鍛冶、親父
沖縄の雑誌に鍛冶屋が紹介されててさ、宜野座村にあるわけよ「カニマン鍛冶工房」って鍛冶屋が。カニカマ?違うよ「カニマン」。「カニマン」って何って?知らなかったけど沖縄の古語で「鍛冶屋」とか「鉄に関わる人」のことを言うって。カニマンを祀った拝所もあるってよ。
その「カニマン鍛冶工房」を紹介した記事によると廃鉄、例えば廃車の板バネとか農具の刃を原料にして包丁とかナイフ作ってるって。俄然興味沸いて。あり、キャンプに行くから小振りのナイフ欲しいなあと思って。そこで友達誘って行ったわけ、その工房へ。自宅の側に工房が作ってあって、もう「村の鍛冶屋」って雰囲気で。見たことないけど。恐る恐る御主人に声かけたら、気さくに応じてくれて。納品する前の作品も見せてくれたんだけど、それが「シマ包丁」。ひとことで言うと無骨。歴史資料館とかに行ったら見られるかもだけど、正に鉄を熱して叩いて研いでみたいな。御主人の知念さん曰く「昔は鉄が貴重だったから、肉も魚も野菜も全部このシマ包丁使いよった」って。聞きながらそれ見てたら「使ってるオバーの手」も見えてくる感じがしたよ、本当に。
その時工房にある作品は注文受けている分だったから、改めて注文することになったわけ。「シマ包丁」にしようかと思ったけど、キャンプで使うのが目的だったから、知念さんも勧めてくれた「ペティナイフ」の製作をお願いして。持つトコの「柄」も琉球松とか地元で採れる木で作るって。形も握りやすく、使いやすいようにこだわっててカッコイイわけよ。
それから1ヶ月、完成したって連絡入ったから宜野座へ。受け取った完成品は素晴らしいのなんの。ただ「あたらさ」?もったいぶって使ってないっていうね。宝の持ち腐れよ。
やさ!しゃべりの切れ味良くするために、知念さんに叩いて鍛えてもらおうかな。「自信、神なり、鍛冶、親父」ってね。