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【Life】 100年時代の生き抜き方

こんにちは。
最も起業家らしくない起業家、奥野ゆりあです。

先日、実家に帰ったとき、
母親と、今後の仕事のことを少しだけ話す機会がありました。

母は、これまで大学を卒業し、父と結婚してから、ずっと典型的な「専業主婦」でした。
たまにパートに出たりはしていましたが、
数多い家族の身の回りの家事はもちろんのこと、同居する義祖父母、そして障害を持つ姉の面倒を見ながら、
部活や受験やらで飛び回る兄や私のやりたいことを全てやらせてきてくれました。

そして兄や私が手を離れた今は、自分の両親に当たる祖父母の介護をするためにパートを辞め、父と姉と静かに暮らしています。
そんな母も、今年で67歳。大好きな旅行の企画をするのが大好きだったりアクティブに動き回る母ですが、それでもやはり会うたびに年齢を感じたりもします。

「老後」とは一体いつから・・・?


今は100年時代と呼ばれる時代。
70歳になっても、あとは30年も「生きれる」時代なのです。

30年は「余生」と呼ぶには、とても長すぎる時間のように感じます。
2016年に発売された "Life Shift" では、人生設計のあり方さえも変化させていく必要がある時代であると書かれています。

これまで多くの人々は「教育→仕事→引退」という3ステージの人生を歩んできた。しかし、寿命が延びれば、70代、さらには80代まで働くことが当たり前となっていく。また、仕事のステージの長期化に伴い、ステージの移行を数多く経験する「マルチステージ」の人生に突入するだろう。
そこで必要となるのは、画一的な生き方にとらわれず、生涯「変身」を続ける覚悟だ。キャリアの選択肢だけでなく、パートナーシップのあり方も問い直される。夫婦が二人とも職を持つ家庭が増えると同時に、いずれかがステージを移行する際に、互いの役割を柔軟に調整し、サポートし合うことが求められる。すると、必然的に家族のあり方は多様化していくはずだ。
多くの移行を経験することになる時代では、「何を大切に生き、何を人生の土台にしたいのか」という問いに向き合わざるを得ない。自分のアイデンティティを主体的に築きながら、人生をどのように計画するか。これこそが本書の最大のテーマである。

https://type.jp/tensyoku-knowhow/skill-up/book-summary/vol6/

今の若者は、こういった新しい考え方に柔軟でしょう。
働き方が多様化してきており、いろんな人脈やスキルをつけやすい時代にもなりましたし、何より「若い」。それだけでいくらでも方向転換をきかせやすいものです。

ですが、問題は、このパラダイムシフトがなされる前の時代をずっと支え、創り続けていた、今の60〜70代、まさにわたしの親世代なのじゃないかなと思います。
祖父母の時代は、たっぷりと出ていた年金も今はなく、
ようやく引退を迎えられると65歳を迎えても、時代が休息を許さず、再雇用やパートなどで、生活費を手に入れるために労働をすることを求められるのです。

まだ仕事がある間はいいほう、
職場側の都合であったり、自分の体力面や、介護などを理由に自分が働けなくなってしまったとき、
一体残りの30年間、どこに向かって走っていけばいいのでしょうか。

「老後」と決めつけているのは、本人か?周囲か?


今まであまり母とこういう話をしてこなかったですし、自分の仕事のことも話してこなかったのですが、
話の流れで、わたし自身の将来の話をしているときに、思いがけず母親が食いついてきたのです。
まともに正社員もしたことがなく、京都から出たこともない母親だからこそ、早く私が仕事で結果を作って楽をさせてあげたいとは思っていたのですが、
日々の介護と家事に追われて、初めてこれからのことを考え、読書の時間を持ち始めたと話す母と対峙して、初めてわたし自身が、
「母の人生はまだまだここからもあるんだ」と気付かされた瞬間でした。

「コミュニティ」と、「未来の目標」


私は母にまず"Lift Shift"の本をプレゼントして、そしてこう伝えました。

「お金にならなくてもいいから、楽しめる趣味とか目標を作ろう」
「家族以外でいろいろ話せるコミュニティを見つけよう」

人は、どこかコミュニティに所属しているからこそ、帰属意識を持ち、役割を感じ、充足感を覚えるように感じます。

また、少し先の未来に、小さくてもいいから「目標」を持つと、人は未来を生き始めます。

「コミュニティ」と「未来の目標」。
それは、幾つになっても大事であることは変わらないですし、これから数十年心身ともに健康で暮らしていくには、欠かせない要素だとも言えます。

親孝行は子どもの当たり前の仕事だ、と、以前先輩から言っていただいたことがあります。
仕送りをしたり、旅行に連れて行ってあげたりも、もちろん立派な親孝行ではありますが、親の次のステージのチャンスを広げてあげることが、今の自分ができる最高の孝行なのではないかと考えれるようになった、そんな帰省だったのです。

親孝行のあり方も、こうやって変わってくるのかもしれませんね。
本日はこの辺りで。

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奥野ゆりあ(おくのゆりあ)

京都府出身。
同志社大学 在学中に、アメリカ・カナダに留学をして、海外の価値観に触れ、海外ボランティア、NGOインターン、バックパッカーなどで、50カ国以上の国を訪問。
大学卒業後、就職で上京。新卒で新日鉄エンジニアリング株式会社に入社し、海外プロジェクトマネジメントや営業、新卒採用を経験。
その後、商社やデザイン会社で海外業務を経て、同時に個人事業としてキャリアアドバイザー、営業代行、PR、スタートアップ立ち上げ等を経験。
2021年にCasa.incを設立し、現在に至る。

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