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人を信じて、一緒につくる

この週末は色々と考えが進む時間だった。
土曜日は、マイプロジェクトのサマフェス(高校生がやってみたいこと、やってることを発表し合ってコメントし合うイベント)。
日曜日は、みらいずworksという新潟の社会教育団体(と一言で言って良いのかわからないけど…)の10周年フォーラム。
主に後者の、覚えときたいことmemo。

「最近の若者は…」という言葉を聞くことが減ってきた

「この10年を振り返って学びや地域の変化とは」という問い。みらいずworksのフォーラムで最初に出てきた問い。

正直、前半5年間はサラリーマンをしながら地域から離れた生活をしていた。後半5年間は、初めての土地で震災後の復旧・復興というイレギュラーな場にいたので、地域がどう変化した…というのはピンとこない。

でも、ここ数年のニュースを見ていて、割と若者よりも、大人の方が「相手の気持ちに配慮できない」ということで問題になっている場面が多い気がする。逆に、高校生が何かに貢献した、という記事が、新聞などで増えている気がする。
最近思うのは、より若い人が感じていることの中に、未来を拓くヒントがあるのではないかということ。彼らの声に、真摯に耳を傾けていきたい。

外部要因はかなり変わってきたけど、本質的にはまだまだ変わっていない

この10年で~の問いについて、他の人のコメント。学校現場でのコーディネーターの配置。GIGAスクール構想でのデバイス配布などを通して、外部環境は大きく変わった。しかし、本質的なところで、学びはどこまで変わることができたか。そこはまだこれからなのでは、と言っていた。なるほど。

これまでは、外部要因。これからは、内部要因が、変わる勇気をもって変わる番だ。確かに。私自身も含めて、変わる勇気を持って、未知の領域に踏み込んでいきたい。

中間支援って何だ

岐阜の関口さんという方が、株式会社Edoを経営している(私は関口さんを尊敬している)。その方がフォーラムの中でポロッと言っていた「(前略)中間支援として、教育改革を進めている(後略)」の中間支援という言葉。ずっと気になってる言葉なんだけど、これはどういう意味なんだろう。

1. 中間支援組織とは
中間支援組織とは、NPOを支援するNPOといった存在であるが、いろいろな捉え方があり、必ずしも明確に規定された定義があるわけではない。
中間支援組織はNPOを育てるインキュベータ(孵卵器、保育器)と比喩されたり、各種資源を提供する側とNPOとの仲介者という意味でインターミディアリーと呼ばれる場合もある。さらに経営体としてのマネジメントを支援することを目的とする場合、MSO(マネジメント、サポート、オーガニゼーション)と呼ばれる。
個々のNPOが活動や事業を始めるためには、資金、人材、経営ノウハウなどが必要となる。企業の場合、銀行や人材斡旋会社、経営コンサルタントなどがこのようなニーズに対応してくれる。NPOにとってもこのような機関の存在は欠かすことができない。
(内閣府NPO「中間支援組織の活動実態」より)

はー、なるほど、、。直接的に課題にアプローチするんじゃなくて、間接的にたくさんの仲間を増やしながら、よりよい状態を目指していくってことなのかな。大きな流れを作って行くには必要な視点。もうちょっと色んな中間支援の取り組みに触れてみたい。気になる存在。

「つながる力、信じる力、諦めない力の可能性を学ばせてもらってる」

みらいずworksさんには、このことを学んでます、というある人の言葉。「信じる力」というところについては、私も思うことがある。

社会人1~4年目までは、集客支援の企画営業をしていた。その中で、売り上げ目標を達成するために、毎週ヨミ会というのをやっていて、「このネタはBヨミ(80%受注しそう)です」とか言いながら、達成シナリオを報告しなければならなかった。お客さんが「この企画やるよ」と言ってくれたので100%やる、というシナリオにしてたけれど「やっぱりやらない」とう場面があった。そして、上司に詰められた。言っていたことをそのまま信じちゃだめなのだと学ぶ。「このコメントって、何%くらい本当なのかな…」と考えるようになる。人のことを疑うことが普通になる。上から目線で物事を考え始める。自分のことを守るために、人のことを疑うようになる。ほんの一部の悪い面だけだけど、営業をしながら私の中で起きた変化。

その後、このままこっちの方向で能力延ばしたくないなーと思って(本当はその道でももっと魅力的な方向性も考えられたのかも知れないけど、私には難しかった…)、方向転換して飛び込んだ教育の世界。

教育の世界では、「信じる」ということが当たり前にされていた。なんていうか、こうやってまっすぐに、信じて良いんだな、と衝撃を受けた。私には人を信じたい、という気持ちがある。「信じて、任せる」。それがとても性に合っていた。そして、物事が良い流れで進むようになった。それぞれに、向き不向きがあるんだろうけど、こういう流れを感じられて私は嬉しい。そして、みらいずworksという団体としてそれを体現することが、関わる人にそんなメッセージとして伝わることもあるんだな、と気づいた。

普通の組織と、学校や地域は違う

第二部として、嘉村賢州さんというTeal組織に詳しい方(多分もっと違う紹介の仕方もあるだろうけど…)の講話があった。これまでの、軍隊型、ヒエラルキー型の組織運営ではなく、人間関係を豊かにしながら地域や社会から喜ばれるような働き方をしている人たちがでてきている、と。Teal組織というかたちに、何かヒントがあるそうだ。

多分、みらいずworksさんは、これから「学びの生態系」を生み出していくにあたって、Teal組織のエッセンスに何かヒントがあると考えているようだった。「自主経営」「全体性」「存在目的」という3つがポイントらしい。これまでの企業は、ミッション・ビジョン・バリューがあってマネジメントする形だったが、Teal組織では、一人一人が何のためにここにいるのか、目的を語り直す作業を、適宜しながら、一人一人がそれを見いだすそうだ。これができるには、ファシリテーションができる人がたくさん必要だな。

そして、タイトルに触れると、前提として普通の組織と、地域や学校という集まりは、大きく違いがある。普通の組織はビジョンを語ってそれに人が集まって物事が動く形だが、地域や学校は、人を選べない。そこに住んでる、というだけで集まる。大前提の部分で難しさがある。

突破口として2つ。①「私たち」という関係性をつくること。②共通の目的をもつこと。これは、簡単なようで、やらないとできないこと。これからこだわってやらせてもらおう。

大人がアンラーンしながら学び続けるには?

賢州さんの話。アンラーンってなんだかまだよく分かってないけど…。

①人間関係、信頼感があること

②変わっていける感覚があること
例)小石委員会。靴の中にある小石は、違和感あるけど歩けちゃう。でも、その小さな違和感を、出し合う。そして1週間以内にできることはすべてやる。ホワイトボードが消しづらい→ホワイトボード自体を変えよう、とかとか。

③失敗を許容する文化があること
失敗はつきもの。やった人に水を差さないことが大事。

このエッセンスは、まさに今、ある高校さんと取り組ませてもらってる授業に当てはまる…。なんか自信をもらいました。こういう環境や手応えのある日常が、学び続ける力に影響するんだなと、改めて理解しました。この答えは、誰かが教えたわけじゃなくて、その高校の先生方自身が導いた答えでもあります。それを導いちゃう先生方、すごいな。

「人を信じて、一緒につくる」というのをスタイルとして、これからも場を重ねていきたいなと思いました。

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