【子ども向け】はじめてのピアノレッスン!おすすめテキストシリーズ5選
ピアノを習い始めて最初に手にするテキストは、生徒さんのピアノへの興味や練習に対するモチベーション、そして「ピアノが好き!」という気持ちを引き出すための重要なアイテムです。
ただ、ピアノの導入教材、特に子ども向けの教材は多数出版されているため、常にテキスト選びに悩まれている先生もいらっしゃるでしょう。
そこで本記事では、講師歴17年の現役ピアノ講師である私が今まで使ってきたテキストのなかで、特におすすめしたいシリーズを5つ厳選してご紹介します!
各テキストの特徴やおすすめポイントを詳しく解説しますので、ぜひ今後の教材選びにお役立てください。
【現役ピアノ講師おすすめ】子ども向けおすすめメイン教材3選
子ども向けのテキストの種類は、譜読み力を育てる教材や、手の形や指の動きを育てるテクニック教材、楽典要素を学べるワークブックなど多種多様!
まずは、レッスンの「メイン教材」として使える3つのおすすめシリーズをご紹介します。
私が選ぶ際に大切にしているポイントは、以下の3つ。
メイン教材選びが、子どもたちのやる気を大きく左右することもあります。
ぜひ、先生方ご自身で生徒さんを想いながら、基準を定めてみてくださいね。
【かわいいイラストに子どもたちの目が釘付け!】ぴあのどりーむ
ふんわりした雰囲気の挿絵が大人気の『ぴあのどりーむ』シリーズ。
曲のイメージにピッタリのタイトルとイラスト、かわいらしい歌詞付きで、目と耳の両方をフルに使って想像力を高めながらピアノを学べるテキストです。
私が見てきたなかでは特に女の子からの人気が高く、数冊並べて「どれがいいかな?」と尋ねると、99%このシリーズが選ばれます。
シリーズは①~⑧までの全8巻。
①に入る前の「幼児版」も用意されているため、2、3歳のお子さまでも負担なく始められます。
収録曲は、田丸信明さん作曲のオリジナル曲やの合間に、わらべうた、や外国の民謡など。
子どもたちを飽きさせないバラエティ豊かな選曲もおすすめポイントです!
【幼稚園や保育園で歌う有名な童謡や民謡がそのまま練習曲に!】ピアノひけるよ!ジュニア
親しみやすい曲と素朴でほんわかしたイラストで人気の『ピアノひけるよ!』シリーズ。
譜面上の音符と鍵盤の位置を結びつけるイラスト付きで、早い段階で出てくる両手奏の練習曲にも無理なく取り組めます。
ジュニア①~③を終えた後は、上位のシニアシリーズ(縦型楽譜)に移行することも可能。
ワークやテクニックなどの関連教材も豊富で、シリーズ使いしやすいのもポイントです。
③の途中まではおなじみの曲すべてに歌詞が付いているため、お歌が好きなお子さまにピッタリの教材といえるでしょう。
【ビビットな色使いの表紙や挿絵が目を引く導入教材!】ピアノランド
表紙はもちろん、テキスト内の挿絵も鮮やかで、見た目からテンションを上げてくれる『ピアノランド』シリーズ。
樹原涼子さんのオリジナル作品が多数収録されており、各曲には「どどどど どーなつ」「はらぺこそんぐ」など、子どもたちの心をつかむタイトルが付けられています。
先生と一緒に楽しく演奏できるおしゃれな連弾パート付きの楽譜で、レッスン時の弾きごたえも抜群です。
こちらのシリーズは①~⑤まで用意されており、②からは指練習用の曲も収録されています。
曲も徐々に華やかさを増していくため、テクニックを鍛えながら読譜力や表現力を自然に身につけられるでしょう。
【ピアノを弾く指を育てる】おすすめテクニック教材2選
将来的に自分の弾きたい曲を自由に弾けるようになるためには、やはり早い段階でのテクニック練習(指練習)が欠かせません。
ここでは、私が実際に3歳~小学生のレッスンで使用している2つのテクニック教材をご紹介します。
私がテクニック教材選びで注目しているポイントは、主に3つあります。
「先生から合格をもらうこと」は、子どもたちがピアノに向かうモチベーションの一つ!
テクニックの練習は飽きやすいため、クリアしていく快感を味わえるよう、さくさく進められるものがおすすめです。
【棒人間のコミカルな挿絵とイメージしやすいタイトルが◎】バーナムピアノテクニック
昔からテクニック教材の定番として君臨し続けている『バーナムピアノテクニック』シリーズ。
実は私も、幼少期にの頃このテキストで指・手・腕の使い方や指練習の方法を学んだ一人です。
シリーズはミニブック、導入書、1巻~4巻、全調の練習の全7冊。
ミニブックは、ほとんどの曲が4小節と非常にコンパクトにまとめられているため、指練習に飽きやすいお子さまでも、短時間で取り組むことが可能です。
また、ユニークな棒人間のイラストと簡潔なタイトルから、指の動きを具体的にイメージしながら進められます。
バーナムシリーズには、こちらのテクニック教材だけでなく教本やドリルもありますが、テクニック教材に比べやや難解で、小さなお子さまには不向き……。
先にご紹介したメイン教材などと併用するのがおすすめです。
ちなみに、私の生徒さんはよく棒人間に落書きをして、オリジナル作品に仕上げています(笑)
【スポーツ大好きな生徒さんにピッタリ!】ピアノ・スポーツ
収録曲すべてがスポーツをモチーフに作曲されている、アメリカの教育作曲家キャロリン・ミラーによるテクニック教材『ピアノ・スポーツ』。
バスケットボールや野球、サッカー、山登り、サーフィンなどのスポーツの特徴をピアノのテクニックに置き換えた練習曲で、指の動きや腕の使い方を学んでいきます。
①~④の全4巻で、①の収録曲は4小節~20小節とお子さまが飽きずに練習できる長さに設定されているのもポイントです。
スポーツの体の動きとピアノ演奏の手の動きは、完全にリンクするわけではありません。
しかし、小さな子どもたちの想像力は無限大!
言葉で伝えるより的確にイメージをつかんでくれるケースもあります。
こちらの教材は、まさに「理論より感覚派」の生徒さんにピッタリです!
一人ひとりにピッタリの教材をカスタマイズしよう
子ども向けのピアノテキストは、子どもたちにとってわかりやすいこと、先生にとって使いやすいことが大切。
そして何より「子どもたちが興味を持って集中して取り組めるもの」を選ぶことが重要です!
興味を示すポイントは、一人ひとり異なります。
ぜひ、今回ご紹介したテキストも参考にしつつ、目の前の生徒さんと真摯に向き合いながら、それぞれにピッタリの教材をカスタマイズしてあげてくださいね。
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