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優秀な若手の昇進で起きる怖い話

ご無沙汰しております、ゆりです!
note開設1周年記念バッジをいただきました。
数日は時間に余裕もあるので、執筆させていただきたいと思います。

終身雇用の日本で、優秀な若手の昇進によって起きること
それは、激務若手部門と低安定高齢部門の二極化です。

年功序列が薄れてきた。と言いますが、その内訳は、
物価および最低賃金の上昇と共に新卒給与は上がる一方で、
40代以上の昇給が無くなるどころか、数百万円の給与減を行った上で、
それでも継続して働くかどうかを繰り返し選ばせている事実があります。
その時、当然に実力ある人は退職するので、実力ある上位層が居ない会社になります。
ですから年功序列が守られている会社は平和とも言えるのです。

具体的に、50代が弱い会社では何が起きるか。
マネジメントが崩壊、セルフマネジメントを求め、20代でPMを任せ、
近い所属であっても業務量の不公平などが顕著になります。
多くの場合、マネジメントを任せるとは、工数があふれても、問題が起きても、助けないという意味です。
合わせて年俸制やみなし残業制である場合、業務量が多ければ時給は下がります。
そう、年収が同じであれば、責任感がありよく働く人ほど時給は低いのです。

昇進が早かった30歳と、給与を減らされ職位も下げられた50歳の、年収と職位が同じ場合、どうなるでしょうか。
50歳の方が逃げ方を知っているに決まっています。
どうせ、それ以上の昇給は無いのですから、遊んでいた方がいいに決まっている。
部下を叱ってもいいことは何もない。その部下が数年後には報復するかもしれない。
一方で30歳は、まだ昇給の余地があるので頑張ります。
ですが日本人文化により、年上の部下は扱い辛いですね。30歳の人に50歳の体力の衰えも理解できないでしょう。
そう、20代にしか仕事を与えない管理職が登場します。
そして20代の憧れとして激務に耐えてくれることを、そんな彼を20代が真似してくれることを、会社は望んでいます。

この結果、20代平社員+30代管理職で構成する激務部門と
35歳以上の平社員+45歳以上の管理職で構成する低安定部門に二分されます。
45歳以上の平社員+55歳以上の管理職の部門が更に安定など、階層化しているかもしれません。

新卒で入った会社がこの状態である場合、「先輩から教えてもらう」ことは不可能ですから、業務効率は落ちますね。
そして43年も働くのに10年で低安定になるのでは、会社全体としてもやる気のない会社になりそうです。
そして人事が学生に教えてくれる「平均残業時間」「有給消化率」などは、
互いにとって、丸で嘘のように聞こえます。
これに気付いた30代の管理職が何を考えるかというと、ほぼ転職です。
何故ならば上位ポストが空いているわけではないからです。異動を望むほど会社が好きであることは、期待できません。

勿論、若くして昇進しても、激務化しないこともあります。
この場合、特殊ポジションに居て、部下は居ないことが多いですね。居ても1人。
そういったポジションの用意は難しいので、数は少なく、本当に大切にしたい方に限ります。

22歳から64歳まで平均分布であれば従業員平均年齢は43歳ですから、
平均年齢が33歳未満の若い社員が多い会社であれば、この影響は小さいでしょうが、部下を教育する人も居なくなりがち。
平均年齢が40歳以上であるのに若手昇進多数を謳っている会社は、二分化されている可能性が高いですね。
見分けるには、学生に接するOB訪問対応者は20代ですから、職場で同じ所属の20代と40代の人数比を聞いてみましょう。

年功序列を守ることができている企業は、ホワイト企業が多く、(転勤はあっても)20代の業務量が激務ではなかったりします。
短期的な成果が出せそうな実力者より、長期的に会社に貢献したことを称える性格ですね。
ですが30年後に年功序列が守られているかどうかは、わかりません。
看護師のように、25歳でも55歳でも同じ仕事内容であれば年収があまり変わらない、ジョブ型雇用が、一番安定かもしれませんね。

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