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デンマークについて学んだことで気づいたこと #モリゼミ

毎月第1日曜日、朝9:00から。モリゼミオープンレクチャー。
第1回の6/7は、デンマークをテーマにあっという間の1時間半。
それを受けての学びと、気づきを徒然なるままに。

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デンマークの印象

モリゼミで触れるまでは、遠い存在だったデンマーク。
友人よまるが数年過ごした大切な場所。フォルケホイスコーレ。
(彼女のインタビューはここから)
彼女からフォルケの話は何度か聞いていたし、周りに興味・関心を持っている人もいたので、なんとなくは知っていたけれど、外国語が苦手という(私にとってはとっても高く分厚い)壁を理由に、あまりちゃんと自分の中に落とし込めていなかったように思います。

そんな私が今日の1時間半でキーワードだなと思ったのは、こんな言葉。

#生きた言葉 #いまここ #より良く生きる #らしく在る
#ないものはない (無くてもよい と すべてある のダブルミーニング)

それを、これからちょっとずつ書いていこうと思います。

#生きた言葉

それまでカルマル同盟を築くなど大国であり、中立を維持してきたデンマークも、1800年代のナポレオン戦争、シュレスヴィヒ=ホルシュタイン戦争などを経て、戦争に巻き込まれ、やがて敗北を経験します。領土だったノルウェーを失うなど国土を失い、多くの人が犠牲となり、資産もなくなり、すべてを失ったデンマーク。その時にデンマーク王だったフレゼリク6世はこう言ったそうです。(諸説あり)

私たちは戦争で全てを失った。
しかし、この上さらに馬鹿になる必要はない。

なんだか、素晴らしくないですか。
ずっと学んでいる、NVCでの「少しずつ愚かでなくなるために、自分が生きたい世界を作るためにNVCを考えた」と言ったマーシャル・ローゼンバーグのことも思い出して、個人的にすごくじーんと来たのです。

そんなデンマークでは、教育に力を入れるようになっていきます。
そこで登場するのがNFS・グルントヴィ
牧師、宗教家でありながら、「教会では神の声を聞いててもダメだ。実体験を通してじゃないと神の声は聞けない」というような、森先生曰く「やばいヤツ」。でも、そのグルントヴィの指摘は、今の日本の学校教育にも通じるところがあるように感じました。

デンマークの義務教育は死の学校(School of Death)
・死んだ言葉(ラテン語)を使っている(=日常に生きてこない)
・刷り込み教育、順序・静かさ・反省・古い世代の知恵を植え付けても何も変わらない
・せっかく上手く広がっているのに、死んだ教育ではもったいない

人生の要求のために、生活を実際のまま捉え、生活に光を当て、その有用性を促進することに務めなければならない。
=つまり、今必要なのは、生のための学校(School of Life)

島根県の教育魅力化の現場から少しずつ広がっている『地域課題発見/解決型学習』は、まさにこのための学習だと思うわけですが、まだまだ、日本の学校教育全体は、School of Deathであるところは否めないのかなと、個人的には思ってしまいました。

#いまここ #より良く生きる #らしく在る

グルントヴィが大事にしていたのは、まさにこのキーワードなのではと感じています。
戦争により全てを失ったデンマークが、再び興るためには、人間が人間らしく豊かに生きていくためには、何が必要なのか。
それは、書物から学ぶことだけではなく、いまここに在る、生きた言葉、生活の中から対話を通して学び・気づくことが重要なのではないか。
そして、グルントヴィのあと、この思想を育てていった、クリステン・コルポール・ラ・クールがそうであったように、暮らしの中心に在るものを意識し、生きた言葉を紡ぎながら、デンマークの暮らしを豊かにしていく、そんなプロセスの積み重ねがデンマークの民主主義ではないかと感じました。

つまり、 #らしく在る ため、自分の人生を精一杯生きるために、欲望や能力を高め、目覚めさせる。そのためには、 #いまここ 、今の人生に焦点を当てることが大切で、その積み重ねが #より良く生きる ことへつながっていく。

#ないものはない

島根県の海士町のキーワード。ないものはない。
上記以外に今日、たくさん教えてもらったデンマークのtipsはここに繋がっているように思いました。

戦争ですべてを失ったからこそ、「ないものはない!」と、あるものに目を向け、いまここを大切に、日々の暮らしを、社会を、国を豊かにしていく。

そして、それは、「必要なものはすべてここに在る」という意味での「ないものはない」という、私と私たちを尊重する精神に支えられている。のかなと。

最後に

デンマークチームのやまちゃんから紹介のあった、薬物が広がっているとか、癌罹患率が世界最高とかそういう面もあるデンマーク。
それでも「幸福な国」と言えるのは、ジャンテ・ロウがあって、それを体現できていると思えるからではないか。
それは、GNHをすすめるブータンの、チベット仏教を信じ、その教えにならって生きていけば幸せだと思えるからというところに通じるところがあるなあと。

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世界から学ぶことはたくさん。

じゃ、日本はどうする?

最後まで読んでいただき、ありがとうございます!