夏休み③23年7月23日の大谷翔平
Lyft(Uberみたいなやつ。若干安い)に乗り、ロサンゼルスの西海岸から一気に内陸へ。ほんとは電車で行きたかったのだけど、ロサンゼルス国際空港からエンゼルススタジアムまでは公共交通機関で行くと2時間かかる。それが車だと45分ということで、今回はLyftに。8,000円ぐらいかかったけどがんばって気にしない。1ドル150円オーバーの円安アメリカ旅は、気にしたら負け。青ざめるのは、来月の自分でいい。
アナハイムはハリウッドから40キロぐらい離れた街で、背の高い建物はほとんどない。太い道路沿いに低層のショッピングセンターがならび、名物はエンゼルススタジアムと、1955年にオープンした“元祖”ディズニーランド。大都市の近くにあって球場とテーマパークが名物の地方都市という意味では、非常に千葉っぽいエリアとも言えるかもしれない。
名前の由来はこんな感じ。
「ハイム(heim)」がドイツ語で家庭という意味を持つのを、このときはじめて知った。なるほど!だからロス出身の実の三姉妹によって結成されたバンドの名前が「ハイム」なのか!きっとドイツ系なんだ!エウレカ!とひとり興奮していたが、バンドの方は「HAIM」でありただの名字だった。しらべてよかった。余談だが、ロサンゼルスを歩きながら聴くハイムは格別によかった。それはまた別の回で書きたい。
車、スタジアムのすぐ近くまで着けてもらえるようだったけど少し手前で降ろしてもらった。だんだんと近づいてくるスタジアムを堪能したかったのです。
大谷だ! と、興奮してしまった。いるのはわかっていたのに、それでも血が沸いた。
生のエンゼルススタジアムは想像以上に大きく、そして想像よりものんびりとしていた。日曜日なのに客足はまばら。グッズショップにもすぐ入れた。 神宮球場の方がよっぽど活気づいている。
大谷グッズはほとんど売り切れ。作れば売れるはずなのにと思ったが、このころの大谷選手はトレードの噂が尽きず、大量増産の翌日に他チームにいかれちゃかなわんと業者が尻込みしていたらしい。
席に着く前にビールと、あと何かメジャーリーグ観戦ぽいフードを調達しにスタジアム内をまわる。
列に並んで、現地のクラフトビールとナチョスを手に入れた。待機中、何人もの人に「そのカメラめちゃいいね! フィルム?」「X-T5じゃん!」と言われてうれしかった。アメリカの人は、ひとりでも多くの人と、ひとつでも多くのコミュニケーションをしようとしてくる。多くの日本人が思っても言わないことをきちんと口にしてくれる。観光客としてたのしい。見習いたい。
いよいよスタジアム内へ。ロサンゼルスらしくない曇り空ではあったけれど、人工芝みたいにきれいな総天然芝のグラウンドと傾斜のゆるやかな座席、でっかいビールにジャンクなフード。メジャーリーグに来た高揚感が一気に高まった。
今回とったのは3塁側の内野席。不人気球団なのでチケットは現地で買えばいっかーとか思っていたのだが、渡航1週間前、最近4試合みたという先輩から「大谷が観やすい席だけ争奪戦!すぐ買うべし!」とありがたい連絡をもらい、なんとか買えた席。ほんとうに3塁側内野席だけ売れてた。
三塁側内野席は8割ぐらい日本人で、目をつぶると神宮球場にいるのと変わらないぐらい日本語ばかりが聞こえてきた。
試合は7-5でエンゼルスがパイレーツに勝利。1回裏には大谷選手の36号同点ホームランも見られてとてもラッキーな試合観戦となった。
鳴り物が無いので野球本来の音が聞こえる、敵チームへのブーイングがあるなど観戦文化の違いを感じる場面はいくつかあったが、個人的にカルチャーショックだったのは試合後のゴミの放置っぷり。せっかくなので(?)自分もピーナッツの空を足下に捨ててみたが、別に楽しくはなかった。
帰りは球場周辺のショッピングセンターなどを散策。先述の4試合観戦姉貴に教えてもらったブリュワリー「ブルーハイム」でSサイズを一杯いただき、晩酌用のノンアルビールと公式球をひとつ買って退散。