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早押しクイズ、そして空手

 (こちらは6月28日に共同通信社から地方紙向けに配信された「スポーツ随想」の千種担当回第4回の記事です。共同通信社からは許可を得てnoteにも配信しています。)

「スピード」それはスポーツにおける重要な要素の一つです。私が十年以上続けている空手の組手も、相手よりコンマ一秒でも先に突きを極めれば勝ち。そんなスピード勝負です。ここぞという瞬間に相手の懐に飛び込み素早い突きを繰り出す姿は圧巻。大切なのは瞬発力です。


 この瞬発力が鍵となる、別の競技にも私は熱中しています。早押しクイズです。早押しクイズで勝つためにはもちろん知識が必要ですが、他の人よりも早くボタンを押して回答権を得る必要もあります。他の人に押し勝つトレーニングとして、目をつぶって音が鳴った瞬間に一斉にボタンを押す練習方法もあると聞いて驚きました。まるで体育会の部活です。「早押し」ではなく、押すスピードを競う「速押し」と表現しても、あながち間違いではないと思います。私が早押しクイズにハマったのも、大好きな空手の組手と似ていると感じたからです。

 私は空手の組手仕込みの瞬発力のおかげで、1年半前にクイズを始めた当初から「押しの早さ」には自信がありました。しかし知識不足で悔しい思いをすることもありました。それを東大出身のクイズ王・伊沢拓司さんに相談したところ「クイズにも筋トレが必要」と言われました。つまり、辛いだろうけど着実に知識をつけなさいということです。


 受験勉強のようにひたすら机に向かうやり方もありますが、旅に出て実際に見るなどの「経験」を通じて知識を増やす方法もあります。「クイズに出るかもしれないから覚えよう」と心がけることによって、以前よりも旅の記憶が定着しやすくなった気がします。最近は地域でのクイズサークルも増えています。老若男女が一緒に楽しめるクイズを、皆さんもぜひ。

<当記事の掲載状況>
6月29日付け神戸新聞夕刊(兵庫県)
7月3日付け西日本新聞夕刊(福岡県ほか九州)
9日付け徳島新聞夕刊(徳島県)
12日付け河北新聞夕刊(宮城県ほか東北)
17日付け山陰中央新報朝刊(島根、鳥取県)

気象予報士 千種ゆり子

※写真は早押し機風ケーキです(笑)カズレーザーさんの誕生日お祝いのときに作りました。これしか早押し機の写真がなかった。。笑

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