COP27を前に、高校野球について考える~気候変動の影響~
11月7日から、COP27が始まります。この期間中は、気候変動に関する報道が多くなると思いますので、私からも、気候変動とスポーツに関する話題を。
先日とある新聞記事で「夏の甲子園のナイター開催を考える時期にきている」という識者の主張を読みました。
この意見に私は強く共感します。その理由は、近年の気温上昇による熱中症のリスクです。
神戸市では猛暑日(最高気温35度以上)の日数が、この100年でおよそ2倍になっています。
猛暑は温暖化のせい?と聞かれることが最近多いのですが、科学的に丁寧に答えると、猛暑の原因は三つに大別できます。
一つ目は「気圧配置」。これが主要因です。
日本で猛暑になる時はたいてい「太平洋高気圧」と「チベット高気圧」の二つが日本上空で重なっていて、その状態が何日間も続くことが多いです。
二つ目・三つ目の原因は地球温暖化と都市化です。
これらは日本の都市の気温を底上げする効果を果たしています。夏の大阪は100年前に比べ、気温が約2度上昇しました。地球温暖化による地球全体の気温上昇は平均1・09度ですから、夏の場合、約半分が地球温暖化、約半分は都市化よる上昇と考えることができます。
温暖化が進むと気象現象はより極端になると言われますので、実際には2度以上の効果をもたらしているものと考えられます。
このまま温暖化が進めば2085年には北半球の大半の都市が夏季五輪に適さない気温になるという研究もあります。
実際に去年の東京五輪でも一部のテニス選手から不満の声があがっていました。
夏の甲子園の予選では、試合の開始時間を遅らせてナイター開催とするケースも出てきました。
夏の大会の開催時期・時間の変更など、柔軟な対応が求められます。
また、同時並行で温室効果ガスを減らし、地球温暖化を緩和していくことも必要だと思います。
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