食欲低下,食後のだるさ
・不快な体臭と口臭
・血行不良
・便秘,軟便,吐き気
・免疫の低下,疲労,衰弱
・心の鈍さ,重さ,だるさ
・曖昧な理解力,精神の低迷
・感情表現能力の欠如,鬱,特に強い恐れ,不安,怒り,混乱

私って、アグニが弱まっているかも!という方も多いのでは。
おうち時間が長いと、どうしてもイライラ・モヤモヤしたり、不安な気持ちになりやすいです。

アグニを弱める要因

なぜアグニは弱まってしまうのでしょうか?
生活習慣の中にアグニが弱まってしまう要因が多くあります。
どのぐらい当てはまるか、チェックしてみましょう。

・前に食べた食べ物が完全に消化する前に食べる
・極端に早く、または遅く食べる
・よく噛まない
・食べ物を消化する前に眠る
・冷たい食べ物や飲み物を摂取する
・アグニが弱まっていると感じる時に消化しにくい食べ物を食べる
・〜しながら食べる
・騒音や周りが騒がしいところで食べる
・食事と一緒に、または食後1時間以内に大量の水分をとる
・相性が悪い食べ物の組み合わせ
・揚げ物、BBQ、高加工食品、甘い物を食べる
・ジャンクフードや精製糖、アルコール、塩、薬物、サプリメントのような消化管で消化されない加工食品や有害物質を摂取する
・1回の食事であまりに硬い、または乾燥したものを食べる
・一気に食べる
・食事を抜くかあまり食べない(ファスティングなど)
・不規則な食事パターン
・過度なセックス、食前または食後2時間以内のセックス
・運動不足または過度な運動
・過度な睡眠
・雨でジメジメした天気
・否定的、受け入れない心や態度

みなさんはどのぐらい当てはまりましたか?
在宅勤務の私は…ダラダラと食べる,仕事をしながら食べる,甘いものを食べるなどなどたくさん当てはまりました。
顔もむくむし、だるさを感じるわけです。
なんとなく不調を感じる、という方はアグニを高めることで、緩和されるかもしれません。
それでは、アグニの高め方をご紹介します。

アグニの高め方

・食べ物が液状になるまでよく噛む(消化は唾液から)
・5感を使って落ち着いて食事を楽しむ
・毎日同じ時間に食事をとる
・食物や飲み物は、常温または温かいものだけを食べる
・食間は十分に空けて、お腹が空いてから食べる
・食材の質、味のバランスが取れた食事をとる
・心を込めて調理されたもの、自然で新鮮な食品を食べる(生命力が高い)
・果物は単独の食事として、他の食物とは少なくとも2時間はあけて食べる
・少し加熱した水分と油分を含ませた食事をとる
・加工食品、複雑な調理法、高温加熱、作られてから時間が経ったものを避ける
・穏やかで静かな環境で、座ってリラックスして、深呼吸を数回おこなってから食べ始める
・消化を助けるためにスパイスとハーブを使う
 (特にクミン、コリアンダー、生姜、ターメリック)
・食後にフェンネルシードを数粒よく噛む
・毎食後、100〜1000歩程度の短いゆったりした散歩をする
・日常的にヨガや瞑想をおこなう
*アグニを強化する方法
・ジンジャーアパタイザー(生姜、岩塩、レモン汁)を食前15〜20分前に食べる
・ジンジャーティ
・スパイスティー(クミン、フェンネル、コリアンダー小さじ1/4と水を3分ほど沸騰させ、コップに注いだ後生のはちみつを小さじ1/2程度入れる)
・定期的にキッチャリー、クニを食べて過ごす

全てを完璧に取り入れることが目的ではありません。アグニを高めるために、意識的になにか一つでも取り入れてみることが大切です。実践してみて、体の感覚、心の感じを観察して、どんな変化があるかを体感してみてください。

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私が実践したその後

私がアグニを高めるために、実践したこと、その後をご報告します。
あくまでも私個人の感覚なので、一例として参考にしてくださいね。

取り組んだこと
●お腹が空いてから食べる
お腹は空いてないけど、時間だから食べる。という生活でしたが、お腹が空いてから食べることによって3つの効果がありました。
①食べ物が美味しく感じる
②食べ物のありがたみを感じる
③食後のだるさがなくなる

食べるということが単なる行為だったのが、大事な時間になった気がします。

●夕食前にジンジャーアパタイザーを食べる
ジンジャーアパタイザーを食べた瞬間から胃のあたりがカァーっと熱くなり、消化の火が灯された感じがします。夕飯を軽めにしたこともあってか、翌朝の舌ゴケ(アーマ)が少なくなりました。

●朝起きてから常温水、すりおろし生姜を入れたお白湯を飲む、チャイを飲む
普段はウォーターサーバーから常温水を飲んでいたのですが、コンロでお湯を沸かし、お白湯を飲むようにしました。スパイスを刻んで、チャイも作ります。生姜やスパイスの香りがキッチンに漂うだけで、今までに感じたことのない幸福感が訪れます。自分をいたわっている、大切にしている感覚になります。五感を使う大切さを身にしみて感じます。1日の始まりに幸福感を感じると、気分良く過ごせます。

●朝ごはんにパンではなく、ギーでソテーしたバナナを頂くようにした
今までは朝ごはんを食べた後、なんだか体が重く、膨満感を感じていました。ギーの香りに包まれた温かいバナナは5感を満足させて、幸福感と一緒に満腹感を感じます。
満腹感は食べる量に比例しているのではなく、5感が満たされることによって満足感が得られるのではないかと思います。

まとめ

おうち時間が長いいま、そして現代人の私たちにとってアグニの大切さをお伝えしました。
そして、アグニを高めるための方法を一つでもいいので、ぜひ日常にとりいれてみてください。その後の心身の変化を観察すること、意識的に自分と向き合うことがこれからの時代、大切となります。アグニを高めて、心身ともに健康で、幸福感に満ち溢れた人生にしていきましょう。

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