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ネオナチのリナルド・ナザーロがロシアから米国の過激派組織「ザ・ベース」を運営

BBC News 1/24/2020 の記事の翻訳です。
写真:ロシア在住のリナルド・ナザーロ

米国を拠点とする過激なネオナチグループ「ザ・ベース」の米国人創設者が、ロシアから組織を指揮していることがBBCの調査で明らかになった。

"Norman Spear" と "Roman Wolf" という偽名を使っているリナルド・ナザーロ(46)は、ニューヨークからサンクトペテルブルグに移ってまだ2年経っていない。

ザ・ベースはFBIにとってテロ対策の主要な焦点となっている。

今月、メンバーとされる7人が、殺人の共謀を含むさまざまな犯罪で起訴された。

準軍事的な訓練

FBIが作成した法廷文書では、ザ・ベースは「人種差別を動機とする暴力的過激派集団」であり、「米国政府の崩壊を加速させ、人種戦争を扇動し、白人民族国家を樹立しようと」していると記述されている。

「ザ・ベース」のメンバーは、プロパガンダとして使用された写真でポーズをとっている。

このグループ(2018年7月頃設立)は、オンラインで信者を獲得し、暗号化されたメッセージングアプリケーションを使って通信し、メンバーに準軍事的な訓練に従事するよう促している。

リーダーの正体は長い間、謎に包まれていた。

しかし、米国とロシアの両方で数年にわたって撮影されたナザーロの複数の画像と動画には、2つの別名を名乗るザ・ベースの創設者と知られる男性の姿が映っている。

彼は以前、オンラインでグループを宣伝する際に自分の写真を使ったことがある
昨年、ナザーロはモスクワで開催されたロシア政府のセキュリティー展示会のゲストとしてリストアップされており、「国家政策の成果や業績のデモンストレーションに焦点を当てた」ものだった。

ロシアでの生活

2019年3月にネットに投稿された動画には、ロシアで「ロシア、絶対権力」という言葉と共にウラジーミル・プーチン大統領の画像が入ったTシャツを着ているナザーロの姿が映っている。

私達はナザーロと彼のロシア人妻を追跡し、2018年7月に彼女の名前で購入されたサンクトペテルブルク中心部の高級物件にたどり着いたが、これはFBIがThe Baseの調査を開始したのと同じ月だった。

ロシアでプーチン大統領を描いたTシャツを着ているところを撮影されたナザーロ

記録によると、ナザーロはロシアに渡る前、ニューヨークで登録された会社を経営し、諜報、対テロ、対反乱、心理作戦の専門知識を持つ「セキュリティー専門家のネットワーク」へのアクセスを提供していた。

この会社(オメガ・ソリューションズ)のウェブサイトには、次のように記されていた。「当社の社員は、イラクやアフガニスタンに何度も戦時配備されるなど、さまざまな政府機関や軍部と仕事をしてきました」。

私達は、この会社のかつての住所を訪ねたが、郵便物が落ちているだけの状態であったが、会社は公式には活動を続けており、現在の保険に加入している。

不動産記録によると、ニュージャージー州のナザーロ関連のアパートは、「ベース・グローバル」という企業が米ワシントン州の土地を購入した際に、その住所として指定されたことがある。

ゲリラ戦

ナザーロは2012年、マンハッタンでロシア人女性と結婚した。彼女はその4年ほど前に祖国からこの街に移り住んでおり、履歴書によると銀行で働いていた時期があると言う。

2018年──彼が「ノーマン・スピア」というペンネームを使ってネット上でザ・ベースの宣伝を始めた頃──彼らは子供達と共にロシアに移り住んだ。

ナザーロは、2018 年にソーシャル メディアでリクルートのために仮名「Norman Spear」を使用した。

同年、「ノーマン・スピア」はソーシャルメディアの投稿で、英国の非合法テロ組織「ナショナル・アクション」の画像やビデオを掲載し、アルカイダを賞賛し、自分の新しい組織のために武器を含む様々な技能を持つボランティアを募集していました。

オンラインに投稿された音声記録には、「ゲリラ戦」などのテーマで講義をする「スピア」の姿が写っている。彼は退役軍人、元CIAの現場責任者、国防学の専門家など、さまざまな肩書きをもっている。

"ノーマン・スピア "は以前、『ベース・グローバル』が土地を購入した地域を含む米国太平洋岸北西部に「白人の祖国」を求める無名の運動と関連していた。

先週、ベースメンバーとされる人々がFBIによって全国的に逮捕されたことを受けて、このグループがプロパガンダを掲載するために使用しているオンラインチャンネルでは、「我々は生存のための闘いを躊躇なく続ける」という『ローマンウルフ(ローマの狼)』の反抗的な声明が掲載されている。

3人のメンバーとされる人物に対する裁判では、グループのリーダーが通信の際に暗号語(サイファー)を使用するよう指示したとされており、この戦術を3人が採用したとされている。

反ファシストの夫婦とその子供達を殺害するために共謀した罪に問われている3人は、リーダーから「責任を問われないが、それでもメッセージを送ることができる」行動をとるように助言されたと言われている。

ガーディアンの別の調査でも、今日、ナザーロがザ・ベースのリーダーであることが判明している。


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