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「本の旅」のすすめ

私は元来、本を読むのが苦手です。
学生の頃は、読みたい気持ちはあるものの、1ページ読むのに数日かかることもありました。なんていうか、苦手意識もあったからかな…。

そんな私が、最近、自分にぴったりな読み方を見つけました。
誰かに教えてもらった訳ではないので、集まった人たちで一緒に探りながら、みんなで発明したような気持ちです。(すでに誰かが別の場所でやっているかもしれないけど…)

ということで、生まれてしまったこの読み方、名前がないと説明しづらいので、いったん仮で「本の旅」と名付けてみます。
私ばっかり楽しませてもらうのもなんなので、最近分かってきた、本の旅の進め方について、こちらに記録みようと思います。発展途上です。もっと楽しくなるアイディア歓迎です。onlineでもできるので、コロナ禍でも、旅してる気分を楽しめる気がします。

私のように、本を読むのが苦手な人が、少しでも楽しく本に親しめるきっかけになると嬉しいなと思います。

0 本の旅がはじまったきっかけ

私の話になりますが、5年前、新卒の会社から転職して、教育の分野で働くことになりました。数年はがむしゃらに目の前のことに取り組んだけど、もっと理論を学びたいと、大学の社会人コースを受講。全国からonlineで授業を受けるものでした。
1年間のコースでしたが、授業を受けるだけだとなかなか理論が自分のものにならないな…と感じていました。その状況を打破するため、受講生の有志で自主ゼミ的な感じで本を読もう、と決めました。

そのときの本が、「クリエイティブ・ラーニング:創造社会の学びと教育」。
600ページ以上ある分厚い本です。本を読むのが苦手な私は、こんな分厚い本読んだことありませんでした。でもなんとか読みたい。参加したメンバーと、どうにかその本に挑んだ、というのが、本の旅の始まりでした。

その後、「子どもの参画」「シン・ニホン」「『探究する』学びをつくる」「あそびの生まれる場所」などでも実施しています。どれも楽しい時間です。現在進行形です。会を重ねたことで、楽しく進めるコツみたいなものが見えてきた気がしています。

1 本の旅とは

さて、では、本の旅とはどんなものでしょうか。
イメージは、現地集合の旅のような感じです。例を書いてみます。

台湾に行きたいと思ったとします。
一人旅も良いけど、何人かで思い出を分かち合いたい気もする。同じ観光地に行きたい人がいたら、一緒に行った方が楽しいし、後で語り合えるので、その後の余韻も共有できる。でも、自由な時間もほしいし、旅の手配を全部調整して同じ行程にするのはめんどくさい。
ということで、泊まるゲストハウスと、合流・解散する場所と時間は決めておいて、宿泊・航空券などの手配は自分で。基本、あとは集まって考えよう!

…みたいな感じです。笑 雰囲気伝わりますかね。。
読んでみたい本を1冊決めて、この指とまれで人が集まって、顔合わせして進め方を決めて、そこからそのメンバーで決めた方法で読み進めます。ただそれだけです。

でも、なんて言うか、そのゆるさが心地よくて楽しいです。コロナ禍でどこにも行けないけど、旅をしている気分になります。そんな感じです。では、具体的にどうやってやるの?ということを書いていきます。

2 本の旅のはじまり方

こうせねばならない、ということは全くないです。でも、私たちはこうしたよ、ということを記録してみます。

2-1 本を決める

まずは、読む本を決めます。本の旅で読み進める際にポイントになりそうな本の決め方を書き出してみます。

・旗振り役の人が、めちゃ読みたい本であるか
・一人だと読めるか自信ない本であるか
・誰かと感想を分かち合いたい本であるか
・もしかしたら誰かも読みたいと思ってるかも知れない本であるか

これを書いてみて、まずは旗振り役が必要だと言うことに気づきました。誰でもできます。旗を振っていく私が、読みたい本があるかどうかが大切です。
あとは、「一人だと読めるか自信ない本であるか」については、一人で読める本でももちろんいいです。読む本全部をこの形式でやっていたら、読みたい本も読めなくなるので(時間がかかる)、時と場合に応じて、選んでみてください。

2-2 「この指とまれ」で人を集める

次に、メンバー集めです。もしかして、この本読みたいと思ってたりするかな?という人に、勇気を出して連絡します。例えばこんな感じで…

○○さん
今度、この本でonline読書会をしてみようかなーと思ってます!月1回くらい、平日夜で、興味があるメンバーで集まってやるイメージです。進め方は集まったメンバーで決めます。ご無理なくですが、もしご興味あれば連絡くださいー!

Facebookで投稿したり、過去に何かやったプロジェクトのメンバーにゆるいお知らせとして伝えてみても良いかもしれません。このあたりのさじ加減は、旗振り役の方次第です。

ある程度、メンバーが見えてきたら、メッセンジャーやLINEでグループをつくります。適正人数は、3~15人くらい?毎回全員参加するわけではないので、増えても問題ない気はします。

2-3 日程調整する

集まったメンバーで、まずは初回の顔合わせをします。調整さんなどを使うと便利です。私は下記のように連絡してます。

【日程調整】
この度は、このメンバーで本を読めること、嬉しく思います!
初回は、本を手元に置きつつ、まずは顔合わせと、これからの進め方について考える時間にできたらと思いますー!
こちらの調整さんに、気が向いたら希望日を入力してみてください。
(調整さんURL)

・○月○日○時までに入力されている情報で、一番参加者が多い日にします
・基本60分想定で、長くても90分で終わります。
・調整さんは入力してもしなくても大丈夫です
・顔合わせ、本が手元にあっても無くてもOKです
(あったほうが進め方考えやすいかもだけど…なくてもいいです)
・ドタキャンやドタ参もOKですので、ご無理なくー
・遅刻、途中退出ももちろん大丈夫です

とにかくゆるい感じでやっています。

2-4 顔合わせ

ドキドキの初回顔合わせですが、基本的には自分の知り合いに声をかけているので、旗振り役はあまり緊張しません(初開催だと緊張するかも、、)。

参加者同士で、①どんな人がいるのか②どんな雰囲気なのか③どんな進め方なのかなどなどを確認していきます。おすすめの進行はこんな感じ。

10分 接続しながら雑談
30~40分 それぞれ自己紹介(普段やってること、なぜ参加したか)
10分 次回、どうするかを決める
10分 最後はひとり一言ずつ言葉をおいて、終わり

ここから先は、集まったメンバーで次回の内容を決めるので、何をするかはそれぞれです。次回の内容の決め方は、最初はなかなかアイディアが出ないと思います。そんなときは、旗振り役の方が、いくつか選択肢を出してみて、その中から決めるといいと思います。

3-1 毎回の基本の流れ

基本的に、onlineでやるときは、下記のような流れでやります。

15分 ぼちぼち集まりながら、近況報告など
60分 本の中で気になった部分など思いつくままに
10分 最後、ひとり一言
5分 次回の内容を決める(決められそうなら日程も)

これだけです。でも、楽しいです。

3-2 その後の展開例

集まったメンバーで次のやることを決めるので、何が起こるか分かりません。基本的な事例はこんな感じ。

・はじめにを読んで、onlineで集まる
・1章を読んで、online集まる

よりみちパターンとしてはこんなことも。

・関連する映画を観て、onlineで集まる
・2章を読んで、焚き火する(焚き火が題材になっている章)
・詳しい人をゲストに呼んで、onlineで集まる
・何もせず、近況報告しよう、ということでonlineで集まる

なんでもOKです。関連してるけどど真ん中じゃない方法を思いつくと、何か楽しいです。

4 大切なこと

私は、ちゃんとするのが苦手なので、とにかく何でもいいじゃないか、という感じでやってます。初回の声かけとかぶる部分はあるけど、こんな雰囲気でやりましょう、と伝えていることを箇条書きにしてみます。

・長くても90分。早く終わればそこで終わり
・本が手元にあっても無くてもOK
・ドタキャンやドタ参もOK
・遅刻、途中退出ももちろんOK
・喋っても喋らなくてもOK
・画面OFFもOK。耳だけもOK

だいたい何でもOKです。楽しければいいじゃないか。頑張らなくていいです。

おわりに

楽しいことが続いたので、名前を付けてみました。名前なんて無くてもいいんですけどね…。なんか恥ずかしい。
でも、気になった方は、ぜひやってみてくださいねー!
それでは。

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