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急遽、9月の散歩会についてのミーティングが入る。そして、そこから歩いて行ける距離に丁度アルミーナという、パレスチナ料理の店があるため、食べに行った。ここはイスラエル国籍のパレスチナ人のシェフの店だ。シェフがコーヒーを運んだ時に思わず「可愛い!」と声を上げると、シェフはニッコリとした。入り口にはベリーダンスの写真もあって、ペルシャ料理をある日食べに行った時のことをぼんやりと思い出した。あれは四年生の冬だった。確固たる関係にない友達と食べに行ったな。シェフの腕には"SAVE GAZA"と書かれたラバーバンドが付けられていた。

QRコード式のオーダーで、見慣れないメニュー名でも、写真が見ることができた。メニューは英語表記というレビューはあったが、紙のメニューも日本語表記だった。その日のオススメ料理は何か?と尋ねてみると、ラム肉らしい。ラム大好き!

運ばれてきたのは両方ともライスの料理だったが、二人ともよく食べる方だったから残さずに食べた。なめこと思われるキノコが入っていたり、オクラが使われていたりした。店内にはエルサレムについての建築の方があった。

「この料理は家庭料理ですか?それとも特別な儀式の時に食べますか?」と聞いてみようか、と二人で話していた。シェフは先に帰ってしまったのだが、もう一人、厨房に残る彼に聞いてみた。彼は日本語は話せなかった。そして私達は両方とも英語が話せなかった。(それでいて、両方ともスペインへ行ったことがあるのだから不思議だ)翻訳機で英語を表示してみても、あまりうまく質問は伝わらなかった。アラビア語だった気がする。アラビア語だ。ということで翻訳をアラビア語に変えて質問をする。カレーのように、毎日は食べないけれど、月に3回くらいは食べるような料理のようだった。家庭料理。彼におすすめの料理を聞いたりしていたら、彼は私達にスイーツを小さく切ったものを出してくれた。それを私達は食べながら、彼と話をしてみた。彼はエジプト出身だった。仕事のために日本へ来た。日本とエジプトは何もかもが違うと彼は言った。日本人はよくスマホを見ていて、エジプト人はよく人に話しかけるらしい。この音楽は何ですか?と聞くと、「音楽ではない」と言われた。「コーランだ」私たちがその店でずっと聞いていたのは宗教の祈りだった。彼は、厨房の側の店員が座るための椅子の上の布を私達に見せた。それを床に敷いて彼らは一日に五回祈りを捧げる。彼はエジプトのプロモーションビデオを私たちに見せた。それはPRのためのものだったから美しい風景だった。帰ろうとした時にガザのためのグッズのスペースがあることに気がついた。そしてそれをよく見るためにもう一度階段を降りて、店員の彼はそれに気づいた。彼に手を振った。

帰り道その体験の近さと遠さを二人で話してみた。「リアルですよね」不安なことや家族のことで、シェフは早く帰ったのかもしれない。

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