見出し画像

セツブンソウの種を蒔く

とにかく今年は、庭仕事に精を出すことにした。

ハーブの寄せ植えや、地植えでの家庭菜園。
家にいる時間が増えたこともあって、急にやる気になった庭仕事。そこで、今年挑戦してみたこととか新たな庭での発見を、来年の自分の為にもnoteに記録しておこうと思います。

で、今週したことの一つがこちら。

<セツブンソウの種を蒔いてみた>

節分草(セツブンソウ)ってご存知でしょうか?私は今年、初めて出会いました。

透明感のある白い花びらに、群青色の美しい花芯がついた、楚々とした花。

細い茎の上に葉っぱも花びらも乗っていて、どこか危ういバランス。儚げな、いかにも丁重に扱わないとすぐ枯れてしまいますよ、という佇まい。

出会いは静岡県の秩父宮記念公園だった。

今年の2月、クリスマスローズを観るつもりで入ったのだけれど、その時はまだ全然咲いてなくて。
その代わりに園内のお土産屋さんの入り口で、この節分草と出会ったのでした。

「あ、これ親父が好きだったやつだと思う、多分」

と夫がいうので、これは連れて帰らねばと家にお迎え決定。聞けば、亡くなった夫のお父さんは山登りが趣味で、山の斜面に咲くこの花が大好きだったそう。

そしてこの節分草はなんと、今では絶滅危惧種の山野草らしい。

山野草!良い響き。もし家で育てられたら、庭の一部が森に繋がったような、広々とした気持ちになれるかもしれない。

花が終わりしばらく経つと、小さな枝豆のような種が出来ていた。サヤが開くのを待って、そこから種を採取。 

小皿の上で種を5日ほど追熟させたのち、2鉢分、種を撒いてみました。

土は「山野草の土」という便利なものがあり、それと鹿沼土を混ぜてみました。山野草は、水はけが大事なんだって。

この節分草、育てるのがなかなか大変らしく、花が咲くまでにはなんと!最低3年はかかるのだとか。長〜っ。3年後なんて何してるかわかんないな。

花が終わった後は、直射日光が当たる場所ではなく、日陰で管理すると良いと書いてあったので、庭の大きなツツジの元に鉢を並べてみました。

発芽するのはだいぶ先。だけれど、ちゃんと夏越しをさせてあげられたら、もともとの苗からはまた来年、花を咲かせてくれるはず。

それにしても、どんな分野にもスペシャリストの方がいるもので。調べてみると、節分草も上手に育てて庭で群生させている人がいました。色んな世界があるなぁ。

* * *

種を蒔くって、素敵なことだなって最近しみじみ思う。
比喩でもよく使われるありふれた表現だけど、未来のために楽しみの種を蒔いておく。

すぐには結果が出ないけれど、ちゃんと手をかけてあげたら、綺麗な花がきっと咲いてくれる、という期待。

このプロセスもきっと、人に癒しを与えてくれるんだなぁ。だからみんな植物を育てるんだな、なんて。
自然の力はやっぱり凄いな。

上手くいくかどうかは、来年のお楽しみ。




記事を読んでいただいてありがとうございます。いただいたサポートは、次のだれかの元へ、気持ちよく循環させていけたらと思っています。