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新規事業のチーム発足から1年経った、5年目デザイナーが大切にしていること。

こんにちは。アトラエの村上です!
普段はInowというベテラン層向けのジョブ型マッチングサイトのデザインをしています。

カバー画像は、プロダクトリリース前に行ったチームのミニ合宿時に決めたスローガン「GRIT SPEED FUN」を日常的に思い出して気合い入れていこうぜ!という思いを込めて作った壁紙です。笑


はじめに

この前まで、はこだて未来で情報デザインを学んでたと思ってたら、時の流れは早いもので、アトラエに新卒でデザイナーとして入社してから早5年が経とうとしています。

私が携わっている「Inow」は、去年8月に立ち上がったばかりの新規事業で、ビジネスサイド1人、デザイナー1人、エンジニア2人の4人のチームです。
東証一部上場企業の新規事業部の規模とは思えないほど少ないメンバーで、毎日踏ん張っています…!


新規事業は突然に

もともとビジネスマッチングアプリ「Yenta」を担当していたのですが、2020年11月の終わり頃にYentaの事業責任者でもあるCTOからDMで話をもらいました。アトラエではオープンなコミュニケーションのためDMは原則禁止なのでDMが届いたこと自体が驚きでしたが、冷静になって2,3時間考え「やります!」とDMで返したのが始まりでした。今思い返せば、結構大事なやりとりをDMだけで済ませててすごいな、と(笑)

新規事業の立ち上げに対して恐怖心もありましたが、こんな機会はいつでも訪れるわけではないですし、何よりも自身の好奇心が勝り、チャレンジすることを決意しました。

その日は、恐怖心好奇心心臓がバクバクしていたのを、今でも鮮明に覚えています。


最初にぶつかった、2つの壁

そんな感じで立ち上がった "4人 + 助っ人2人" のチーム。最初は各々が所属するメインの事業部+αで企画を進めていくスタイルで進めていました。ですが、良くわからないところで衝突してしまうことがしばしばあり、議論を数時間行っても平行線になってしまうことがこの時はよくありました。

当時を振り返って見ると、

1.プロダクトが目指す世界の認識を揃えきれていなかった
2.お互いのメンバーに対する理解度が低かった

この2つの壁にぶち当たっていました。

1つ目の壁に関しては、プロダクトの企画よりも優先的に「プロダクトの名前決め」を初めに行うことで、自分たちが本当にこのプロダクトで目指したい世界について議論を重ねることができ、解決できました。振り返ってみても、名前決めを初めの方に時間を思いっきり使って取り組んで良かったなと思います。

2つ目の壁に関しては、なかなか苦労しました。
みんな別々の事業部からそれぞれの熱い想いを持って集まってきたのですが、事業部間でプロダクトづくりへのスタンスが違うことに気づけないまま議論を重ねてしまっていました。それに加えて、お互いの性格や思考性も知らない状態でしたので、最初の頃は、なかなかにお互いやりにくさを感じていたのではと思います。

こちらの課題は、対話からプロダクトづくりのスタンスをお互いに知り会えたことに加えて、「特性診断」をチームメンバーみんなで受けて、その結果をもとにお酒を飲みながらあーだこーだ話す機会を設けたことが、お互いの理解度を上げることに繋がりました。

やはり真逆にいるメンバーとは、意見がぶつかりやすかったのですが、この特性診断の結果を踏まえて、「自分の意見は、自分に近い特性の人だけの感情を汲み取ったものになっていないか」「サービスの理想から落としてきたときにどうしたらいいのだろう」という視点をより強く持てるようになり、建設的な議論ができるようになりました。


事業を1から創る大変さと、愛おしさと

そんな立ち上げ期から、早1年と少し。まだまだプロダクトを壊しては創って、壊しては創ってを繰り返しています。初めはかなり手探りな状態でしたが、利用してくれているユーザさまから嬉しいご報告をいただけたり、辛辣なFBをありがたくいただく機会もあり、一歩ずつ一歩ずつですが、自分たちが思い描いているビジョンへと近づいていると思います。

まだまだ長い旅路ですが、そんな悠長なことも言ってられないので、仲間たちとぶつかりあいながら、社会にとって本当に必要とされて、大切な人たちにも心から誇れるプロダクトへと育てていきます!

チームで静岡にワーケーションにいった時の写真


最後に、大切にしたい5つのこと

この一年、たくさんのことを学びましたが、デザイナーがチームで新規事業を創るうえで、私が特に大切だと思った価値観を5つまとめてみました。
もう少しだけ、お付き合いいただけると嬉しいです!


1.職種を溶かし、良いものを追求する

サービスを作る際に、デザイナーはデザインのことだけ、エンジニアはエンジニアリングのことだけをしていると、全体的に一貫性が生まれなかったりしてしまいます。また、職種や、その人の性格・バックグラウンドによって、「良いもの」の定義が違うことは当たりまえのことですが、前提に気づかずに議論を重ねてしまうと、メンバーとの信頼関係が徐々に悪くなることも。お互いに「良いもの」を作りたいのは一緒であるということを忘れずに、意見の裏にある背景から、その時々の最適解を見つけることを意識し続けています。


2、枠にとらわれない人であり続ける

少ないメンバーでやっているためリソース足りない問題はつきもので、施策の優先順位をつけることはとても重要です。そして、優先順位を落とし込んだ際に「あれ、今デザインしてる場合じゃなくね???」となることが多々あります。そんな時も、心に余裕を持って臨機応変に受け取れるように意識しています。大事なことがデザインでは解決できない問題の時に、デザインをしていても何のためにしているのか分からないので、モヤモヤするだけです。「今重要なこと」を見つけれたら、それが自分に「今」出来る出来ないは関係ない。自分を「デザイナー」という枠で縛りつけず、挑戦する姿勢を忘れずにい続けることで、さらに視野が広がり、より良いデザインのアウトプットが出せるようになると考えています。


3、意見はポジティブに受け取る

アトラエでは、新サービスや新機能を作る時は、デザイナーが出したアウトプットを見ながらチームで議論をしていくことが多いです。アウトプットに対して、メンバーから反対や指摘をもらうことがしばしばあります。最初のうちは特に、アウトプットに対する反対の意見や指摘があると、ネガティブになってしまったり、意固地になりがちでした。しかし、反対や指摘をもらうことこそがチームで一つのプロダクトを醍醐味です。みんな「良いもの」を作りたい想いは一緒。たくさんの意見を取捨選択しながら乗り越えていくことで、自分1人じゃ辿り着けないクオリティに辿り着けることを知りました。議論でバトルが白熱した機能ほど、出来上がった時により達成感を感じたりするので、私はこのタイミングが仕事をする中で一番好きです。


4、細かなことを意識し続ける

自分のやることも山積みで日々の業務に追われていると、プロダクトを開発している中で少し違和感を覚えた細かなことに対しての扱いが雑になってしまうことがあります。「今じゃないから後で」とか「忙しいし妥協してもいいか…」という人間の怠惰な部分が出てきます。ですが、気づいた時にやらないと後でのタイミングは一生来ないし、妥協したところが少しずつ積もってしまうことで、いつしか自分が作っているサービスなのに、心から自分が誇れないサービスになってしまいます。細かな気配りが出来ていると、使ってくださるユーザーさんにもきちんと想いが届くと思います。デザイナーはユーザーさんとコミュニケーションを取れる貴重なポジション。丁寧な体験づくりを意識し続けることを心がけています。


5、デザインの力を信じ愛し続ける

デザインの力を誰よりも信じ愛し続けることで、デザイナーにしか出来ない課題の発見・解決ができると思います。課題を見つけたらそこで留まらずに、メンバーを巻き込みながら実践していける行動力が新規事業をつくる上では必要不可欠。デザインの力を一番信じれるのは、デザイナーです。そして、その力を一番生かすのも殺すのもデザイナーです。議論などを通して信じたことをボコボコにされることも山ほどあります。それでもデザインを信じ愛し続けて、デザイナーだからこそ気づける課題たちを、メンバーを巻き込んで実行するように心がけています。振り返った時にデザインの力ってすげぇ!と思い知らせたいですね…!!


今回は、チームの立ち上げ時のことをメインに振り返りながら、個人的にチームでデザイナーとして働く上で大切にしていることを厳選しまとめてみました。

日々反省することはたくさんあるので、今回の文字に書き起こしたことで、自分自身の身を引き締めていこうと思います。


ここまでお読みいただきありがとうございました!


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