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消えたい夜に、1杯の紅茶を。

 

私は、心がざわつくときには温かい紅茶を飲む。
じわっと体に沁み込んでくるあの感じで、
優しさに包まれているような気分になれるから。

  

どうしようもなく不安に駆られる夜、
終わりのない想像に更ける。
ただ、明日がこんなふうになればいいなと願うだけ。

 

1日24時間。
みな平等にあるものといえば時間くらいではないだろうか。

 

最近、やりたいことが増えた。
ジャンルは割とばらばら。
たぶん憧れる人が増えて、それに近づこうとしているからだと思う。

 

ただ1日を過ごす。
なんとなく消化不良。
そして、あーこれできなかったなと1日を振り返る。

 

また1日を過ごす。
やっぱり消化不良。
漠然とした不安が襲いかかり、
このままじゃだめだ、と思うようになる。

 

だけど不安に飲み込まれて身動きが取れない。
少しずつ、理想と現実のギャップが浮き彫りになってくる。

 

「24時間じゃ、足りない。」


 

実際、そんなことはないのだ。
自分のやり方がうまくないだけ。
ただそれだけなのだろう。

 

それでも私は、
変えようのない過去を悔やみ、現実にうちひしがれる。

 

私は、何をしていたんだろう。
私には、何ができていたんだろう。

 

未来に憧れ、未来に怯える。
その繰り返し。

 

"やってくる明日" が、どうしても怖い。
どうせまた「24時間」をうまく過ごせない自分が嫌になる。

 

だけど、アクセルを思いっきり踏もうとしている自分も怖いのだ。

 

「生き急ぎすぎたら、また、どん底に落ちてしまう。」

 

24時間をうまく過ごそうとすればするほど、
自分を追い詰めて、ぼろぼろになるまで走り続けようとする自分がいる。

 

そんな自分を自覚してから、もどかしさとの板挟みになっていった。

 

生きたいように生きようとしたら、何かが疎かになる。

 

どこまでも溶けていきたい。
時間にも空間にも、何ものにも縛られたくない。

 

ただ、自由になりたいだけ。
自由に、気の赴くままに、ただ真っ直ぐに生きていたいだけなんだ。

 

午前4時になった。

 

今夜も、1杯の紅茶を飲んで眠りにつく。

 

複雑な後味だけが残っていた。

本を買ったり録音の機材購入の資金にしたいと思います!