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巡り巡って、円になった。(前編)

新年あけましておめでとうございます。

2021年になったわけだけど、今回は2020年の振り返りを。
2020年に感じたことを書いておかないと、やっぱりしっくりこない。
さらに、2020年は私にとってここ5年くらいを総決算する年でもあったので。
だから、2020年の振り返りは私自身の5年を振り返る1年にもなる。


2020年、私にとってのキーワードは2つある。
ひとつは、「巡る」。
もうひとつは「円」だった。

「巡る」はここ5年くらい自分で感じていたことが、全部巡り巡って原点にたどり着いたような感覚があったことから。

というのも、ここ5年、私は毎年海外に出るような日々が続いていた。
ex→高校一年生:カンボジア(スタディツアー)
    二年生:アメリカ(シアトル語学プログラム)台湾(修学旅行)
    三年生:アメリカ(ハワイへ旅行)
  大学一回生:タイ(旅行)・ベトナム(海外ボランティア)
    二回生:アメリカ(ワシントンDCへスタディツアー)
        デンマーク(留学)・ヨーロッパ諸国

ここに書き出してみると、本当にいろいろ経験してて正直自分でも引いている(笑)。というのも、実は私は飛行機が大の苦手。だからこんな私が毎年のように長時間の飛行機に耐え、いろんなところへ出かけていったことは本当に奇跡のようなことで。
このころは本当にオレンジとか暖色のエネルギーに満ちていたんだなとしみじみする。

この頃自分にあったモチベーションは「人と違うことがしたい」だった。
とにかく尖ったことがしたい。みんなに驚いてもらいたい。そういう一心だった。
だから留学先にデンマークを選んだのも、最初は「北欧なんて意外とみんないかないでしょ?」という目論見だった。
(実際デンマークは結構日本人に人気の留学先で、その目論見はめちゃはずれることになる。(笑))

もう一つは「自分の居心地のいい場所を探す」こと。
自分は10代の間、何をしていても疎外感を感じる日々がどこかにあった。
友達はいるし、家族もいるのに、なぜか孤独で。
みんなの中に入っていきたい。安心したいという想いがあった。
そんな居心地のいい場所を見つけたくて、外へ外へと視線が向かっていったような気がしている。

そうやってどんどん大きくなっていった自分の視野。
そして、周りの人からも「一風変わった経験をしている面白い人」と思われるようにもなっていた。


そんな中、2020年。
コロナが猛威を振るい、外出ができなくなった。
大学もオンラインになり、バイトに行く機会も減る。
私の行動範囲は半径何万キロという大きな円から、実家から近くのスーパーまでという半径1キロまで小さくなった。

1日のほとんどの時間を自室で過ごすようになったことで、私はふと気づいた。
「あれ、自分の家にいるほうがよっぽど居心地いいやん」

家にいて、自分のペースで自分のやりたいことをする。
授業を受けて、本を読んで、友達を電話する。
こういった一つ一つの生活を丁寧にすることで、
自分が今まで満たされてこなかった「居心地の良さ」を少しづつ体感できるようになっていた。

自分の居心地のいい場所は自分で作っていくもの。
そういう至極当たり前なことを、私は痛感してしまった。


私はここ5年くらい
自分にとって居心地のいいところはどこなんだろう。
自分ってどこにいたらいいんだろう。
自分は何者なんだろう。

そうした漠然とした無意識な問いを探し求めて、とにかく外へ外へと探し求めていたのかもしれない。
その問いに対して、明確な答えが出たわけではないけれど、
そのフェーズが2020年に強制終了したことで、自分は10代のころに捨てたと思っていた日本に、地元にたどり着いた。というか、原点に戻ってきたようなきがする。

自分がいろいろ巡ってきた中で、
自分の居場所は、自分が何者であるのかは、
さすらうだけでなく、自分で作っていくことが大事なんだと気づいた。
これからちゃんと自分の今いる場所と向き合って、自分の居心地のいいところを自分で作っていく。その心構えを作れた1年だったなと思う。

巡り巡って、戻ってきたこの一年。
後ろを振り返るとその路は大きな円になっていた。

後半へ続く。




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