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≪わたしごと28≫無いところにあるもの

あるけど無いとか、無いけどあるとか、たまに言ってしまう。いやどういう事って苦笑されるけど、そういうときってたまにある。

日本人の曖昧さとか、微妙さってもしかしたら本質なのかなって、そこの周辺を巡ってみたりする。言わずに表している事、空洞に封じ込めているもの、余白に暗示するもの。ダイレクトだと消えてしまう、何か。本質というものが漂うように纏っているものを剥がしても、そこに何もないような。

書家が白紙に向かうとき、書くもので無くて余白をどう生かすかを考えるだとか、茶碗の中に宇宙を見るとか。木造彫刻の仏像の空洞の中に経が敷き詰めて書かれていたり、銀閣寺で月を観るのに月の反射を愛でるという視点とか。

間とか空とか、無とか。その曖昧さの中にそうだよねって腰かけられる日本人のハイコンテクストさは、もしかしたら凄いのかも知れない。

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