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友の急逝に思うこと

友人が急逝しました。
「体調が悪くて、入院するけど頑張るね」と連絡が来てから数日後、あっという間に旅立ってしまいました。
病室からは桜が綺麗に見えたそうです。

彼女は音楽仲間で、華麗なシンガーでした。彼女のステージは毎回ゴージャス、ファンの方が本当にうっとりと見入っていたものです。
私から見る彼女は、美しいもの、美味しいものが大好きで、こんなに桜が真っ盛りの時に逝ってしまうなんて出来過ぎだよと、不謹慎にも思ってしまいました。

大きなソロライブを控え、忙しい中にも充実した日々を送っている最中だったと思います。
亡くなったのが突然すぎて、本人も「あれ?私なにやってるの?」と戸惑っているに違いない。「ソロライブの準備があるのに!ステージに穴をあけるわけにはいかないじゃない!!」と、ぷんすかしてるかもしれない。

葬儀会場に着いてからも、亡くなったというのは嘘じゃないかと疑っていた私ですが、おそるおそる棺に近づいてみると、そこには彼女が確かに横たわっていました。華やかなメイクを施され生前の綺麗な彼女のまま、でも生気はなくて、私はそこで認めざるを得ませんでした。
もう、この世にはいないんだな。
あの美声で私の名前を呼んでもらうことはないんだな。
節目のソロライブを経て、更に飛躍するはずだったのに。その活躍をこの目で見ることはないんだな。

こういうお別れがあるたびに、物理的な重みをもっているものが失われる悲しさと虚しさを感じます。ですが、彼女の場合は、「あの世とこの世は地続き」のように思いました。こういう感覚は、実は初めてです。
とはいえ友人との別れはやはり辛いです。後悔することがあるとすれば、もっと「あなたのことが好きで大切だ」と伝えればよかったということ。
だから、気恥ずかしさはあるけれど、大切に思う人には折に触れて「大好き」「大切」と明確に伝えていこうと思います。
そして、自分のやりたいことを後回しにするのはやめようと思います。
いつ人生が終わってもいいように(後悔のないように、と書こうとして、死んだら後悔も何もないわと思い、やめました)日々生きていきます。

お友達各位
急に「大好き!」と言い出しても、ドン引きしないでね。結婚して!とかじゃないからね。ただただ、あなたたちが大事なんです…



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