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ウクライナ危機:NATOのトップ将軍、停戦は「名前だけ」

ミンスク停戦合意が双方により守られない様子を報道しているBBCニュース2014年9月21日の記事(動画あり)を訳しました。

NATOのフィリップ・ブリードラブ将軍 「ウクライナ情勢は今、良くない...我々の停戦は名ばかりのものだ」

NATOの最高司令官は、ウクライナと親ロシア派分離主義者の間の停戦は現在「名目上」しか存在しないと述べた


フィリップ・ブリードラブ元帥は、最近発射された砲弾の数は、2週間前に休戦協定が発効する前と同等であると述べた。
しかし彼は、土曜日の早い時間に署名された新しい協定に「希望」を抱いていると付け加えた。
ウクライナはロシアが分離主義者を武装していると非難しているが、ロシアはこれを否定している。
4月以来、東部の2つの地域での戦闘で3,000人以上が死亡している。
9月5日に停戦が合意されたが、それ以来、違反が繰り返されている。

ロシアの帰還


NATOの欧州連合最高司令官であるブリードラブ元大統領は、リトアニアのビリニュスで開かれたNATOの軍事責任者達との会議の後で発言した。
「ウクライナの状況は今、良くない」と記者団に語った。
「ここ数日間に起こった出来事、発射された弾丸の数、使用された大砲は、停戦前のレベルのいくつかに匹敵する。停戦は名目上まだ存在するが、地上で起きていることは全く別の話だ」とも述べた。
先週以降、ウクライナ国内のロシア軍の一部はロシアに戻ったが、「ウクライナに軍事力を行使する」可能性は残されていると言う。
NATOは、かつてソ連圏に属していたバルト諸国を含む、ロシアと国境を接する国々での軍事的プレゼンスを強化する計画を持っている。

ブリードラブ元大統領は、土曜日の朝にミンスクで署名された9項目の停戦に関する新たな覚書を称賛した。
この合意は、ウクライナ、ロシア、東部分離主義者、欧州安全保障協力機構(OSCE)の代表者が夜遅くまで協議した末に成立した。
協定には、30km(19マイル)の緩衝地帯の設定、軍用機によるウクライナ東部の一部の上空飛行の禁止、両側の「外国人傭兵」の撤退が含まれている。
モスクワは、ロシア軍のウクライナへの派遣やウクライナの分離主義者への武装を繰り返し否定している。
ロシア政府は、ウクライナ国内で戦うロシア人は全て民間人の立場で行っているとしている。

ミンスク・メモランダム:重要ポイント

  • 重火器を接触線の両側15kmずつ後退させ、30kmの安全地帯を設定すること。

  • 攻撃作戦の禁止

  • 戦闘機による安全地帯上空の飛行を禁止すること

  • OSCEの監視団を設置すること

  • 紛争地域から全ての外国人傭兵を撤退させる。


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