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心を癒して、はじめて体も癒される。

先日Twitterでたまたま記事を見つけた。


「ベストコスメ」ではなく、「私のベストコスメ」と書いてあることにすごく面白いと感じた。
私は何か新しいコスメを買おうとすると、だいたいネットやYouTubeでいろんな人もベストコスメを探してしまう。自分のことは自分にしかわからないから、全部あてにはできないんだよね~と思いつつ、やっぱり失敗したくないから見てしまう(笑)。

でも、ここ1年くらいでコスメや衣服を買うときに「これを着たらどう見えるかな?」という「見える」視点から、「これ使うときどんな感じかな?」という「使う」視点に変化した。多分コロナになり、お家にいることが増え、自分をさらすのも首から上だけになったことが大きい。誰かの視線からではなく、自分の体験や主観を尊重するようになった。
だから、コスメを買うときもベストコスメを見るというよりは自分がたまたま出会ったブランドや自分の知人からおすすめされたものを買うようになった気がする。


そんなこんなで思い返してみると、ここ1年で使うものに対する考えも変わったなと思ったので、自分の振り返りも兼ねて考えてみることにした。


極寒を温かくしてくれた香り

ここ1年での私のベストコスメはLUSHの洗顔料「毎日が晩餐」だ。


これは去年の秋口くらいに出会った洗顔料。当時東北に短期移住する予定で、就職活動や将来のことを一回忘れたいと思い、身軽に東北に行きたいと思っていた。それで、できるだけかさばらない洗顔料を探していた。


「毎日が晩餐」は液体とか泡タイプのものではなく、粘土のような素材の洗顔料で、使うときはぬるま湯をかけて練って、顔に広げて洗う。俗にいう泥タイプの洗顔料だ。容器もノズルとかついていないシンプルなものだし、泡立てネットもいらなくないので、これなら楽じゃんと使ってみることに。


結果すごく使いやすかったのだが、それ以上にありがたかったのが「香りのよさ」だった。

この洗顔料を買った後、縁があり東北の田舎に4か月ほど滞在した。
築70年の古民家に8人暮らし。トイレは簡易水洗で、お風呂に湯船はあるけど追い炊き機能はなし。東北の冬だと4人目が入るくらいで完全に水風呂に変貌する。お風呂場に暖房機能はないし、なぜかドア部分の窓がはずれていて、ユニクロの白いビニール袋でカバーしていた(いやさすがにそれは直そうよw)
だから、私含めたシェアメイトは滞在1か月ほどで完全なお風呂イメージをあきらめ、ほぼ毎日を暖房機能のないお風呂場でシャワーを浴びる生活だった。

極寒のシャワー室の中、必死に体を温めようと首にお湯をかけ続ける。
案の定あまり温まらない。
心も縮みこんで「なんでこんなところに来ちゃったんだろう…」とほぼ毎日悲しくなった。そんなとき「毎日の晩餐」の甘くて優しい香りに包まれた。「毎日の晩餐」はコーンベースでポップコーンが入っている面白い洗顔料。なので香りもコーンのさりげない甘さが広がってくれる。その優しい甘さが、自分のとげとげした心を癒してくれた。そして、あったかいお湯と共に自分のイライラを洗い流してくれた。

余談だが、「毎日の晩餐」の香りのおかげで、すっごくボロいお風呂場が少しだけおしゃれなお風呂場に見えた…気がする。うん、東北のお風呂もおしゃれなお風呂も間接照明だったことは共通していたからそう見えたんだと思う(絶対違う)。

今までコスメに「香り」なんて求めたことがあまりなかった。それよりもコスパとか効果とかを求めていた。でも、そのコスパも効果もネットや広告が出している「情報」なのであって、私の体感ではなかった。
だけど、「毎日の晩餐」に出会って「香り」が心を癒し、そして心が体を癒してくれると気づけたような気がする。自分の肌や体を癒すのは部分的に直してくれるものではなく、五感を使って心も癒してくれるものが多分私にはフィットするんだと思う。


「毎日が晩餐」は自分が使うものが自分の心にどれだけ影響しているのか気づかせてくれるコスメだった。


ゴミが肌のレスキュー隊に?

私は気づけばLUSHの商品を2~3年使い続けているが、商品の魅力意外にも理由がある。それがLUSHの「容器回収」だ。


これはLUSHの容器を5個お店に持っていくと、フレッシュパック1個と交換してくれるというもの。フレッシュパックは店頭で販売もされていて、1500円相当のパックを無料でもらえるのだからすごくありがたい。

コスメやスキンケア商品を使っていると、使い終わった容器がすごく切なかった。使い終わった後はゴミ箱に。その先はどうなるのかわからない。分別するのも面倒だし、かわいい容器だからちょっと愛着もわいているし…と思いながら何も使わないのに容器だけ増えていくこともよくあった。

でも、LUSHの商品を使いはじめてから、容器が「ゴミ」ではなく「肌に異常が起きた時の切り札」に変貌した。
季節の変わり目で突如肌が荒れだした時、来週大事な面談がある時、久しぶりに遠出をする時。私はあわててその容器たちをかき集め、お店に持っていった。そして、その空容器たちはパックに変貌し、私の肌を癒してくれる。


こんなに気持ちのいいゴミの処理は初めてだった。


LUSHの商品を使う中で、使い終わったものは「ゴミ」ではなく、そのものにも次の可能性があることを教えてくれた。
使い終わったらおわりではなく、次につなげるにはどうしたらいいのだろう。LUSHの製品以外でも身の回りでそんなことを考えるようになった。


自分を癒す。それから…

最近は環境問題への関心が高くなり、「エシカル消費」といったものが増えている。私もデンマーク留学を経て、環境問題に関心をもったことで積極的に取り組みをしているLUSHで商品を買い始めた。

でも、実際買ってみて思ったのは「自分が心地いいな」ということ。
泡立てなくていいのはすごく楽だし、容器も回収してくれるからすごく楽。使っている時もすごく心地よい印象だった。「環境のために」という入り口だったけど、今は「自分が心地いいから」という理由でLUSHを使わせてもらっている。

「環境のために」「社会のために」と思って買うことは確かにすごく意味のあることだと思う。けど、理想的なのは自分が心地いい先に自分のコミュニティや環境も心地よくなっている状態だと思う。じゃないと続かないから。

私のベストコスメは自分のことを癒し、そしてその先に自分がいる環境を想像できるコスメだった。


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