見出し画像

ゴルバチョフの葬儀：ロシアの美徳

Yurietta

Kamil Galeeve (@kamilkazani) 9/1/22のツイートの翻訳です。

ゴルバチョフの葬儀のジレンマ。ゴルバチョフはソ連を滅ぼしたと言われている。しかし、彼は元ツァーリであり、ロシアの準王政において超重要な存在である。彼を軽んじると、ツァーリの権力に対する畏敬の念が損なわれてしまう。だからプーチンの私的な別れはやはり放送された。

ビデオリンク

ゴルバチョフについては、アメリカ国民にとっては直感に反することが多いだろう。まず、妻との関係ほど、ロシアでの彼の評判を落としたものはない。二人は非常に親密で、彼は彼女をどこにでも連れて行き、彼女は自分の姿を演じようとした。アメリカでは、「良き家庭人」であることが、高い政治的キャリアを積むための必須条件とされており、人々はそれを嫌っていた。

自分(自身)がそうであるか、少なくとも十分な数の有権者を説得する必要があるのだ。だからアメリカ人は普通にロシアの政治がこのように機能していると思い込んでいる。しかし、そうではない。私は多くの理由から、「民主主義」という言葉があまり好きではない。「民衆」が実際にどこかを支配しているかどうかという議論には触れたくない。

私は他の質問したい。この体制か、あの体制か

  1. 契約上

  2. 契約によらないもの

ロシアは2番目のカテゴリーに該当する。
ソ連・ロシアについて言えることは、「民主的でない」ということではない。それは、契約的でないということである。いかなる契約もツァーリの名誉を傷つける。なぜか？

ツァーリがXと協定を結んだということは

  1. Xはツァーリに自らの権力を制限することを強要した。

  2. Xの利益を確保するため

それは大きな不名誉だ。

キリエンコの「ロシア国家は契約に基づいていない」という発言は、この文脈で読むべきだろう。

契約的＝限定的＝不渡りを出す

契約的＝乙の利権に直面し、譲歩して引き下がるしかなかった、となれば、あなたはどんなツァーリですか？

ロシアの人々は、非契約型最高権力者の考えをほとんど受け入れている。それは、誰とも協定を結ばないということだ。自分の利益のために（公然と）ロビー活動をしたり、戦ったりすることはできない、そんな冒涜的なことをしたら、滅ぼされてしまう。ツァーリの神聖な意志を受け入れるだけでいいのだ。

皇帝の神聖な意志を疑問も不満もなく受け入れることは、半宗教的な美徳と見なされている。全てのお金は君主のお金である。全ての権力は君主に由来する。多くの人は、自分達の服従を真の道徳的行動とみなしている。疑うことを知らない服従＝美徳

大げさだと思われるかもしれない。しかし、私はそうは思わない。チャダエフ-プーチン政権の元官僚-のこの投稿を考えてみてください。これは非常に重要で、ロシアの政治文化や現在の戦争を理解したい人は、ぜひ一度目を通しておくことをお勧めする。

ソフトウェア的な愛国心から能動的な愛国心に切り替わると、すぐに行政機関の嫌なことに直面し、敵よりも行政機関に質問するようになる。神格化-ストレルコフは、システムの欠陥を説明することになると、ナヴァルニーよりもずっと過激になっている...。 しかし、あなたが主に実行者であり、原則的に自分の意見を持っていない場合（それが存在しないからではなく、そうするように訓練されているから）、あなたは全ての無秩序を風景として見て、仕事をする。 与えられたゴールと与えられたリソースに基づいて仕事をする。具体的に何が必要なのか。ロシアに変化を求めず、腐敗、非効率、官僚主義、上層部の反逆を排除し、新しい国家理念を打ち出す。 上層部が理解できるKPIという言葉で報告すればいい。何か質問は？質問はないだろう。若い頃、私はオプティナ修道院にしばらく滞在していた。ポスルーシニク（poslushnik＝修道院の修練者） 修道院長が明らかに無意味な仕事を与え、それを文句も言わずに実行する。 その結果、修道士の美徳である謙虚さ、従順さ、忍耐を学ぶことができるのだ。重要なのはそれであって、肉体労働の方ではない。そして、主は高慢な者よりも謙虚で従順な者に報われるのだ。アーメン、まだ気づいていない者は、精神的ウクライナ人である。例え、意見やスタンスから判断すれば、我々の味方であると思ったとしても。

ゴルバチョフの妻との関係が、なぜあれほど憎悪をもたらしたか、このことを念頭に置いておく必要がある。人々は最高権力に謙虚に忍耐強く従い、それを半宗教的な美徳と見なす。権力は疑う余地のない不可侵のものであり、誰もツァーリに影響を与えることはできない。

しかし、もし誰かがツァーリに質問したり、ツァーリの妻でさえも影響を与えることができるのであれば、それは私達の世界観のモデルを破壊することになる。彼は本物のツァーリなのだろうか？もし彼女が彼に質問するなら、なぜ私達は質問しないのか？私達の美徳は本当なのか？

そして、私達全員に対する個人攻撃

アメリカとは違って、ロシアでは家族関係が近すぎると政治家、それも最高権力者の足かせになる。世間では、ゴルバチョフはニコライ2世と韻を踏んでいる。

弱虫
ヘンペック
帝国を滅ぼした

彼らは本当に嫌われているわけではない。ほとんど軽蔑されている。

一方、プーチンが昔の妻と離婚したのは、ツァーリとしては正しい行動だ。彼は決して彼女に依存しているわけではない。彼が彼女に影響されないということは、おそらく我々臣民にも影響されないということだ。全てがうまくいき、私達のメンタル・モデルは乱されることがない。

PS 君主／準君主に対する世間の認識とその力学について、ごく簡単かつ大雑把に紹介すると、この曲「ツァーリ・ニッキー」を聴くことを強くお勧めします。説明文にある歌詞を参照。終


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか？